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46. ここはもはやドイツだ。パリではない。このとき、なぜかそのことを実感した

2019/1/13 Paris→Berlin

今日はパリからベルリンへと移動する日。朝6時半に起き支度をして、サイードのマンションをあとにした。サイードは今日も不在だった。結局、お別れの挨拶をできないままとなってしまった。

バスと地下鉄を乗り継いで、Gare de l'Est駅へ。ここからベルリン行きの電車が出ている。

バルセロナからパリの移動も電車を使ったが、そのときは居心地が悪くてなかなかしんどかった。今回はどうだろうと思ったら、思いのほか快適だった。

それはおそらく、車両がドイツの高速鉄道だからだろう。大きく揺れることなく音も静か。座席も二等車といえ十分にスペースが保たれていた。

乗り換えまでの3時間を使って、仕事のテキストを書いたり読書をしたりと有効に時間を使うことができた。

昼過ぎに電車はドイツのMannheim駅に到着した。ここで乗り換えが必要になる。乗り換えの時間は約15分だが、チケットにはプラットフォームのことなど何も書いてない。「無事にできるかな」と不安になったけれど、なんてことはない同じホームから遅れて到着する電車に乗れば問題なかった。

ひと安心して電車に乗り込むと、チケットに書いてある車両が見当たらない。指定席なのにどうして車両がないのだ。通りかかった車掌さんに聞いてみると、「小さい電車にかわったので、あなたの席はなくなりました」みたいなことを言われた。

指定席なのになくなることなんてあるのか?嘘みたいな話だけど、実際にないのだからしょうがない。

二等車の自由席なら空いている場所に座って良いと言われ、電車が停車したタイミングで空きのでた席を確保した。

通路を挟んで隣の席には、ゲーミングパソコンに向かってオンラインゲームに熱中しているひとがいた。アクションゲームをやっているみたいで、コントローラーを連打する「カタカタカタカタ」という音が車両内に響いていた。

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