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No.258 「何を学び何を犠牲にするのか」

新年度を迎える今月、新入社員研修スタートアップコミュニケーション講演のご依頼で全国を駆け巡った。コロナ感染は3年目に突入。1年目は全てキャンセルとなったが、今年は例年通りに戻った。

学校現場から聞こえてくる声には未だ閉口する。2年前、阿部元首相の全国一斉休校宣言によって、教育現場がどれほどの犠牲を払ったか、子供たちからどれほどの学びを奪ったか、それらを冷静に振り返ることもなくその後も学ぶ機会の損失は続く。

部活動や大会の制約、学校行事の縮小や中止、中高生が強いられている現状には辟易する。決定権を持つ大人たちは、中高生時代の感性がどれほど豊かであるか、仲間との触れ合いや協働がどれほどの成長に結びつくのかを軽んじている。

このしわ寄せは全て勉強時間の確保に向けられる。
勉強だけなら一人でいくらだってできる時代だ。そもそもなぜ学校に行くのか。先述した人との触れ合いや協働を通じ、そこから生きる術や人生の豊かさを学ぶためではないのか。

コロナによって日本人の生真面目さと慎重さが露呈された。良い面もたくさんあるが、この国を担う子供たちの成長を第一に考える視点から物事を進めたいものである。


2022年4月

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