
【本の紹介】これからはじめるVue.js実践入門
この度WINGSプロジェクト様より『これからはじめるVue.js実践入門』の献本を頂きましたので、レビューをさせて頂きます。
前提
自分は一応開発者で、仕事上様々なJavaScriptフレームワークを試しています。Vue.jsに関しては深く使用したことはありませんが、少し前にお試し評価をした程度の知識です。
JavaScriptに関しては日常的にWebアプリの開発で使用しています。それなりに知識はある方だと思います。
よかった所
・基礎から段階を追って展開していくので、理解がしやすい。
「導入」、「Vue.jsの基本部分に関する基礎・応用」、「応用的な機能」と段階を踏んで展開していくので個々の機能に関して理解を進めやすかったです。
・各機能について短いサンプルコードが示されている。
各機能の解説に、実際に動作をさせて試せる短いサンプルコードがきちんと付随している。このため手軽に実際に動作をさせて理解をする事が出来、また飽きる事無く読み進める事が出来ました。
・テストについての項が設けられている。
応用編の中で自動テストについての項がきちんと設けられていました。先進的な開発において単体テストは必須とも言えますので、このツボをきちんと押さえていたのは嬉しく思います。またE2Eテスト(自動テストの一種)に関して項が設けられていたのは流石だと思いました。
・小規模〜中規模までの開発を網羅した内容。
全体を通してVue.jsの基礎の基礎から応用的な使い方まで通して解説があるので、中規模程度までの開発に必要な内容が広く網羅されていると感じました。
・色刷りで読みやすい。
2色刷で図やコードなど、ポイントポイントで色が使用されており、全体を通して読みやすく感じました。
きになった所
本書全体を通してとても良い出来だと思います。がいくつか気になった点をあげておきます。
・個々の機能について、もう少し解説が欲しかった。
個々の機能解説において、実際の開発での応用的な適用内容について一応言及はされていますが、もう少し突っ込んだ解説があったら嬉しいと思いました。
・目的別のリファレンスが欲しかった
索引自体は充実していますが、開発上の目的・機能別的なリファレンスがあればなお良かったと思いました。
まとめ
現時点でのVue.jsの入門書としては最良だと思います。若干分厚目なので手に取るには多少気後れするかもしれませんが、中途半端な本やWeb記事を参照するよりこれ一冊を通して実際に試しながら読んだ方が実際の開発にVue.jsを使う上での機能に関する理解は早いと思います。
個々の機能に関しての解説は本書で申し分ありません。もし同著者で1本のアプリを拡張子ながら開発していく応用編的な書籍が出たらとても嬉しいです。