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8/3 日経225オプション考察

先週金曜で7月の月足が確定しました。
7/1の始値が22338円、7/31の高値が22295円、そして7月の最安値が7/31の終値の21710円ですから、結局7月の月足のローソク部分の陰線は、7/31に下げた分がそのまんまという結果となりました。

7/31は629円安と久々に大きく下げたのですが、東証1部の出来高は2兆7815億円と一気に増えました。株価が上昇する中で出来高を伴えばいい傾向なのですが、今回のように500円以上下げた中で出来高が膨らんだ場合は、目先の天井を付けての下落が確定する恐れがあって注意したいところです。

ただその後のNYで何とかGAFAが踏ん張ってくれたおかげで、日経平均先物も21940円まで一旦戻しました。
とは言え、現物の日足チャートはかなり崩れてきているので一つづつ確認していきましょう。

移動平均 日足

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https://www.tradingview.com/x/M3u1X8py/

50MAの22319を割ったところから始まり、そこから下げが加速、心理的節目の22000円、200MAの21950円という強力と思われていたサポートをあっさり底抜けし、そのまま21710円で安値引けとなりました。

日足チャートとしては相当形が悪化しており、次のサポートは75MAの21480円ですが、75MAはまだまだ現状の角度で上昇してきます。
なにせ75日前は4/13前後で株価は19500円の水準ですから、毎日この水準の株価が捨てられますので当然75MAは上昇してきます。

来週後半には75MAが21650円あたりまで来ますから、ここを割るような状況になれば6/15の終値21530が日足では最後のフシになります。そしてここを割るような形になると、週足ベースで見ていかねばならず、いよいよ二番底を探るようなパターンまであり得ますので、特に来週の動きが重要ですね。

8/7には米雇用統計ですから、ここまでに反転戻しできるかどうか。

ボリンジャーバンド 日足

日足ボリンジャー0731

https://www.tradingview.com/x/Gu8jkaNu/

7/31の考察記事で、そろそろ下に走りそうなのでボリンジャーをチェックと書いたのですが、まさにそのような動きになってしまいました。そして大きく動いた初動の時こそボリンジャーを見ておく必要があります。

7/31は-3σが21600円ですから、かなりそこまで近づく大きな下げとなりました。そして多くの場合、こういう形になれば数日はバンドウォークする可能性が高くなってきます。まさに今のドル円チャートがそうですよね。

週明け2日の動きが-2σと-3σの間をバンドウォークするようなことになると、上で書いた6/15の終値21530円は死守できないことになります。反転して-1σの上くらいに戻す形になるまでは、中途半端なPUT売りや先物ロングはしない方がいいと思います。

私は1枚裸のPUT売りしちゃってますので、偉そうなこと書いていても本人はアンポンタンですねw

TOPIX 日足

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https://www.tradingview.com/x/9s4fltai/

今日はTOPIXのチャートも確認しておきましょう。
何故かと言えば、日経平均に比べ相当形が崩れているからですね。。。

一目瞭然ですが、既に75MA(緑)を割ってしまいました。上で見たように日経平均はまだ75MAの上にいるのに対し、75MAを割っただけでなくTOPIXは更に6/15の安値1530ptすらも割り込んでしまいました。

これで5/25と5/26で空けた窓を埋めたので反転できるかですが、恐ろしいことにもう一段下にも窓が空いてるんですね。。
ここを埋めるのは1463ptなので、ここを埋めに行くと更に2.2%下落することになります。

このように、TOPIXの方は一足先に6/15からの緩やかな戻しを全部吐き出してさらにマイナスになっています。NT倍率の差が開いている昨今ですが、それでもTOPIXを先行指標として日経平均が追随していく形ですから、TOPIXが好転してこないと日経平均の上値も重いままとなります。

NYダウ 日足

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https://www.tradingview.com/x/VdT0DTzV/

次にNYダウを見てみます。
ちょっと前までNYダウよりも日経平均の方が遥かに形が良かったのですが、先週で逆転してしまいました。やはり円高がボディブローのように効いてきた感じでしょうか。

で、NYダウですが、2日続けて大きな下ヒゲを出しました。このヒゲだけで$300、$400という値幅なので結構振られていますね。ただ綺麗に50MAをサポートに25MAと200MAを奪還してきました。

5MAに跳ね返されたのがイマイチですが、週末に悪材料が出ず、週明けに少し戻して$26500を超えられればまた直近レンジに落ち着けます。

パラボリックはまだ陰転のまま、そしてモメンタム(10日)は僅かですがまだゼロラインより下です。モメンタムはまだ来週の半ばまでは現状位置だとマイナスのままなので、$26750くらいまで上げないと安心できないですね。

ドル円 ボリンジャー

日足ボリンジャードル円0731

https://www.tradingview.com/x/ABFY8JbU/

ドル円は週末大きく戻してなかなかに激しい動きとなりましたね。
安値で104.18円まで突っ込んだので、105円フラット近辺で買い向かった玉を一気に焼いて、103円台の恐怖が出たあたりで急反転という難しい相場だったと思います。

が、ドル円をボリンジャーで日足で見た場合、結構素直な動きをしているんですよね。

プラスでもマイナスでも2σと3σの間でバンドウォークをした場合、3日目から5日目でバンドが開いたところで1σまで戻します。バンドウォークする数日は、常に3σの近くまでオーバーシュートしていくので、どこで指値を置くかが腕の見せどころというわけです。

例えば6/2に+2σを抜け3日間上にバンドウォーク、4日目に急落しました。
3/3に-2σを割り、そこから4日間バンドウォーク、5日目に急反騰しました。
2/19は+2σを上抜けし、2日目に急落しています。ここは多分売る前に急落したパターンになりそうですね。

皆さんも余裕があれば是非ドル円の日足ボリンジャーを遡ってみてください。

3日以内に反対に動いた場合は仕方ないですが、3日目からは3σの少し内側に指値を置き、4日目もバンドウォークしたなら追随指値を置いていきます。そして、5日目6日目までには大体逆に動いて1σまで戻しているわけです。

まあどんどんボラティリティがなくなる為替相場において、このようなパターンが出るのは45日毎くらいの割合ですが、FXメインでない私のような人間には、出たらたまにドル円を触ってみる・・くらいでソコソコ利益にできていたりします。

今回で言えば、7/24に-3σ近辺まで急落しバンドウォークを開始しましたから、3日目となる7/29に前日のバンドから予測できる-3σは104.8円付近。「105円割れてまだ走るか?」と疑心暗鬼になるポイントですが、買えなくてもいいやと104.8円で指せば買えてしまったわけです。実際に私は指さりました。

翌7/30の-3σ予想は104.4円付近。一旦ここで指してみるも約定しません。
さらに翌7/31は-3σが104.2円付近なので104.22か104.25あたりで指しておきます。すでにバンドウォークから5日目ですからそろそろ反転があって然るべきですし、まだ1回しかナンピンささってないのでもう1-2回ならできると思います。

最後の104.2円で買えたかどうかは別としても、7/31に一気に反転して案の定-1σの105.9円付近まで上昇しました。

まあ後検証なんで何とでも言えるんですが、ドル円がバンドウォークした場合は大体このような動きになります。
私は上記したように、7/29に104.85辺りで買いが少し指ささったんですが、7/30の分が指さりませんでした。
しかも長い上ヒゲでビビってしまって、104円割れでもう一回入ろうとヒヨッた指値変更しちゃって、朝起きたらメガテンになりましたw

結果104.85で少し買った分を、105.89でさっと利確できてました。
珍しく為替でお小遣いもらえましたw

で、長々と書いたのは、またバンドウォークした場合は焦って1日2日で入らず、3日目から3σの少し内側で入るとソコソコ取れることが多いよということをお伝えしたかったのと、ここからはゼロラインまで戻す可能性が高く、そうなると来週の日経平均にとっては少し安心材料になりそうね・・・ということでした。

海外大口 オプション8月限手口

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<CALL>
本日の海外勢合算では、大きく下げた影響で取引行使価格帯が5つも下に移動しました。

ただ相変わらず大口同士で逆の相場観でドンパチやっていますので、売り買い合算するとややCALL売りが積まれた格好で、特にアット・ザ・マネー近辺は動きが出ていません。

C22500が362枚買い決済され、その上のC22625とC22750は逆に売り決済されました。
これで22500円近辺のCALL買いも半分以下に縮小されたことになり、23000円まで行くぞという形もかなり弱くなってきました。

<PUT>
PUT側はこれだけ下げてもまだアムロがPUT売りをしてきており、海外全体で見てもP21500以外はほぼ売り長という珍しい形になっています。
アット・ザ・マネー近辺は利確売りでしょうね。

既にイン・ザ・マネー目前のP21625がまだ1064枚の売り長で大きな壁を作っています。
それを示唆するかのように、7/31は先物で21680円まで突っ込んだものの最終的には21940円まで回復しています。

P22000が375枚、P21750が123枚売り決済されましたが、これは上記したように利益確定でしょう。
まだP22000は491枚の買い越しで、P21750は543枚買い越しですから、まだまだ安心はできません。しかしP21625にはアムロの壁、そしてP21000に416枚の売りが入り、ここにも壁が作られています。

まだここから急落するぞというようなPUT買いにはなっていない印象です。

チャートからはかなり大崩れしそうな気配ですが、オプション手口ではまだそこまでの危険信号は出ていません。

ゴールドマン手口

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ゴールドマンは引き続き弱気へのシフトをジリジリやってきている感じ。
8月限の最初からは随分と弱気の方へ変わってきましたね。

CALL側は枚数は少ないですが、C22000からC22375を数十枚単位で売ってきました。
そしてPUT側はP22000を500枚利確の売り決済をし、新たにP21750を300枚買ってきました。さらにP21500より下もポロポロと買い始めています。

CALL側で1300枚も買い持ちしているC22750のプレミアムが、50円を切るような状況になってきていますから、そのヘッジでCALL売りとPUT買いを少し積んできているのかなと思います。

ゴールドマンが22800円以上に釣り上げてくるかなと思っていたのですが、既に1000円近く下げてしまっているので少し苦しい形ですね。

来週雇用統計に向けて動いてくるのか、それともC22750を売り決済してくるのか注目です。

アムロ手口

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さすがに7/31はデルタマイナスにしてくるかと思ったのですが、600円以上下げた地合いでもデルタプラスに振ってきました!

とは言え、C23250に作っていた2490枚のCALL売りの壁から500円下げてきて、C22750に1026枚の大きな売りを入れてきました。これで累計2870枚の売り長ですから、22750円までは上がらない・・という形にしてきました。

しかしその下のC22500を601枚買い越し、累計で2020枚の買い長としてきましたので、これはデビッドスプレッドのような形になっています。そしてC22000からC22375までも200枚から600枚の間で買いを積み上げてきています。

なので22600円くらいまではあるぞというのがCALLサイド。
なかなか強気なんですよねえ・・・

そしてPUTはまたアット・ザ・マネーの少し下をドドドと売り越しを並べてきており、引き続きP21625の売りを1237枚建てて壁にしています。
さらにアット・ザ・マネーよりも上のP22000を612枚も売り越して累計1367枚の売りとしてきました。

恐らくJPXで開示されていない行使価格部分の取引で、P22500の売り枚数はある程度決済されていると思うのですが、いずれにしても相当なPUT売りが積まれており、22250円よりは下がらないという強烈な形になっています。

これが本当ならP21000を95円くらいで売りたくなりますねw

日経平均先物 9月限月

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本日はラージ+ミニが1678枚の売り越しで、日経平均の下げ幅を考えたらかなり少ないです。
しかも7/30の夜中分が-697で、7/31の日中が-980です。600円以上日経平均が急落する中でラージ+ミニで980枚しか売り越しになっていないんですね。

なんでそんな数値になるのかと言うと、実はアムロが日中に5404枚も買い越してきているからです。前日ナイトで1700枚近く売っているので、差し引き3761枚の買い越しですが、大きく下げた日中に5404枚買い越しした点は注目だと思います。

これでアムロは今週6000枚以上買い越してきており、先週末5572枚だった買い越し枚数が11621枚まで倍増させてきています。
そして前述したようにオプションは強気の形です。なんか上に跳ねそうで怖いんですよね・・

一方真逆のスタンスなのがクレディ・スイス。7/31もまた2830枚の売り越しとなって売りを継続。今週だけで実に9300枚も売り越してきました。先週も3日間ですが1900枚売り越しており、この2週間で12000枚の大幅な売りを仕掛けています。

クレディ・スイスが大きく先物で売ってきたら、下に大きく振って行って来いを作って値幅だけ取っていくと書いたのですが、まさに7/31はそのような値幅になってきました。

来週ここからドテン買いに走って22500円くらいまでやってくれば、まさにクレディ・スイスのお家芸のような形ですね。ここにアムロが乗っかってくるのか、それとも来週もアムロ vs Cスイスでドンパチやるのか。

まだチャートからは下げを示唆しているので、クレディ・スイスの来週の動向はアムロと一緒に注視しないといけません。
あと同じ欧州勢のソシエテも、こそっと今週は4日間買い越しで累計5000枚買い越してきており、ここも気になりますね。

来週の戦略

前日の記事で、狙うならCALL売りかPUT側のデビットスプレッドか、もう9月限のCALL売り・・って書いたのですが、ここまで下落するとは予想できませんでしたw

で、8月限のPUT売り2枚のうち1枚を建て値撤退して、さらに下のP19750を1枚だけ売って様子見としました。
まだPUT側はデビットスプレッドが生きているので、想定以上の下落になった場合はここが歯止めになる形です。

で、PUT側で下手に追加で売り建てすると、万が一21000円近辺まで走った時に死ぬので、おとなしく9月限のCALL売りを指して寝ました。
なんか明け方の上昇で09 C24000だけ28円の売りが指さってましたw

もう少しインのところも指してたんだけど欲張り過ぎちゃったw

という感じで、チャートからは一気に崩れて二番底が騒がれるような展開が十分にありえます。
ファンダというか、ヘッドライン側からもいよいよ実体経済を改めて意識して下げ理由にされる頃合いのような気もするんですよね。

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というのも来週は決算のピーク週となります。
そして現状の日経平均のEPSは1212円。決算が進む中でまたジリジリ下げてきており、EPSから見た本来の適正日経平均の水準はPER14.5倍想定だと17580円なんです。

この18000円割れというのは4月上旬のどん底近辺の株価水準であり、実体経済はこのレベルだったりするわけです。これが異常な金融緩和によって今の株価に吊り上げられており、各企業が決算はもとより、先の予想を開示できないままのような状況なわけです。

GAFAMとナスダックが堅調で米国が踏ん張ったとしても、ドル安はしばらく継続しそうですし、日本国内のEPSが500円も下の1200円でしか推移できない状況では、何らかのきっかけで急落の方がしっくりきます。

このきっかけとは、やはり国内の感染者数がいよいよヤバい状況になってきていますから、ここから再度の経済危機を意識というシナリオが怖いです。

一方で繰り返し書いてますが、上方向の可能性としては、アムロが信じられないくらい強気で単騎頑張っている点。8月限はいまいちアムロが刺さっていないとは言え、6月7月は一人勝ちと言っていいくらい強気をズバズバ決めていったわけで、やはり一瞬のカチアゲは常に意識しておきたいところです。

いずれにしても来週が8月限の勝負です。
上に持っていくならそろそろ噴火させないと間に合わないので、週初のアムロとクレディ・スイスに注目していきたいと思います。

ただ私はもうあまり証拠金余力がありませぬ・・w

それではまた!

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