あると機嫌がよくなる、ちょっとした物事

新しいおうちに引っ越して、そろそろ1ヵ月。
初めてのシェアハウスにも慣れてきて、シェアメイトたちと愉快に暮らしている。

最初の内は「やっぱり一人暮らしとは違うなぁ」「こういうとこはちょっと不便かもなぁ」と思うこともいくつかあったけれど、時間が経つごとに「まぁいいか」と思えるようになった。
「シェアハウスなんて絶対むり!」と思っていた時期もあったのに、人間は変わるもんだ。

自分でも少し驚いているのは、新しい習慣ができたこと。
以前までの自分なら面倒くさがってやらなかったようなことを、すいっとやるようになっている。

◇◇◇

例えば、ミルクティーを飲むこと。

今年の初めくらいから、コーヒーを飲むのを減らす代わりに、紅茶をよく飲むようになった。
お昼休みが終わる直前に用意して、眠たくなりがちな午後の研修のおともにするのが習慣になっている。

お湯で紅茶をいれてからミルクを入れるんじゃなくて、小さめのお鍋でミルクを沸かして作っているのだけど、これが結構楽しい。
真っ白なミルクにティーバッグをそっと落とすと、ふわっと茶色い紅茶のエキスが広がる。
ゆっくりティーバッグをゆらゆらさせながら、茶色が濃くなっていくのを眺めていると、落ち着いてくる。

◇◇◇

例えば、晴れた日に物干し場で洗濯物を干すこと。

前に住んでいた家は、窓が大きな通りに面していたから、人目が気になって洗濯物を外に干せなかった。

今のシェアハウスには、広めの物干し場がある。
週末、よく晴れた日には朝から洗濯をして、午前中の間に干してしまう。
外で洗濯物を干しているだけなのに、不思議と気持ちがよくて、終わる頃には気分爽快になっている。

晴れた日には、「今日は晴れてるなぁ」としか思わなかったのに。
今は朝起きて晴れていると、「おっ、今日は洗濯日和だ!」と思う。

◇◇◇

例えば、植物を気にかけること。

シェアメイトがリビングで小さな植物を育てていて、わたしも毎日様子を眺めるのが日課になっている。

あ、昨日よりも根が太くなってる。
水をあげたらすぐに葉っぱが元気になった、すごい生命力だね。
なんか伸びてない?成長するの早いね。

思いつくままにシェアメイトに話していたら、「めっちゃ気に入ってるね」と笑われてしまった。
観察しているところが細かすぎて面白いらしいのだけど、そうなんだろうか。

実際、植物は面白い。
日中は日が差す方に向かって茎が曲がっているのに、夜になったらまっすぐに戻っているのを発見した時は、誰かに話さずにはいられなかった。
毎日見ているはずなのに、毎日違う発見があって目が離せない。

◇◇◇

例えば、毎日掃除をすること。

別にぐっちゃぐちゃでも平気ってわけじゃないけど、毎日掃除をするほどではなかった。
特にいつやるか決めているわけでもなく、気になったらやる、程度。

シェアハウスにはきれい好きが揃っていて、ルールってほどでもない、ちょっとした掃除がみんなの習慣になっている。
お風呂上がりにクイックルワイパーで床を拭くとか、料理したらキッチンをアルコールで拭くとか。
「ほほう、きれい好きはこうやってきれいを保っているのか」と学ぶことばかりだ。

ま、でも、たまに「ちょっと細かすぎじゃない?」と思うこともある。
内緒だけど。

◇◇◇

今書いたようなことは、食事の時にランチョンマットを敷いたり、お花を部屋に飾るようなものだと思っている。

絶対になくてはならないというほどでもないけど、あると気持ちがいい。
小さなことだけど、「いい生活」をしている気持ちになれて、自分の機嫌がよくなるようなこと。

手を回す余裕がない時まで「やらなくちゃ!」と自分を追い込むようにはしたくないから、もしかしたら、いつか余裕がなくなってできなくなる時が来るかもしれない。
それはそれでいい、と今のところは思う。

今はただ、できる範囲で手を回して、日々を楽しむのだ。

この記事が参加している募集

おうち時間を工夫で楽しく

最後までお読みいただきありがとうございます。 これからもたくさん書いていきますので、また会えますように。