海洋リテラシーの原則①について調べる
UNESCOの「海洋リテラシー翻訳-第一版」のP22から始まる海洋リテラシー7原則のそれぞれを少し理解を深めようかなと。まずは原則①から。
原則1:地球には多様な特性を備えた巨大な一つの海洋がある
長いので、一つ一つの言葉を分解して、文章に記載された内容を理解してみます。
「巨大な1つの海洋」とは?
地球の海洋も、大陸ど同様でエリア分けして考えられています。
気候・海流・生態系などの特徴から分けています。
この海エリアは一つの区分けであって、実際の種類はもっといろいろあります。例えば「日本海」などがあります。(エリアを詳しく知る場合はまず図下のリンク先を読むといいかもです)。
ここでは5つの区分けを見せていますが、資料がいってるのは「海は確かにそれぞれ特徴を備えたエリアがあるけど、それぞれは無関係ではない。海はすべてつながっている」ということを要点として述べています。
ーそのことを示す事例ー
ではアヒルはどこまで流れていってしまったのか?素朴な疑問と言えば素朴ですが、調査が行われています。太平洋で落ちたものが、15年かけてイギリス(大西洋)まで移動していることがわかっているようです。
気候的な条件や、生態系などそれぞれに特徴はあれど、海流としてはつながっており、どこかの海洋で起きたことは、巡り巡って他の海洋に影響を与えるということがこの図から理解できます。
海流はかなり複雑なので、これはこれで調べて、また別に機会に書きます。
似たような例は他にもあり、知見が蓄積されているようです。このことから「海はそれぞれの特徴からエリアで分けることができるが、それぞれが影響し合っている巨大な1つの存在である」といっているようです。
海の「多様な特性」とは?
翻訳の概要に記載されている特性をそれぞれ見出しをつけて分けました。
<モノを移動させる循環システム>
さきほど書いた通り、海はつながっているため、そのつながりから様々なモノを移動させていきます。それはゴミとか、落としちゃったものだけでなく、物質や熱といった化学的なものもあります。
このモノを移動させる循環システムは、そのまま地球の気候システムにも影響します。簡単な例でいうと、「太陽熱によって海水が蒸発し、雲がうまれ、そして雨になる」ということなどです。
<特異な性質を持った海水>
海水はなぜしょっぱいのか?
シンプルにいうと塩が溶けているから。ではこの塩はどこからきているのか?陸地の塩を含んだ岩が雨(弱酸性の)を浴びることで塩が溶け出し、川へ流れ、海へ蓄積されることによりしょっぱくなります。成分(というか溶解イオン)は大きく6つ(ナトリウム、塩素、マグネシウム、硫酸塩、カルシウム、カリウム)などが溶け出しているといわれています。
<地球規模で変化する海面の高さ>
水位の変化は、潮汐(ちょうせき:潮のみちひき)がわかりやすい例ですが、しかしそれ以外でも水位は変化します。考えられることでいうと、
南極や北極にあるような氷が解けること。(地球温暖化)
プレートの移動により、海盆などの海底の地形が変化。(地質学的変化)
海水が温まれば体積は膨張するし、冷めると収縮する。(気候的変化)
翻訳資料の原則①の最後の文章には
「海は巨大ですが、その大きさは有限で、その資源には限りがある」
と記載されています。私はすぐに他の文章との関連が理解できなくて「なんでここにこれかいたの?」と思ったのですが、資料読み込んでみると、ここでいうのもわからなくはない1文です。
これらを読んで思ったのは、そもそもの基礎的な知識が確かに欠けてるなー。ということです。他の基本原則も読み込んで、個別で理解を深めていこうと思います。
でわでわ