MotoGPのススメ ~2021を振り返って~
Ciao! miyabi'smです!
みなさんスポーツ観戦は好きですか?
酒飲みながらとか、好きなチーム・選手を応援したり楽しいですよね?
自分はMotoGPが大好きなんです!
今回は某鯖企画で好きな記事を書いていいとのことで、自分の好きなMotoGPについて書いていきたいなと思います!
MotoGP?聞いたことあるけど......っていう人向けに入門編な紹介をしつつ、2021シーズンを振り返っていく記事を書くので安心してください!
2021シーズンが終わって、来シーズンに向けて準備期間のため、まとめるにはちょうどいい時期ですから、気合入れて書きます。
MotoGPとは
まずはこれを話さないと始まらないですよね。
正式名称ロードレース世界選手権、1949年から始まった二輪ロードレースの最高峰カテゴリーです。
最高峰カテゴリー?っていうことは何個かあるの?
この4カテゴリーになってます。
今回の紹介では一番排気量が大きいクラスのMotoGPだけ紹介します。
一言で言えばバイク界のF1みたいな感じです!
MotoGPは最新技術を組み込んだプロトタイプを使ってレースをしています。
約300馬力、最高速度は362.4km/h!!! そして車重はたったの157kg!!!
市販の同排気量のバイクが200kgより全然重いし、馬力も200を超える程度ですから、いかにバケモノマシンかわかりますよね。
こんなバイクを体全体使って走らせるのでかなり負担は大きいし、怪我も絶えないです。それでもライダー達は骨折した次の週にはレースしてます。
ほんとにアスリートです。
チャンピオンシップ
モータースポーツに疎い人も読んでいると思うので、チャンピオンシップについても解説していきます。
MotoGPなどのモータースポーツの世界では、各レースの結果に応じて獲得するポイントの積み重ねでシーズン王者が決まります。
実はMotoGPでは3種類のチャンピオンシップが争われています。
ライダーズチャンピオンシップ
これが一番わかりやすいです。文字通り、個人のチャンピオンシップ。
コンストラクターズチャンピオンシップ
メーカー毎のチャンピオンシップ。レースをフィニッシュした各コンストラクターズのマシンの内、最上位で終えたマシンのポイントを加算していきチャンピオンを決めます。
チームチャンピオンシップ
チームに所属する2名のライダーが獲得したポイントを合計していきチャンピオンを決めます。
メーカー・マシン
さてさてここからは各メーカーの個性的なマシンを紹介していきましょう。
現在MotoGPには6メーカーがマシンを作り、非常に熱いタイトル争いを繰り広げています。
まずは日本からの3メーカー
聞いたことがない人はほぼいないくらいにはとても馴染みのあるメーカーですよね。車でも有名ですし。
”日本のバイクといえばカワサキもいるけど、参戦してないの?”
いました。2002〜2009年まで参戦していましたが、一度も表彰台の頂に立つことなく資金不足により撤退しています。
リーマンショックはこういうところにも爪痕を残していきました......
そして海外からの3メーカー
どのメーカーもバイク界では有名どころです。
DUCATI、apriliaはイタリア、KTMはオーストリアのメーカーです。
実はBMWもバイク作っているんですが、MotoGPマシンを作って参戦したことはないです。
(市販車のBMWのエンジンを使って参戦したチームはありました。)
これから先も参戦するつもりはないと言ってます。
メーカー名も全部出たのでここからはメーカーの詳しい解説やどんなバイクなのか話していきましょう!
Honda RC213V
RC213V、全てのMotoGPライダーが憧れたホンダが作るの最新マシン。
(巷ではマルク・マルケススペシャルと言われていたり、いなかったり)
マルク・マルケスというのは、ホンダのエースライダーです。
後で彼についてもしっかり解説します。
MotoGPを観戦し続けているファンの人はよく知っているのですが、ホンダはマルクに寄せたマシンを作り続けています。
理由は簡単、彼がありえないほどに強いからです。
9年間で6度のMotoGP世界チャンピオンに輝くほどに。
そのためホンダは、彼の方向性に合わせたマシンを作ってきました。
が、2020シーズンに状況は一変します。
第2戦でクラッシュにより骨折、手術後、一週間後の第3戦で強行復帰をしましたが、骨折箇所のチタンプレートが破損し再手術を受けることになり、そのままシーズンを終えました。
エースの不在によりマシンの方向性がちぐはぐになったまま2021シーズンに突入。マルクも復活はしましたがホンダライダーが安定して成績を残せず、コンストラクターズランキングも4位で終わってしまいました。
そんなRC213Vの特徴紹介
V4エンジンのため、とても加速力があり、いい最高速もでる。
それに加えて、中速・低速コーナーでも安定した旋回力も兼ね備えている。
ホンダが開発しているだけあって、とても完成度の高いマシン。
ただ乗りこなすまでに様々なライダーが悪戦苦闘している印象です。
近年マルク以外のライダーも予選でいいタイムを出せるようになりつつ、レースでも表彰台に上がったりとマシンに適応してきているようなので、
個人的に2022シーズンにめっちゃ期待してます。
YAMAHA YZR-M1
YZR-M1、ヤマハはこのマシンでこれまで多くのチャンピオンを誕生させてきました。このマシンをここまで完成させ勝てるようにしたのは紛れもなくあのライダーのおかげです......
バレンティーノ・ロッシ
たとえMotoGPを知らなくても、この名前を聞いたことのある人は少なくないと思います。最近はモンスターエナジーとのコラボフレーバーが復活して、コンビニで見かけたって人もいるのではないでしょうか?
彼は2004年からほぼずっと(2011~2012を除く)ヤマハでレースをし続けてきたレジェンドライダーで、それまでMotoGPクラスで通算2勝しか挙げられていなかったYZR-M1をオフシーズン中に革新的にまとめ上げ、移籍初年度でワールドチャンピオンタイトルを獲得し、計4度のタイトルを獲得というヤマハと切り離せない関係のライダーです。
そして今シーズンは6年ぶりにヤマハがタイトル奪還し、WSBK(スーパーバイク選手権)や全日本ロードレース選手権等でもヤマハがタイトルを獲得して、ヤマハイヤーになりました。
そんな反面、2021シーズンMotoGPのヤマハではライダーとの関係に亀裂が入ったり、怪我に苦しんだライダーがいたりと、かなり色々あったシーズンでした。
でもヤマハのライダーはマシンの乗り方でスランプになることがあまりない印象がありますね。来シーズンもどうにかなるでしょう。
チャンピオンマシン、YZR-M1の特徴紹介
直4のマシンのため、V4のマシンよりはライダーに優しく乗りやすく、ハンドリングしやすいマシン。
YZR-M1と言えばコーナリングと言われるくらいにブレーキング性能と旋回力が素晴らしいマシンで他のメーカーのマシンにはないコーナー速度が特徴的。基本的にはどんなコーナーも速いイメージ。
1台で走るタイムアタックでは旋回性能を発揮できているが、レース中の混戦ではライン取りの自由度が少なくなり、順位を落としがち。
加えてマシンパワーが足りてないのが近年顕著にレースに影響していて、レース中の最高速度が他メーカーより10〜20km/hも遅い。低速の加速は他といい勝負ができるのですが、中速以降は置いていかれているように見えます。それでも勝てるのは、ライダーの走り方や勝負強さのおかげです。
ヤマハは見ていると好不調の波が大きくて、よく苦労している印象があります。マシンが不調になった時に、「なぜ不調なのかわからない」というコメントをよく聞く気がします。
そしてそれに対して解決や開発に時間がかかる事がしばしば......
2022シーズンのライダーラインナップも安定して成績を残せるライダーがいるので、コンストラクターズタイトル争いが楽しみです。
SUZUKI GSX-RR
2020シーズン、スズキ100周年の節目でシーズンを勝ち抜いたチャンピオンマシン。スズキからライダーチャンピオンが誕生したのは実に20年ぶりで、チームタイトルも獲得し二冠を達成。
2021シーズンのスズキは優勝争いでも表彰台争いでも、どうしても勝ちきれない一年だったなと感じました。前シーズンより他メーカーのパワーが上がったのに追いつくだけのパワーアップができなかった印象です。
チームも1チームしかなくデータが多く取れないの中で2人のライダーが安定した走りをして、優勝はできなくとも表彰台には上がる堅実な走りができるのですが、今シーズンは転倒リタイアが少し多かったなと感じます。
取れるポイントがもっとあったと思うのでもったいないなぁと見てました。
GSX-RRの特徴紹介
ヤマハと同じ直4エンジンを載せたマシン。
ヤマハよりパワーがありどのサーキットでも最高速は勝っています。そして上に書いたようにライダーに優しいマシンになっています。
タイヤにもやさしく、レース後半になってもタイヤのグリップ性能を維持できるのは他メーカーからも恐れられています。
スズキはレースにとても強いマシン特性をしていると思いますが、予選でなかなかいいタイムを出せないのが課題点だと思います。
ただパワーをあげようとして、扱いにくい特性になってしまっては逆効果のため、バランスを崩さずにエンジンパワーを上げることができれば大きく予選順位も上げることもできるかなと思います。
着実に成熟への道をたどっているマシンです。
来シーズンもきっといい順位で勝負してくれると思います。
DUCATI Desmosedici GP21
名前の由来はエンジンバルブ開閉機構のデスモドロミック機構の「デスモ」とバルブ数の”16”のイタリア語「セディチ」から。
MotoGPに参戦した当初はパワーはすごいが曲がらないマシンなどとよく言われていたりもしましたが、今では乗り手を選ばない(乗り手も多い)マシンになっています。
ドゥカティがチャンピオンをとったのは一度のみで、それは2007年のケーシー・ストーナーだけです。なぜチャンピオンをとれたのかわからないと言われる評価だったと聞けば、どれほどだったかイメージできると思います。
(因みにmiyabi’smは2007年に初めてMotoGPを見て、ストーナーとドゥカティのファンになりました。)
今ではMotoGPのトレンドの最先端をいくドゥカティ、圧倒的パワーを誇るエンジンに加え、革新的なアイディアで様々なアイテムを追加してきました。ウィングレット、スプーン、ホールショットデバイス、etc...
近年のアップデートと戦闘力の強化に大きく貢献したエンジニアが一人います。彼の名はルイージ・ダッリーニャ(通称ジジ・ダッリーニャ)。
ルイージの名でわかる通り、イタリア人です。
ジジは、後に紹介するアプリリアに1992年に入社し、1998年にはマシン製造の総責任者までに昇進。1999年からは最高峰カテゴリーでワークスで活動するようになり、また軽・中排気量クラスを担当したり、WSBKを経て、2013年に部下を誰一人引き抜くことなく、たった一人でドゥカティへ移籍し、MotoGPワークスの総指揮を執り今日にいたります。
もっとジジについて語りたい気持ちもあるのですが、抑えておきます。が、
ライダーがコースに出ている時の、ライダー用の(ゲーミングチェア的な)椅子に座って、ひげを触りながらモニターを見ているところが好きとだけ付け加えておきます。
そんな彼が指揮を執る2021シーズンのドゥカティはとても好調でした。最大の特徴である加速力は、開幕戦では予選ではあまり前にポジションを取れないライダーもいた中、レーススタートから1コーナーまでで1〜4位までをドゥカティ勢が独占するなど、相変わらず恐ろしさを覚えます。
ライダーが昨シーズンから3人も変わりましたが、特にバイクに苦戦することもなくいい成績を残せていました。コンストラクターズとチームチャンピオンに輝き、ライダーでも2位でした。うん、強い。
マシン紹介していきましょう。
L型と書いているのは、ドゥカティはLツイン(L型2気筒)エンジンでとても有名なメーカーで、その技術を応用したV4エンジンを作ったためL型のV4エンジンになっているためです。
名前の由来にもなっているデスモドロミック機構を搭載した90°V型エンジンで、何年もの間”最強エンジン”と呼ばれているエンジンから発揮される圧倒的パワーでロングストレートでは他メーカーを置き去りにするマシン。
そんなにもパワーがあるのにも関わらず、タイヤに優しい特性も併せ持っていて、ドゥカティの技術力に感服します。
マシンが大柄なことが影響して中速コーナーの旋回力があまり良くない、とライダーからよく意見されていました。実際比較して見ると独特な曲がり方をしている時があります。
しかし近年の成績をみると多くのライダーが活躍しているため、意外と乗りこなしやすいのかもしれません。
ジジの影響で様々な空力パーツをどんどん試していて、ルールの穴をつくようなパーツを開発したりすることもあります。
今ではあたりまえになっているウィングレットなども最初に採用にしたのはドゥカティです。
そういう目の付け所などはホントに素晴らしいなといつも思っています。
ハイパワー、タイヤも温存できる、ブレーキングの安定性も優れていているので、コーナリング性能が向上すれば完璧なマシンに仕上がります。
しかし長年解決していない問題のため、向上するかもあやしいです。
ですが、ライダーのスキルで結果を残しているところを見るとそこまで難点になっているかなぁと思いながら見ています。
ドゥカティ史上2人目のチャンピオンが誕生する日も近いのでは...?
aprilia RS-GP
2st時代、125cc、250ccで華やかな成績を残してきたアプリリア。
それに比べ大排気量クラスでは他メーカーが強かったこともあり、あまりいい成績を残せていませんでした。
それは4stに時代が遷移しても変わらず、一度も表彰台に上がれず2021シーズンに突入しました。
2020シーズンにはフェラーリF1のエンジニアを呼び、エンジンをパワーアップさせることに成功し、他メーカーと張り合える競争力を手に入れましたが、エンジンの信頼性不足をはじめとする様々な問題点が続出しました。
2021シーズンはマフラーの取り回しや空力のアップデートに注力し、エンジンの信頼性も改善され更に速くなりました。
2021シーズンにはいってから着実に予選順位が上がっていたので、表彰台に上がるのもそう遠くないなと思いながらレースを観戦していたのですが、12戦目のイギリスGPで初表彰台を獲得!21年振りの快挙を成し遂げました。
2022シーズンのライダーラインナップもベテランライダーが走る予定となっており、優勝争いが激化しそうで楽しみです。
そんなRS-GPのマシンの紹介
以前は70°V4だったエンジンを、ドゥカティと同じような90°V4エンジンに変更し、昨シーズンの信頼性不足も改善されてきて競争力が増した印象。
ただ、他メーカーに比べると好不調の波があるように見えます。
ライダーが元々スズキのライダーだったこともあり、基本的なコーナリング性能は高く、フロントウィングの影響でより向上した代わりに、空気抵抗が増したために最高速度が犠牲になっています。
前からタイヤには優しい特性を持っていたため、ユーズドタイヤでも悪くないペースで走ることができます。
レース終盤でも攻めた走りや、ブレーキング・コーナリングでライバルに勝負できる点はとても強みだと見てて感じました。
ここ数年で急激に戦闘力が増したアプリリア、2022シーズンはもう一度表彰台へ、そして優勝してほしいなぁと願っています。
KTM RC16
KTMと言えば、オフロードバイクが有名で、2017年にMotoGPに参戦しました。今年でまだ参戦5年目のメーカーです。
今MotoGPで一番伸びしろがあって、かつ一番成長しているメーカーです。
2019年にはテストライダーとして、ホンダで素晴らしい成績を収めてきたダニ・ペドロサと契約を結び、マシンの改善をしてきました。
ペドロサはチャンピオンになったことはなかったものの、13年間ホンダのライダーとしてチャンピオンシップをかけて数多くの名レースを生んだベテラン。
そんな彼とKTMの開発力は凄まじく、とてつもない速さでマシンを作り上げてきました。
2020シーズン3戦目に初優勝、そのまま勢いに乗ってシーズン3勝。
KTM関係者の予想を上回る成績を残しました。
2021シーズンは2勝、4度の表彰台という結果でした。シーズン前半は、2020シーズンに得意だったサーキットが多かったため、表彰台に絡めましたが、後半は表彰台一歩手前という結果で終わったシーズンでした。
若手、ベテラン問わず、様々なフィードバックが帰ってきているそうなので、それをどう改善していけるかが来シーズンからの鍵になりそうです。
そんな飛躍的な進化を遂げたマシンの紹介
参戦当初は暴れ馬と言われていましたが、ホンダと同じV4エンジンという点と、元ホンダのペドロサが開発協力しているだけあって、似たような性格のマシンに仕上がっているのかと思っていましたが、ライダーのコメントでは全く違う特性のバイクに仕上がっているそうです。
そして近年の他メーカーのフレームの素材がカーボンの中、こだわりを持ってスチールパイプフレームを使用し、尚且MotoGPマシンのハイパワーを受けて止めているというKTMの高い技術力を感じるマシン。
昨シーズンから大きな問題もなく順調に成熟しているため、来シーズンもいい戦闘力で優勝争いができると思います。
チーム・ライダー
さて、ここまでメーカーとマシンを紹介しましたが、
まだ書きたいことの半分もいってないです......
ここからは11チーム、22+α名のライダーを紹介していきます。
MotoGPのチームはワークスチームとサテライトチームに分かれています。
ワークスチームとは、マシンを製造しているメーカーが直接運営しているチームのこと。そのメーカーが製造するマシンをリースや購入して供給を受けて参戦しているのがサテライトチームです。
Repsol Honda Team
Marc Márquez 🇪🇸 93
125ccクラスで1回、Moto2で1回、MotoGPでは6回のチャンピオン経験を持つホンダのエースライダー。
過去には開幕10連勝をしたり、シーズンを通して優勝、2位、一度のリタイアだけという恐ろしい結果を残してきた化け物ライダー。
左回りのサーキットが得意でザクセンリンク、COTA(サーキット・オブ・ジ・アメリカズ)では圧倒的な速さで優勝している。
今シーズンは負傷から復帰したばかりで以前のような強さを取り戻せるか気になっていたが、得意のザクセンリンクで581日ぶりの優勝で復活。
ザクセンリンク連勝記録を11に伸ばした。
最終的にシーズン3勝、完全復活まで近いかもしれない。
マルクの強みは圧倒的なブレーキングとコーナリング時のバンク角。
アグレッシブな走りをするライダーの中でも特にアグレッシブで、肘をするほどのバンク角でどんなコーナーでも勝負強さがある。
マルケス兄弟の兄で、弟のアレックスも同じホンダに所属している。
レース中はよくパドックでパパ・マルケスが見守っている。(ワイプでよく抜かれている。)
Pol Espargaró 🇪🇸 44
2013年Moto2チャンピオン。これまでヤマハ、KTMに所属しており、今シーズンに念願のレプソル・ホンダに所属。
今シーズンはKTMからマシンを乗り換えた直後のテストから、いいタイムをだしていて、非常に適応力がある印象だった。シーズンが始まると予選で上手くいっても、レースでいい結果が残せなかった事が多かった。
しかしシーズン終盤戦ではマシンの理解を深め、ポールポジションを獲得したり、2位を獲得するなど来シーズンが楽しみな走りをしていた。
ポルも兄弟がおり、兄はアプリリア所属のアレイシ・エスパロガロ。
愛犬のハスキーと山でトレーニングをよくしている。その2。かわいい。
Monster Energy YAMAHA MotoGP
Fabio Quartararo 🇫🇷 20
2019シーズンにルーキーながらマルクを抑えポールポジションを獲得し、レースではマルクと激戦を繰り広げ、今シーズンからはワークスに昇格し、エースとしての1年目を鮮やかに優勝で飾った。
今シーズンは精神的でかなり成長し経験値もあがったことで、マシンのアップデートにも加えて総合的に競争力が上がった年だった。
5回のポールポジション、5度の優勝、10度の表彰台を獲得。
フランス人として初のMotoGPチャンピオンとなった。
クアルタラロの走りは他のライダーから見ても不思議な走りで、サーキット毎に変化を求められても実行できる適応力の高さがある。
それでいてレース中のオーバーテイクも非常に強い、弱点を探そうとしてもあまり思い浮かばないほどに素晴らしいライダー。
来シーズンもこの強さでタイトルを防衛できるのか楽しみだ。
優勝パフォーマンスが特徴的で、クリスティアーノ・ロナウドのゴールパフォーマンスをしてみたり、ゴルフをしてみたり、様々でおもしろい。
Maverick Viñales 🇪🇸 12
ビニャーレスとマルクはMotoGPで走るずっと以前からライバルとして競い合っており、MotoGPでもライバルとしてレースをしている。5年目のヤマハとの契約を即時終了とされ、その後アプリリアと契約を交わして参戦した。
今シーズンは開幕戦で優勝したりと成績は例年通り安定していました。アプリリアに移籍した後は、エンジンも特性も全く違うバイクに苦戦し、あまり良い結果は残せていませんでした。
名前のマーベリックは映画「トップガン」から名付けられていて、ヘルメットの戦闘機をモチーフとしたデザインがなされている。
Team SUZUKI ECSTAR
John Mir 🇪🇸 36
2020シーズン王者!クラスをステップアップする過程で苦戦するライダーが多い中、参戦2年目で初優勝を飾り、圧倒的な適応力を発揮した。コンスタントに成績を残せる強みが全面にでていたチャンピオン。
2021シーズンは優勝こそできなかったものの、6度の表彰台とリタイア以外のレースはシングルフィニッシュでレースを終わらせることができていて、昨シーズンの強さをそのまま発揮して、チャンピオンシップを3位で終えた。
よくレース中の周りの状況をよく観察して、勝負どころでペースを上げれられるところが安定感があるなと感じるポイント。
スペイン人なのでホアン・ミルとも読めるが、本人曰くジョアン・ミルだとのこと、国際放送でもジョアン・ミル呼びで統一されている。
マルティンとはずっとライバルだった。
Álex Rins 🇪🇸 42
年々成績を上げ続けているスズキ5年目のライダー。因みに筆者がこの記事を書いて上げる予定の12月8日で26歳になる。おめでとう、リンス。
シングルフィニッシュが多く、安定して成績を残せるところが長所。
2021シーズンは5度の転倒リタイアや、トレーニング中の骨折で欠場など思うように成績は残せなかったシーズンでした。予選でもいい順位でスタートできず、レースでもあまりいいペースが作れなかったように見えたので、来シーズンに頑張ってほしい。
とても丁寧なマシンの操作で綺麗な乗り方をする技巧派。
ゼッケンの42は頭文字のARに見えるため42insとデザインされている。
片言ながら日本語を多少話せる。当たり前のように箸も使える。
犬を3頭飼っている。犬は正義。
Ducati Lenovo Team
Francesco Bagnaia 🇮🇹 63
2018年Moto2チャンピオン。今シーズンからドゥカティワークスに昇格し、凄まじい活躍を見せたライダー。VR46アカデミー出身で、ロッシの弟子の一人。ドゥカティ3年目。
今シーズンは開幕戦から表彰台を獲得するなど、序盤から好調なスタートを切り、終盤は5連続ポールポジションを獲得し優勝を飾るなど、一気にチャンピオンシップでクアルタラロに迫る。しかし16戦エミリア・ロマーニャGPでレースをリードしていたが、23周目に転倒リタイア、その瞬間クアルタラロがチャンピオンに決まった。
4勝9表彰台でチャンピオンシップを2位で終えた。
師匠のロッシ曰く、不思議なタイヤ選択をするらしく、そこさえ上手くセッティングできればチャンピオンも夢ではないとのこと。
Jack Miller 🇦🇺 43
Moto3からMotoGPにいきなりステップアップした唯一のライダー。
ホンダからドゥカティに移籍してきて、今シーズンからワークスに昇格。年々戦闘力を増してきていて、表彰台をよく獲るようになった。
今シーズンは2勝5表彰台と5年ぶりに優勝を果たし、パルクフェルメで涙を流していたのがとても印象的だった。表彰台まであと一歩だったレースが多く、来シーズンこそはチャンピオンシップ争いに加わって欲しい。
「シューイ」というレース中履いていたブーツにシャンパンを入れて飲むというパフォーマンスをする。オーストラリア人ならではのパフォーマンス。
Aprilia Racing Team Gresini
Aleix Espargaró 🇪🇸 41
今年で9年目のキャリアを持つベテランライダー。個人的に、転倒リタイアが多いと思うライダーのうちの一人。
2021シーズンはアプリリアのMotoGPクラスで初の表彰台を獲得し、チームに大きく貢献した。これまでと違い、Q2への進出率が格段に高くなり、レースでのフィニッシュ順位も上がった。
ポル・エスパロガロの兄。子供は双子で、ヘルメットやナンバーのデザインに使われている黄色は息子、ピンクは娘の意味だそう。
自転車ロードレースが好きでSNSを更新する度にロードバイクに乗っている。オフシーズンやサマーブレイク中に友人たちとレースに出ている。
Lorenzo Savadori 🇮🇹 32
2015年にFIMスーパーストック1000でタイトルを獲得し、WSBKのアプリリアワークスやMotoEを経て、今シーズンから参戦した。
シーズン途中でビニャーレスが移籍してきたため、テストライダーとして在籍することとなった。予選では度々速さを見せたがレースでは振るわなかった。
Red Bull KTM Factory Racing
Brad Binder 🇿🇦 33
2016年Moto3チャンピオン。昨シーズンからKTMファクトリーで参戦し、チェコGPで見事にライダー達をパスしていき、KTMを初優勝へ導いた。
いきなり力強くなったマシンと乗りこなすビンダーに世界中が驚いたレースだった。
2021シーズンはレース途中の降雨でカオスとなったオーストリアGPで、Moto3を走る弟ダリン・ビンダーの意見を活かし、優勝を果たした。チャンピオンシップも6位フィニッシュで悪くない順位。転倒リタイアすることがあまりなく、得意なサーキットだと表彰台争いもしている。
ゼッケンの33は頭文字のBBが33に見えるから使っている。
ニックネームは「BRADICAL」Bradとradical(過激)を合わせてあだ名された。
Miguel Oliveira 🇵🇹 88
2019シーズンに最高峰クラスに昇格してきてからずっと、KTMのマシンに乗っている。2020シーズンにはスティリアGPと母国のポルトガルGPで優勝を果たし、その成績で今シーズンはファクトリーに昇格した。
2021シーズンは1優勝3表彰台とKTMのライダーの中でも一番多く表彰台に上がっているが、好不調の波が激しく、2桁順位でフィニッシュすることが多かった。
父親が病院の医院長、母親が血液検査の仕事をしていて、オリベイラ本人も医大で歯学を、今年結婚した彼女もオリベイラと同じ大学で歯学を勉強していた。
LCR Honda Castrol
Álex Márquez 🇪🇸 73
2013年Moto3、2019年Moto2チャンピオン。
2020シーズンに兄のマルクと同じレプソル・ホンダに所属して、今年ホンダのサテライトチームに移籍した。表彰台を2度獲得し、一年目から才能を示した。
2021シーズンは転倒リタイアが多かったが、表彰台にあと一歩なレースも多く、最高順位は4位で来シーズン以降も期待できる結果だった。
友人とカウボーイのコスプレをして遊びに行った時の写真がファンクラブに出回りそれ以降、拳銃とカウボーイがアイコンとなった。
犬を二匹飼っている。(stichとshiraという名前)
2020シーズンはマルクが世話をしたり、一緒にレースを応援する姿がSNSで見られた。アレックスのヘルメットの右後ろに二匹のステッカーがはられている。
マルクのイメージカラーが赤のため、アレックスは青をイメージカラーとしている。
LCR Honda IDEMITSU
Takaaki Nakagami 🇯🇵 30
現在のMotoGPクラスで唯一の日本人。2018シーズンから参戦して、今年で4年目。2020シーズンは、MotoGPクラスキャリアで初のポールポジションを獲得したり、表彰台争いを繰り広げた。マルクがいない中でRC213Vを着実に乗りこなした。
2021シーズンは予選で前方のグリッドが中々獲得できず、表彰台争いも少なかった。しかし、実際レースペースは好調で、レース中に確実に前にポジションをあげていた。初優勝・初表彰台を期待してこれからも応援する。
四葉のクローバーがラッキーアイテムとしてデザインされている。
欧米人は音節の多い発音が難しいため、よく「タカ」と呼ばれている。
スペイン・バルセロナ在住。千葉の実家で2匹のフレンチブルドッグを飼っている。中上のSNSでは定期的に街中で出会った犬と写真を撮ったりしている。
同じ日本人で中上とライバルで親友だった富沢祥也。富沢がレース中の事故で亡くなったミサノサーキットでは、毎年中上が富沢に会いに行っている。
Petronas Yamaha SRT
Valentino Rossi 🇮🇹 46
432戦に出場、115勝、235表彰台、65ポールポジション、9回のタイトル獲得(GP125 1回、GP250 1回、GP500 1回、MotoGP 6回)。26年のキャリアの中で多くのライバルと競い合ってきた42歳のレジェンド。
彼の振る舞いや強さのおかげで今のMotoGPの人気があるといっても過言ではないほどに、MotoGPを代表する人物。
近年のロッシはあまり表彰台に上がれずに苦労していたが、それは決してロッシが遅くなったわけではない。マシンのパワーアップ、そのマシンを乗りこなす才能豊富な若手ライバル、周りのライダーもロッシの速さに憧れて強くなっている。
今のMotoGPは過去最高に混戦しており、予選で1秒の中に18人もライダーが入るほど速いのだ。その中にロッシも入っていて、これで衰えたという人は相当なアンチかなにかだろう。
ロッシのライディングはブレーキングがとても上手く、とてもテクニカルなブレーキングでライバルたちをスルッとパッシングしていく。そのため、予選で速くなくとも、しっかりとマシンのセットアップを仕上げてレースで速さを発揮するタイプである。
あだ名の”The Doctor”はマシンセッティングの際に些細なマシンの差を感じ取り、メカニックに伝えることが非常に上手いからである。メカニックたち曰く、「ロッシがメカニックに考えを伝える姿は、まるで大学教授の講義のようだった」と語っていた。
2021シーズンではサマーブレイク前(前半戦)までで成績が良くなければ引退も視野に入れると発言し、世界中のファンがロッシの走りを見守った。しかし、ライバルたちが更に速くなっていく中、リアタイヤの問題に苦しめられ成績は振るわず、オーストリアGP前に今シーズン限りでの引退を発表した。
引退レースの最終戦バレンシアGPでは10位でフィニッシュし、「トップ10で終えることができた。世界のトップ10でキャリアを終えた。」とコメントを残し、世界中のスター、ともに最終戦を走ったライバル、VR46アカデミーで育ててきた弟子たち、既に引退したかつてのライバル、全世界のファンに祝福されながら引退した。
MotoGPからは引退してしまうが、自身がライダー育成のために立ち上げたVR46アカデミーがあるため、そこの監督としてまたパドックに顔を出してくれるだろう。
そして本人曰く4輪の耐久レースに出場したいそうで、異父兄弟のルカ・マリーニらと共に出場すると思われる。F1ドライバーのランド・ノリスと大変仲が良く、将来共にレースができれば楽しいだろうとコメントしていた。
もっとロッシについては語りたい事が多いが、歯止めが効かなくなるだろうからここまでにしておいて、もう少し知りたい人はこちらのプレイリストを見ることをおすすめする。
Grazie Vale!
Franco Morbidelli 🇮🇹 21
2017年Moto2チャンピオンでロッシの弟子の一人。
2018年はホンダのマシンに乗っていたが、2019年からこのチームに移籍しランキング10位という良い成績でシーズンを終えたが、クアルタラロのセンセーショナルな活躍の影に隠れる形となってしまった。
2020シーズンは3優勝、5表彰台という輝かしい成績でチャンピオンシップ2位という形で終わった。
2021シーズンで供給されたマシンが2019年のものだったこともあり、1表彰台があったのみで二桁順位のレースがほとんどだった。
そしてトレーニング中に骨折し、3ヶ月ほどレースにでれていなかった。
シーズン途中でワークスのビニャーレスが抜けたため、モルビデリがワークスに昇格した。
来年もこのままワークスで走るため、昨シーズンのような力強い走りでまたチャンピオンシップ争いするところを見たい。
イタリアとブラジルのハーフで、ヘルメットには2つの国旗がデザインされている。とても陽気そうな国柄のハーフだが、モルビデリは本当にその2つの国のハーフなのかと思うほど落ち着いた人柄をしている。
Pramac Racing
Jorge Martín 🇪🇸 89
2018年Moto3チャンピオン。今シーズンからMotoGPクラスに参戦した期待のルーキー。Moto3チャンピイオン時の成績は圧倒的だった。
2021シーズンは第2戦でいきなりポールポジションを獲得し、3位表彰台に上がっった。その後は第6戦スティリアGPでポール to ウィンで初優勝。シーズン通して1勝、4表彰台、4ポールポジションと大活躍で、ルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得。
来シーズンはトップ5を目指して常に表彰台を目指していくとコメントしていた。
Johann Zarco 🇫🇷 5
2015、2016年Moto2チャンピオン。2017年からMotoGPに参戦し、ヤマハ、KTMを経て、昨シーズンはアビンティア・レーシングに所属し、一年落ちのマシンでポールポジションを獲得するなどの活躍で、今シーズンからはプラマック・レーシング所属になった。
2021シーズンは2位表彰台を4回獲得し、チャンピオンシップを5位で終えた。
ドゥカティのマシンのパワーとザルコの技巧派なライディングで、予選でもレースでも安定して好成績を残した。
来シーズンも表彰台を獲得できるだろう。
身体能力がとても高く、レースで優勝した際に、レーシングスーツやヘルメットをつけたままバックフリップをするパフォーマンスを披露する。
Esponsorama Racing
Luca Marini 🇮🇹 10
ロッシの異父兄弟でVR46アカデミーのメンバーの一人。
2020シーズンはMoto2を2位で終え、今シーズンにMotoGPに昇格してきた。
MotoGPでは3番目の兄弟となっている。(エスパロガロ兄弟、マルケス兄弟に次いで3組目)
2021シーズンはまだマシンに慣れていないこともあり、目立った成績は残せていない。第16戦のエミリア・ロマーニャGP予選でフロントローの3番手を獲得した。来シーズンからは新設されるVR46レーシングチーム(ドゥカティ)から出場する。
ロッシの家にはチャンピオンになった際のマシンが何機かあるため、何度かMotoGPマシンに乗ったことがあるらしい。
エスポランソマの資金力がないため、メインスポンサーはSkyを個人スポンサーとしている。
Enea Bastianini 🇮🇹 23
2020シーズンMoto2チャンピオン。Moto3時代から安定して速いライダーでシングルフィニッシュ率がかなり高い。
2021シーズンは2年落ちのマシンに跨り、開幕前のテストからまずまずの速さを見せていました。シーズン終盤、14戦サンマリノGP、16戦エミリア・ロマーニャGP(どちらもミサノサーキット)で3位表彰台を獲得した。
それぞれ、マルクやクアルタラロとの表彰台争いに勝ったため、2年落ちのマシンでチャンピオンたちに勝てたことが嬉しいとコメントしていた。
来シーズンからは、アプリリアのプライベーターだったグレシーニレーシングが独立し、所属することとなった。
フレンチブルドッグを飼っている。
Tech 3 KTM Factory Racing
Danilo Petrucci 🇮🇹 9
2012年にMotoGPクラスのCRTチームの数合わせでいきなり参戦した。これまで市販車レースでしか走ってこなかったペトルッチだったが、最高速が20km以上も違うCRTのマシンでポイント獲得をするなど検討した。
2015年には運良くプラマックのシートに納まることができ、2019年にドゥカティワークスに昇格。2年間で2度の優勝し、男泣きしていた。
2021シーズンはドゥカティの契約が終わり引退かと思われたが、テック3が目をつけシートを獲得した。雨のフランスGPで5位を最高位としたが、KTMのマシンで強さを見せられず成績は良くなかった。
来シーズンのテック3のシートが決まってしまい引退となったが、なんと来シーズンからKTMでのダカール・ラリー参戦が決まった。元々モトクロス出身だったこともあり、子供の頃からの夢だったと語っている。
彼のこれからの活躍を一ファンとして追っていくつもりだ。
カメラを向けられるといつもアピールしてたり、レース前の記者会見ではジョークを飛ばして会場を爆笑させたり、楽しい男である。
Iker Lecuona 🇪🇸 27
2020シーズンからテック3に所属した。転倒リタイアが多かったが、度々シングルフィニッシュをしており、個人的にはあと2〜3年で表彰台も獲得できると思っていた。
2021シーズンも前シーズンと同じような結果に終わり、来シーズンのシートはMoto2から上がってくるライダーに取られた。
来シーズンからはWSBKでホンダファクトリーチームで走る事が決まった。
その他ライダー
Dani Pedrosa 🇪🇸 26
KTM RC16での解説でも出てきたダニ・ペドロサ。現在はKTMのテストライダーをしている。
2021シーズンは10戦スティリアGPでワイルドカード参戦した。実に3年ぶりにレースに帰ってきた。KTMと共に開発してきたマシンだけあって、10位でフィニッシュし強さを見せた。
来シーズン以降もテストライダーを続けるため、またレースする姿が見れるかもしれない。
Cal Cruchlow 🇬🇧 35
カル様!
2020シーズンで引退し、ヤマハのテストライダーに起用された。現役時代は、ヤマハ、ドゥカティ、ホンダと乗り継いできた。
2021シーズンにビニャーレスがヤマハで出場停止になったり、モルビデリの骨折による欠場のための欠員で、4レースで代役参戦となった。
来シーズン以降もヤマハのテストライダーを継続する。
ここで紹介したのは、彼のファンだから、それだけ。
Andrea Dovizioso 🇮🇹 4
2020シーズンに引退し、アプリリアのテストライダーに起用されたドヴィ。
2008年にMotoGPに参戦してから、ホンダ、ヤマハ、ドゥカティと乗ってきて、マルケスとの熱いレースを何度も繰り広げた。
2021シーズンはどこにも所属せずにオフロードバイクを走らせていたりしたが、シーズン中盤にアプリリアのテストライダーに起用された。シーズン終盤にはビニャーレスのシートにモルビデリが入ったため、モルビデリの代役としてヤマハにオファーされ、レースに復帰した。
これまでV4機に乗ってきたことが多かったため、苦戦していたが徐々に順位をあげてフィニッシュしてきている。
来シーズン以降もヤマハで走ることが決まり、また知的でテクニカルな走りが見れることを楽しみにしている。
2021シーズンのMotoGP
ここまで長々と紹介を書いてきたが、まだ紹介が終わったばかりです。
ここからは2021シーズンを見届けてきた感想を語っていきたいと思います。
コロナウイルスの影響が世界中で色濃く残る一年で、特にアジア圏のサーキットで開催されるレースがキャンセルになったことはとても悲しいです。今年こそはもてぎでレースが見れるかと思っていたのですが、やはり入国した際の隔離期間がネックだなと思いました。ロッシの日本ラストランを見に行きたかった気持ちがとても強かったです。
さて、チャンピオンシップの話をしましょう!
今シーズンは8人の優勝者がでる、とてもレベルの高いレースが多かったシーズンでした。
フランス人初の年間チャンピオンの誕生、王者マルク・マルケスの復活劇、ルーキーの驚異の活躍、アプリリア初の表彰台獲得、そして、バレンティーノ・ロッシの引退。様々なニュースがあった一年でした。
チャンピオンとなったクアルタラロは参戦初年からの活躍を見ていて、いずれチャンピオンになれるだろうと思っていたため、3年目でタイトル獲得ができてとても安心しました。そしてなにより、来シーズンからタイトルを防衛できるかがとても楽しみです。
チャンピオンシップを2位で終えたバニャイヤも終盤戦の怒涛の勢いでチャンピオンに近づきましたが、とても惜しい結果に終わってしまいました。チームメイトのミラーも強さを発揮していて、来シーズンもこの2人がドゥカティで強さを発揮してチャンピオンになれることをとても、とても期待しています。
そして、ロッシの引退。彼の引退はとてもショックでしたが、42歳でここまでレースをしてきた彼に盛大な拍手を贈りたいです。多くのライダーの憧れで、小さい頃にパドックで一緒に写真を撮ったスターと共にレースができたこれまでのライダーはとても幸せだろうなと、しみじみ思いました。
年々様々な改良が施され、パワーアップを続けるマシン。それを作り出すエンジニア。そして、才能を発揮してチャンピオンシップのために競い合うライダー。
来シーズン以降も目が離せない戦いが続いていくのがとても楽しみです。
話題はガラッと変わるのですが、暗い話をします。
第6戦イタリアGPのMoto3予選中に転倒したジェーソン・ドュパスキエが亡くなるという悲しい事故が起きました。19歳という若い才能あるライダーが事故で亡くなってしまうのは本当に悲しいです。
完全に事故をなくすことは難しいですが、人が亡くなるレベルの重大な事故はもっと減るように努力してほしいなと思います。
R.I.P. Jason Dupasquier. Always in our hearts.
個人的2021ベストレース3選
2021シーズンを見てきて、miyabi’smが選ぶベストレースを3つ紹介する。
かなり選ぶのに時間が掛かった。(レースを見返して時間が溶けた)
11戦目 オーストリアGP
このレースの見どころは、レース途中で降ってきた雨によるフラッグ to フラッグのレース展開である。開催場所のレッドブル・リンクは山のため、天候がよく変わる。
MotoGPでは4輪レースと違い、ピットインがない。しかし、雨が降った場合にはレインタイヤを装着したスペアバイクにもり変えることが許可されている。(詳しいルールはこちらを読んでほしい。)
このレースも雨が降ったのだが、ピットに入れるようになったタイミングが、残り3周というタイミングであった。とてもシビアなタイミングでの降雨で、6人いた先頭集団は次々とピットロードに入っていった。
しかし、ピットレーンに入らずにホームストレートへマシンを走らせていくライダーが一人、ブラッド・ビンダーである。
驚きで実況の声も今年一デカかった。
彼はそのまま水はけの悪いスリックタイヤ(溝のないレース用タイヤ)でタイヤが冷えきってグリップ力がなくとも、ブレーキディスクの温度が下がりきってマシンを制御しづらくなっても走り抜け、優勝した。
そして更におもしろいのはここからで、後ろの順位だったためにピットに入らず勝負をかけるライダーが最終周時点でトップ7を占めていたのだ。
スリックタイヤ組が慎重に走っている中、残り3コーナーというところでレインタイヤに交換したバニャイヤとマルティンが集団をごぼう抜きし表彰台を獲得する、というカオスなレースとなった。
文章ではイメージしにくいと思う。しかしMotoGP公式があげている、このカオスな残り4周の動画があるので、ぜひ見てほしい。
12戦目 イギリスGP
このレースの見どころは49年ぶりに6メーカーがトップ6でフィニッシュし、群雄割拠の時代を迎えた事を表すかの様なレースだったこと。開催場所であるシルバーストーンサーキットはとてもテクニカルなサーキットで、マシンの性能をフルに発揮しなければ勝てない高速サーキットである。
ポルがポールポジションを獲得し、ポルの好スタートから始まったレース。2番手にアレイシが続き、兄弟対決になる。そこにクアルタラロが割って入り、5周目にはトップで後続を引き離しにかかった。徐々に後退するポル。2位に踏みとどまるアレイシに、10番手から追い上げてきたリンスが襲いかかる。3番手に後退したアレイシに今度はミラーが追いつき最終コーナーまでもつれる表彰台争いに発展した。
最終的にはクアルタラロが優勝、リンスがシーズン初表彰台、アプリリアのMotoGPクラス初の表彰台をアレイシが獲得した。
13戦目 アラゴンGP
スペインのモーターランド・アラゴンで行われたレース。実はこのサーキットは古城の跡に作られたサーキットらしく、古城の石壁だったものがサーキット内にある。(石壁を背にしたライダーの写真はとても映える)
このレースの見どころはサーキットのレイアウト上、オーバーテイクポイントが多いこともあり、何度も順位が変動する熱いレース展開。
ポールシッターのバニャイヤがレースをリードし、それに続くようにマルクが追いこの2台がトップ争いを展開。その後ろでミラー、アレイシ、ミル、マルティンが表彰台争いを開始。
バニャイヤの背後ににマルクが貼りついたまま残り3周、マルクが何度もアタックをしかける。その度にブロックするバニャイヤ。最終周まで繰り返されたバトルは、マルクがオーバースピードでラインを大きく外したことにより決着がついた。
バニャイヤが初優勝、マルクがシーズン2度目の表彰台、3位争いはミルが制した。
本当は全レースについて書きたいが、3つにおさえておくことにする。
MotoGPのYouTubeチャンネルでレースを5分ほどに編集した。Rewindシリーズがあり、リザルトの記事を読みながら動画を見るだけでも満足度が非常に高いためおすすめしておきます。
このRewindシリーズをまとめたプレイリストを載せておきます。
MotoGPの楽しみ方
レースを見て感じろ!
と意地悪を言うつもりはないです。ルールやライダー、マシンやチームの事など様々な要素を理解することで、見ていておもしろい、楽しいということがわかります。この記事を書いたのはそこの一歩目のアシストをしたいから、MotoGPを少しでも知って興味を持ってもらいたいから書き始めました。
ここからは初心者向けにMotoGPをどう見たら楽しいのかを、個人的な目線で解説していきたいと思います。
チャンピオンシップ争い
これは外せません。これを見るためにMotoGPを見ていると言っても過言ではないでしょう。1シーズンを通してメーカー、ライダーが全力を掛けて勝負する姿は見てるこちらも熱くなってきます。
ここで知っておいてほしいのは、シーズン終盤まで何が起きるかわからないということ。今シーズンも終盤にバニャイヤが怒涛の追い上げをしたように、シーズンが終わるまで何が起きるかわからないのがおもしろいです。
過去には最終戦までもつれ込む接戦となった年もありました。
チャンピオンを経験したライダーを中心に見て応援する、とかでも全然楽しいです。強いライダーですから、予選でもレースでもいい走りをしてくれるため、勝てる見込みも大きいですからおすすめです。
Q1、Q2予選
予選はFP1〜4まであるのですが、一番の見どころは決勝のスターティンググリッドが決まるQ1、Q2です。
FP1〜3までの最速タイムで上位10名がQ2に進出、残りのライダーでQ1を行い、上位2名がQ2 に進出します。そして12名でQ2を行い、スターティンググリッドを決めます。
安定してQ2に進出できるライダー、いきなりQ2に進出した意外なライダー、個人のタイムがグリッドに関わるため、レースとは違う面白さがあります。
どちらも15分間という短い予選の中で、代るがわるタイムが更新をしあっていくのを見ているととても興奮します。特に、残りが0分になる前に周回を始めていてギリギリで順位を更新し合う、熱い予選になるととてもおもしろいです。
今シーズンでおもしろかったQ2は、第2戦ドーハGP、第5戦フランスGP、第7戦カタルーニャGP、第11戦オーストリアGP、第12戦イギリスGP。
レース
予選ときたら、もちろんレースもおもしろいです。同じサーキットのレースでも一つとして同じ展開のレースはありません。何が起きるかチェッカーを受けるまでわからないのが最大の面白いポイントです。
スタートからの加速で大きく変わる順位。ホームストレートのスリップストリームやコーナーでのオーバーテイク。クラッシュやマシントラブルなどでのリタイア。様々な要素が複雑に絡んだレースを見ていると本当に楽しいです。何度かレースを見てもらえればそのおもしろさがわかると思います。
とりあえず、レースを見る。一番大事。
MotoGPを観るには
ここまでMotoGPについて解説してきたが、肝心のレースを見れなければ楽しむこともできない。
ということでMotoGPの予選・決勝レースを見る方法を書いていこう。
1.日テレG+
Moto2やMoto3など全クラスのレースが日本語解説で見れる唯一のチャンネル。JCOMやスカパーに加入しなければならなく、正直めんどくさい。
2.Hulu
日テレG+と同じ映像が配信されており、ネット配信のため環境があればどこでも見れるのが大きなメリット。その他、空撮やオンボードカメラの映像などが見れるのが特徴。
一番のおすすめ。
3.公式ビデオパス
MotoGP公式の映像配信サービスMotoGPVideoPass。最強。
一番映像が充実していて1992年のレースから現在までのレースを見ることができる。しかし実況解説が英語のため、日本語実況で状況や解説を聞きたい人にはおすすめしない。
ブラックフライデーの際などにセールをしている。
一ヶ月単位で契約できるHuluで試しに見て解約するのもいいと思います。
軽くMotoGPの雰囲気を知りたいなら、公式YouTubeチャンネルの動画を見るのもおすすめです。過去のフルレースを配信したり、レースを5分程度にまとめた動画も出ているため、入門にはとても向いています。
暇つぶしにでも見てください。
最後に
ここまで長々とMotoGPについて紹介してきました。もっと書きたいこと、書けることがあったのですが多く書きすぎても良くないと思い、このくらいの量にしました。
ここまで読んでくださりありがとうございます。少しでもMotoGPに興味を持ってもらえたら嬉しい限りです。ライダーやメーカーの熱意、ファンの熱量、それらを自らで実際に感じ取ってもらえればなと思います。
ここからは余談になるのですが、MotoGPにはゲームがあります。PS/XBOX/Switch/Steamで配信されています。毎年esportsのチャンピオンシップも開催されています。
毎年世界予選があるのですが、私miyabi’smは3年連続日本1位、アジアのトップ10を獲っています。本戦には未だ出れていませんが……
人を選ぶかもしれませんがMotoGPをもっと理解できるゲームになっています。セールやっているときにでも是非手を出してください。(一緒にこのゲームする日本人が欲しいので、もしよかったらお願いします。)
改めて、ここまで読んでくださりありがとうございました!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?