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若者「テレビ?あの時間まで待たないといけないやつ?」

タイトル画像:スマホを見て楽しそうな男性のイラスト

嘘ではなく本当にそのように言った若者がいたのです。

彼らにとって動画メディアはネット中心。そこでは時間割の概念はなく、観たい時に観たいものを観るスタイル。

19時にならないと始まらない、つまらないところも飛ばせない、CM強制視聴、というテレビの「放送」。

ネット動画スタートの人種からすれば、不便なメディアなのです。

テレビはオワコンか

実際視聴率ではなく、視聴数が下がってます。

原因は色々とあるかと思いますが、

番組が面白くない

につきるでしょう。

時間を待って、CMを我慢して、CMまたぎのダサい繰り返し演出に苛立ち、みたいな不便を乗り越えてまで観たいコンテンツがなければ、ネットをぐるぐる回ってる方が効率的。

面白くない原因は後ほど。

じゃあ、テレビはもう終わりなの?と言うとそうでもない(今のところは)。

それは、等時性、リアルタイム性のあるコンテンツ。

ニュース速報、選挙、世界的スポーツイベント、など。

これらは、「通信メディア」での流通はまだ全般的に行われておらず、放送法の絡みもあって、まだテレビが優先的に扱えるコンテンツです。

なので、これがあれば!これを活かせば!という考え。でも、そんなに簡単ではない。

しかし徐々に通信系メディアにシフト

そんなコンテンツを用意しても、ちゃんと耳目を集めることを怠れば、徐々に通信系メディアに持っていかれます。

実際、既にwebでもこれらは楽しめるようになりつつあります。

先日間違って大手新聞社の夕刊がポストに入ってました。驚くべき薄さ。内容ではなくページ数。そのまま広告収入の減少につながります。

いまから新聞が伸びるメディアだ、と言う方はいないでしょう。残念ながら生き残るための方策も見えないので、自分もこれから大手新聞社の新聞を購読する事は無さそう。

テレビもそうなるかもしれないのです。

だから頑張らなきゃいけない今、何してんのかな、と思えば…

タレントが動画サービスのバズった動画見て騒ぐ番組に末期を感じる

それも、構成をかなり考えてるわけでもなく、カテゴリ別に流すだけ。動物と赤ちゃんとアクシデント。動画サービスから持ってきたなら、そんなの動画サービスで見た方が楽です。

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画像:いらすとやさんのYouTube風の絵

そこに芸達者な芸人さんによる、一般視聴者よりはもちろん質も量も高い突っ込みが入ることで、価値は上げてるところはあります。

でも。

何度も同じシーンを、テロップ変えて繰り返す。CMまたぎの一つ前では「?=クエスチョンマーク」のテロップで画面を隠し、CM明けにはまたかなり前から流す。これ、法律で決まってるの?というぐらい、頻繁に観ます。

自分は、クイズ番組などで答えがCMのあと、となったらもうチャンネル移動します。もちろんそのCMは観ないことに。

かなり末期を感じます。再度書きますが、ネットで見た方が面倒もない。

結局、上でも書いたように、面白い番組作りをやってないのです。

他にも

・バスに乗る番組
・大量生産された商品のランキング
・田舎に行って田舎をいじる
(これはつい見てしまうが類似が多い)
・芸能人と学生さんのクイズ
・芸人が複数出たトーク番組
・年齢層の偏った出演者しかいないドラマ

などなど。

知らないうちに自分の録画リストにNHKとテレ東の割合が増えてますよ。

もちろん好みはあるでしょう

上にあげた番組が好きな人も多くいらっしゃるとは思います。実際自分も見てしまうジャンルもあるし。

でも、広告放送ということも考えれば、たくさんのひとに見てもらわないといけない。テレビから離れない人の取り合いではなく、テレビにひとを集められるような。

とはいえ。これが現状です。

ここまで衰退の匂いしかしないから、テレ東に学ぶ

多分、結構なことをしても視聴数は急激に上向いたりしないでしょう。

可処分時間を取り合っていて、さらにその相手はネット。残念ですが、それが現実。

ならば視聴率ではなく、視聴質、など、別のパラメータを伸ばすしかありません。

テレ東にお手本があります。

毎日22時台に確実にビジネス系の番組を用意してます。ここの視聴「率」は、バズるドラマより低いはずですが、スポンサー料はむしろ高く設定できています。

誰が観るか、がはっきりしてるから。観る側は、ご指名です。ザッピングでたどり着くのではなく、最初からここを目指してやってくる。

マスに向けた番組の視聴者分布は当たり前ですが広くなります。そうなるとCMも絞りにくい。

でも、テレ東のその時間帯は、経営を考える人たちが観る。

となれば、それに適したCMを投入できます。経営者にとってはそのCMも選ばられたものになってるから、それも情報。

結果、その時間を他局に負けない最高提供価格で勝負できるのです。

オリンピックの中継×テレ東理論

オリンピックなどのスポーツコンテンツは、その時間にならないと競技が始まらない、というコンテンツなので、まだまだテレビの出番です。

でも、まだマス向け放送の癖が抜けない局は、何をどう伝えて良いか分からない。

メダルを取りそうな種目か、人気スポーツの取り合いをするのだと思いますが、相変わらずその考え自体がマス向けです。

オリンピックの競技はそれこそ様々。いわゆる国内の人気がないものもあります。

そこでテレ東理論。

それでも例えばロードレース人口は沢山います。そこに、質の高い解説、ライト層も釘付けになるレベルのもの、を投入、さらにツイッターや他ツールでの「裏解説」などで補強。

パッケージができれば、視聴数ではなく、視聴質の揃ったコンテンツが期待できるわけです。質が高ければ、その愛好者はご指名でここにチャンネルを合わせます。

そうするとそのセグメントに向けたピンポイントのCMを獲得しやすくなる。誰彼構わず、じゃありません。

この年齢層の、この競技が好きな人、ですので、単価も上げられます。

選挙×テレ東理論

リアルタイムといえば選挙。

18歳から投票できるようになったのですが、18歳向けの中継は行われているでしょうか。

ここに中田あっちゃんを持ってきて、基礎の基礎を面白く解説しながら、開票の推移を解説。

政治に興味が多少でもあり、若い年齢。どう考えてもセグメントしやすい。ここに、ぴったりなCMは効果的。

CMがコンテンツ作戦

CMがコンテンツの邪魔、必要なんだけどめんど、と思わせるのではなく。

CMそのものを楽しませる、本編との連動。

これも、ネット局に番組を卸してるキー局より、テレ東の方がやりやすい。

CMという限られた時間と予算の中での表現は、なかなか難しく、才能も見えやすい。球数も多いから、試行錯誤もできる。CM制作出身の映像作家も多数居ます。

「女将さん!」
「今野!そこに愛はあるんか」

のシリーズは、続けるほどに馬鹿馬鹿しさがうまい流れを作ってつい次を楽しみに。

ソフトバンクも犬のお父さんシリーズで長いことやってます。

長尺の車メーカーが作るものも作品性を高く意識してます。

CM出稿の条件を「番組が認めた質の高いものしか流しません」などすれば、そこを目掛けて見に来る人は出てきます。

他にも考えればあるでしょ

どうせ少ない資源の取り合いなのです。ならば知恵を絞って、面白いコンテンツを投入して欲しい。

そんでもって、若い製作者が頑張って考えたものを、偉い人は応援してあげてほしい。

それがテレビを救うと思うのです。





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