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自分の人生において大切なものは何か?【時間泥棒】

皆さん、こんにちは。書くンジャーズの西嶋です。

普段は子どもの療育に携わったり、本を読んで読書会したり、マラソンに出場して走ったりしています。

2020年に突入したぞー!と思ったら、あっという間に一カ月が経過していましたね。
充実してはいるものの、ちょっと忙しい日々を過ごしております。

そんな忙しいときこそ、考えたいのは今回のテーマでもある【時間泥棒】です。

皆さんにとって時間泥棒って何でしょうか?

SNS?テレビ?それとも残業?
きっと立場によって泥棒が何なのか異なってくるのだと思います。

僕は時間泥棒というテーマをもらった時に、浮かんだのはミヒャエル・エンデの名著「モモー時間どろぼうとぬすまれた時間を人間にかえしてくれたひしぎな物語」です。

児童文学書なのですが、大学生の時に知り合いからオススメしてもらって読んで衝撃を受けました。
大人が読んでも面白いというか時間の真の意味を考えさせられます。

自分にとっての時間泥棒を見つけるうえ必要なこと。自分の人生において何を大切にしているかを問うことだと思います。

ということで、今回はモモの物語に触れつつ、自分の人生において何を大切にしたいかを考えるとともに時間泥棒を見つける旅に出掛けます。

モモの物語

児童文学の最高傑作との呼び声も高い、『モモ』。読んだことはあるでしょうか?

主人公はモモという女の子。ある街にやってきて住人たちと仲良くなるところからスタートします。そこにやってくるのが『時間どろぼう』。

灰色の男たち(時間どろうぼう)は、大人たちに「将来のために時間を貯金しませんか?」と語りかけていきます。今、仕事で忙しく働くことであとが楽になるよー!と囁くのでした。

これまで家族の時間や近所付き合いをしていた大人たちは、がむしゃらに働き始めます。美容師さんは会話よりも効率を重視して、客との会話はなくなりました。

モモは、そこに疑問を持ち、灰色の男たちから時間を返してもらうために立ち上がるというストーリー。(超ざっくり)

時間とは何か?

そもそもになるのですが、時間泥棒が盗んだこの時間とは何なのでしょうか?

ミヒャエル・エンデは本のなかで、このように紹介していました。

時間をはかるにはカレンダーや時計がありますが、はかってみたところであまり意味はありません。というのは、だれでも知っているとおり、その時間にどんなことがあったかによって、わずか一時間でも永遠の長さに感じられることもあれば、ほんの一瞬と思えることもあるからです。
なぜなら時間とは、生きるということ、そのものだからです。そして人のいのちは心を住みかとしているからです。

時間とは、生きるということ、そのもの。

私たちは、その時間、本当の意味で生きているでしょうか?

灰色の男たちが大切にしていた価値観は、「成功すること」そして「ひとかどのものになること」でした。
それはそれで悪いことではないように思いましたが、叶ったらその次。また次と疲弊していく登場人物がいて、もっと自分に問いかける必要があるなと思いました。その成功すること、ひとかどのものになることというのは何のためなのか?と。

自分の時間を生きられないとどうなるのか?

ミヒャエル・エンデは、自分の時間を生きられていない状態をこのように文中で紹介しました。

なにについても関心がなくなり、なにをしてもおもしろくない。この無気力はそのうちに消えるどころか、すこしずつはげしくなってゆく。日ごとに、週をかさねるごとに、ひどくなる。気分はますますゆううつになり、心のなかはますますからっぽになり、じぶんにたいしても、世のなかにたいしても、不満がつのってくる。そのうちにこういう感情さえなくなって、およそなにも感じなくなってしまう。なにもかも灰色で、どうでもよくなり、世のなかはすっかりとおのいてしまって、じぶんとはなんのかかわりもないと思えてくる。怒ることもなければ、感激することもなく、よろこぶことも悲しむこともできなくなり、笑うことも泣くこともわすれてしまう。そうなると心のなかはひえきって、もう人も物もいっさい愛することができない。ここまでくると、もう病気はなおる見こみがない。あとにもどることはできないのだよ。うつろな灰色の顔をしてせかせか動きまわるばかりで、灰色の男とそっくりになってしまう。そう、こうなったらもう灰色の男そのものだよ。この病気の名前はね、致死的退屈症というのだ。

僕は、この文章が心に刺さって何度も読み返しました。

致死的退屈症。。今の世の中でもまさにこの症状に陥っている人はいそうですよね。

僕もなりかけていた時がありました。何をしていても感情が動かず、おもしろさがない。ただ、誰かが掲げた成功を追いかけていたときになりかけていました。

自分が本当に望んでいないことに時間をかけることほど、誰かの人生を生きることほどつまらないことはないなと思いました。

自分の人生において大切なこと

僕にとって描いていた、以前の夢は漠然としたものでした。誰かが語る成功。社長になってお金もそこそこあって、何不自由なく暮らしている。

本当になりたいかというとNO。感情が動かないです。はい。

じゃあ何に心動かされるかというと、今この瞬間に関わる人たちとの時間です。
こうしたいよねとか、ああしたいよねとか語る。目のまえの人の幸せを考えていくとき。あとは、友人と語り、そして新しいことにチャレンジする瞬間。

家族と旅行にいって、綺麗な景色を見て過ごす何気ない一日。
書くンジャーズや仕事仲間と出会い、そして作り上げていく時間も楽しいです。
走ることは、他の人にとっては時間泥棒な時間かもしれませんが僕にとっては欠かせない時間ということにも気づけました。

なんだろ。そうやってたまたま起きていく出来事の一つ一つを楽しむことが大事な気がします。そしてやっていくなかで、自分が合わないことはやらないと決めること。

ギャンブルや愚痴で終わる飲み会、ライスワーク(生活費を稼ぐためだけの仕事)などは、僕には必要がないことがわかりました。ただ、その必要ないという経験自体は必要でした。経験したからこそ気づいたから。

時間は有限。だからこそ、そうやって今自分が心の動くものに対して、チャレンジしていきたい

また、良いこともうまくいかなかったことも自分のことを振り返りnoteで発信していくことも大切にしていきたいです。そして、そのことが誰かにとって良き機会となれば最高だと思っています。

共通することもあるかもしれませんが、全部同じなんてことはきっとないはずです。
誰かの意見に惑わされずに自分が大切にしたいことは何か問いかけましょう。

最後は、すごく個人的なことになりましたが、以上時間泥棒についてでした。

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