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Nishio Farm 新ニンニク

新ニンニク、あまりスーパーで見かけないニンニクです。生ニンニクという名前で販売されていることもあります。

普通のニンニクは乾燥させてから出荷されるのですが、乾燥させずに、収穫してからそのまま食べるのが新ニンニク。想像しにくいかもしれませんが、新玉ねぎみたいなものでしょうか。乾燥させていないので、皮も水分を含んでいて、しっとりしています。

これが、ものすごく美味しいのです。

私自身、昔から、そんなにニンニクを食べる方ではありませんでした。生鮮を買ってもダメにしてしまうことも多いから、若い頃はチューブに入ったニンニクを冷蔵庫に入れておく程度。

新ニンニクとの出会いは、新規就農のために、今の畑を購入したことから。その畑には、すでにニンニクが植えてある状態で、引き渡しになったのでした。

ニンニクは、その一片が、翌年の種になります。北海道では、秋に植えて、雪の下で冬を越し、春になると芽が出てきます。夏に向けてどんどん伸びて、7月から収穫。そしてまた9月から、一片に分けたニンニクを植える。

そのニンニクを始めて収穫して、食べた時の驚きと言ったら。

私の中のニンニク革命が、その時、始まりました。今まで食べていたニンニクって、何だったのだろう。ニンニクって、「薬味」という位置づけ、ショウガとセットのイメージだったのが、新ニンニクを食べてから、「野菜」に変わりました。甘くて、水分たっぷりで、生でかじっても辛味が少ない。そして、すばらしい香り!!なぜか、花のような香りなのです。もちろん、ニンニクの香りもするのですが、ペペロンチーノに出来るような強い香りじゃない。

その新ニンニクを、どうやっておいしく食べようかと考えることが、とっても楽しかった。生で食べることが、とにかく美味しい。7月の新ニンニクの時期は、毎日、スライスしたニンニクを何にでも添えて食べています。焼いたお肉はもちろん、お刺身(カルパッチョのようにしたり)、冷ややっこ(ごま油+お醤油との組み合わせが最高)、冷たいそうめん(薬味として、シソやネギなどと一緒に)、冷やし中華、トマトのサラダ(オリーブオイルと少しのビネガー、塩、バジルの組み合わせが最高)。子供たちもパクパク食べられるほどの辛さと美味しさなのです。暑くて疲れる時期だけど、食欲が止まらない。

もちろん、生じゃなくても美味しいです。でも、この新ニンニクの時期は、ペペロンチーノを作ろうと思ったら、すごくたくさん使わないと香りが出ない。パンチがない。ニンニクの辛さや香りって、収穫から時間を置くことで出てくるものなのです。だから、時期によって食べ方を変える方が楽しい。

新ニンニクは、天ぷらにすると美味しいです。よく、皮ごとの「素揚げ」は居酒屋さんでもあると思うのですが、私のお勧めは断然「天ぷら」。周りに薄く衣を付けることによって、水分が逃げずにホクホクに仕上がるので、新ニンニクの美味しさを最大限に生かせます。味は、ねっとり甘くて、ゆり根のよう。美味しい塩をちょっとつけて食べても良いし、ハーブソルトを振ったり、スパイスを振ったり、めんつゆにつけたり。これとビールやワインがあったら、本当に幸せな夏になります。

Nishio Farmでは、今はこのニンニクが一押しの野菜です。たまたま畑に植えてあったことが始まりですが、毎年大事に種を引き継ぎ、栽培面積を増やし、美味しいニンニクを皆さんにお届けしています。

見出しの写真は、3/30のニンニク。雪が解けて、可愛く葉をのばしてきたところです。

今年も、皆さんの食卓が楽しいものになるように、収穫まで頑張ります。

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