見出し画像

日産ドライバーズガイド アプリ誕生秘話!

こんにちは、日産自動車(株)の森谷です。プロダクトマネジメント(以下、PdM) チームにて、NissanConnect アプリに続く新しいアプリ 
日産ドライバーズガイド アプリ のプロダクトオーナーを担当しています。
アリアの発売と合わせて晴れてリリースを迎えましたので、今回はリリースに至るまでの経緯を皆様にご紹介させていただきます!

日産ドライバーズガイド アプリって何?

日産ドライバーズガイド アプリを使ってスマートフォンのカメラをクルマ内の様々な操作スイッチにかざすと、そのスイッチを認識し機能や使い方を教えてくれます。ユーザーが車内のスイッチの意味や使い方を知りたいときに、このアプリを使うことで手軽に知りたい情報にアクセスすることができます。

プロダクト誕生のきっかけ

皆さん、クルマの使い方や機能がわからなかったり運転中にエラーメッセージが表示されたとき、どのように対処してますか? 

私は、グローブボックスに保管している取り扱い説明書を開いて該当箇所を探します。しかし最近のクルマは高性能化が進んでおり、EVフラッグシップモデルのアリアにおいても、プロパイロットやリモートパーキングなど先進技術がてんこ盛りです。高性能化が進むのに比例し、取扱説明書のページ数も増えていきます。ページ数が多いと、ユーザーが必要な情報にたどり着くまでにかかる時間と労力はよりかかってしまいます…

このようなユーザーペインを解決することはできないか、ということで日産ドライバーズガイドアプリプロジェクトが立ち上がりました。

リリースまでの立ちはだかる壁!

このプロダクトをリリースするまでに様々な壁が立ちはだかったのですが、その中でもプロダクトオーナーとして走りながら悩みながら、メンバーとともにプロダクト&プロジェクト成功に導いた思い出深いエピソードをご紹介します。

前置きと経緯

すでに存在する NissanConnectアプリ にプロダクトをインテグレーションするか、それとも NissanConnect とは別のプロダクトとしてアプリを新設するか… この課題はこのプロジェクトの中でも一番大きな課題であり、プロダクトオーナーとして決断を迫られた意思決定の出来事でした。

中目黒ができる前はスマートフォンアプリをITベンダーに委託してきたこともあり、リージョンや部門毎に独自にアプリを開発・リリースすることが通例とされてきました。その結果、日産の名前がついたアプリが乱立しユーザーがどのアプリをダウンロードし使えばいいのか迷い、プロダクトに辿り着く前に離脱してしまう課題がありました。

そういった背景もあり日産社内ではユーザータッチポイントを一つに集約すべきという機運が高まっている中で、NissanConnectアプリにインテグレーションすることが開発チームとしても潜在意識に刷り込まれていました。

開発中に立ちはだかる課題

 NissanConnect アプリにインテグレーションする方針でスタートしたものの、開発を進めていく中で動作端末保証の壁にぶち当たりました。カメラを使うこのアプリの特性上、搭載カメラのスペックによって画像認識モデルの認識精度にばらつきが出てしまうことがわかりました。

この課題が発端となり、プロダクト&プロジェクトを成功に導くために改めてプロダクトの持ち方から考え直すことを決断しました。

今後を見据えて、新設する決断をする

プロダクトの在り方を見つめ直す際に考慮したことは、大きく3点です。

  1. プロダクトの品質保証・保守運用

  2. NissanConnectアプリへの副次的な影響

  3. プロダクトロードマップ (対象車の拡大、オフラインでの利用機会)

プロダクトオーナーとして熟考した結果、上にあげた3つの観点から単独のアプリとして新設したほうが良いという結論に至りました。プロジェクト途中での大きな方向転換に、当初はチーム内やステークホルダーからも困惑した反応はありましたが、検討経緯を丁寧に説明し納得してもらうことでプロジェクトチーム一丸となり課題を解決することができました。

こういった課題を乗り越え、NissanConnectアプリに続く中目黒内製第2段のアプリが誕生しました。こちらの記事を読まれた方は是非アプリをダウンロードして、気になった点/改善して欲しい点をフィードバックしていただけると嬉しいです。

iPhone:  https://apple.co/3wuLLIN

Android:  https://bit.ly/38kRdWx

終わりに

プロダクトオーナーチーム(正式にはProduct Management Team)には、Web/IT企業でプロダクト開発を第一線で担っていたメンバーや、カスタマーサクセスに従事していたメンバー、そして日産自動車の車両開発/実験部門から異動してきたメンバーなど様々なバックボーンがあるメンバーで構成されています。

これから私たちはメインであるコネクテッド事業におけるスマホアプリやスマートデバイスの開発の他にも車載アプリの開発やモビリティサービスの立ち上げなど、移動にまつわるすべての体験をシームレスに提供することを目的により事業領域拡大を狙っています。

今までの移動体験を刷新したいという想いに共感していただける仲間を絶賛募集中です。気になる方はぜひ以下の記事もご覧ください。よろしくお願いします!

https://www.wantedly.com/projects/835165