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変なウソ


毎日更新311日目。

今日は4月1日。

エイプリルフールである。

このnoteでも何かウソを!と少し考えてみたが「結婚します!」とか「テレビの出演が決まりました!」とか、何だか消えたくなるウソしか思い付かなかったのでやめておく。

そもそもウソついていい日て何やねん。

もういらんやろこんな日。

最近、企業とかゲームアプリしかウソついてないやないか。


ウソと言えば、真っ先に思い出す人がいる。

僕の高校時代からの友人でめちゃくちゃ変な人、通称"変人"である。

変人と言えばウソ、ウソと言えば変人。

それぐらい変人はよくウソをつく。


昔、こんなのを書いた事があるが、ここに書いているのはほんの一部である。

変人がつくウソの主な特徴は

「それ何のウソやねん」である。

そのウソをついて一体何になるのか全く意図が分からないウソをついてくるのだ。

今日は中でも一番意味が分からなかった、それ何のウソやねん度MAXのウソを紹介したいと思う。



大学時代のある日の夜。

僕と変人とあともう1人の友人で心霊スポットに行く事になった。

今考えると心霊スポットに行くのはあまり褒められた事ではないが、大学生ぐらいの頃はみんな免許を取って車を出せる様になってるし、ちょいちょい行きがちなのである。

その時行った場所はあまり覚えていないが、割と有名な場所に行った様な気がする。

心霊スポットに向かう車内、僕達は少し緊張に包まれながら会話していた。

楽しいのだが、これから行くのは怖い場所でもあるため妙な緊迫感がある空気なのだ。

会話の中で今までどれぐらい心霊スポットに行った事があるか、という話になった。

運転している友人は何回か行った事があるらしい。

〇〇や〇〇、と結構な回数行っている事が伺える。

言わば心霊スポットのベテランである。

かくいう僕は1回だけ行った事があった。

ただ行ったと言っても入口手前から怖すぎて、結局中には入らずに帰っただけなので、1回とカウントしていいかどうかも微妙なものだった。

なので僕は心霊スポットの初心者だったのである。

友人、僕、ときて残るは変人である。

この会話の最中、変人は神妙な面持ちをしていた。

ずっとただならぬ気配を醸し出している。

これはもしや壮絶な心霊スポット体験があるんじゃ、、、と僕と友人は思った。

僕は変人に聞いた。

「変人は心霊スポット行った事あるん?」

すると変人はゆっくりと答えた。

「小さい頃、家族で行った事あるな」

それを聞いて僕と友人はしばらく考えた。

そしてしばらく考えた後、こう思った。


家族!?


いや、家族って何!?

家族で心霊スポット行く事ある!?

聞いた事ないねんけど!

どんな家族やねん、それ!


お父さん「よーし、今日はみんなで心霊スポット行くぞ!」

お母さん「あら、いいわね!じゃあお弁当持っていって廃屋で食べましょうね!」

息子「わーいわーい!」


こんな家族おらんやろ!

世の中色んな家族いるとはいえ、この家族はおらんて!

何でピクニック行くみたいなノリで家族で心霊スポット行くねん!

普通、親は行くの止める側やろ!


3人の間に緊迫した空気が流れる。

僕はしばらく考え込んだ後、変人にこう聞いた。

「え、家族??」

すると変人はこう答えた。

「うん、お父さんとお母さんと」

それを聞いて僕は思った。


あかん、ウソついてる!!!

この人、絶対ウソついてる!

どう考えてもお父さんとお母さんと心霊スポット行くわけないやん!

にしても何なんこのウソ!?

どういうウソなん!?

家族と心霊スポットに行ったウソって何なん!?


僕は単刀直入に聞いてみた。

「え、ウソついてる?」

すると変人はニヤリと笑って答えた。

「ウソやな」


この出来事があまりに衝撃的過ぎて、この後行った心霊スポットについては全く覚えていない。

むしろ行ったかどうかも怪しい。

それぐらいこのウソの破壊力は凄かった。

後で聞いたところ、変人は心霊スポットに行った事が無く、自分だけ行った事が無いと言うのが嫌だったらしい。

ただ、それにしても何で家族と行った事にしたのか。

普通に友達と行った事にしとけば良かったのに。

それを変人に言うと「あ〜家族と行く事はないんか〜」と言っていた。

いやないやろ、そら。


以上が変人史上でも屈指の意味わからんウソ「家族で心霊スポットに行った」である。

これを読んだ方、もし今日のエイプリルフール、何かウソをつきたくなったら、これを言ってみては如何だろうか。

きっと一瞬でバレて変な空気になるだろう。



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