転職やキャリアの振り返り

私は昨年の4月から2ヶ月ほど転職活動を行い、7月からSansan株式会社で働いています。
元同僚の河合さんと2月8日のイベントで対談することに先駆け、軽く振り返りをしたいと思います。イベントを少しでも面白くするために事前にあれこれと考えておこうと。なので、これは推敲した文章ではなく思いついたまま書いています。よかったらイベントに参加してもらえると嬉しいです。

私の前職での自分の成長について

振り返ってみるとすごく成長できたと実感します。実際に、5年ほど前に1回目の転職活動したときは書類審査すらパスできずにいました。有名である程度大きいIT系企業10社に応募しましたが、面接をしてもらえたのは2社でした。昨年の転職活動ではTwitter経由で多くの人から声をかけてもらえました。他者評価でも前職の数年間で大きく成長できたのだと思います。

なぜ成長できたかということを振り返ってみると、前職のマネジメントと私の働き方の相性が良かったということに尽きると思います。

【前職の(私への)マネジメントなど】
・成果へのコミットをする限りHowは細かく指定されない
・役職やロールに囚われず、自由にチャレンジして良い
・目標が常に10xでチャレンジを求める
・マネジャーがロジカルで意思決定を説明できる。
・大事なことにフォーカスしている。
・少し大きな服を着せる(成長の余地がある仕事をアサインする)。
・苦手な部分ではなく得意なことで勝負させる。

【私の働き方など】
・必要なことは何でもする。
・結果を出したのであれば、しっかりと給料を上げてほしい。
・常に新しいことをしたい。今できることではなく、勉強を要求されることをしたい。
・目標は高いほうが良い。
・世の中にインパクトのあることがしたい。
・ルールは守るが、ルールは変えたい

このように相性がよかったこともあり、非常に多くのことにチャレンジさせてもらえました。最初は機械学習エンジニアとして入社しましたが、EMや採用人事、PdM、事業責任者などをさせてもらいました。これは順番に移っていったのではなく多くを同時に兼任していました。(この兼任というのが非常に良かったです。まぁ大変で忙しいですが。これについては後述します。)
また社長や役員と議論する場が非常に多かったです。前職の経営陣は私から見るとバケモノみないな人たちばかりで圧倒的な存在でした。半端なく賢い。彼らと話すとき私はいつも緊張していましたし、相当のプレッシャーを感じていました(ほんとに)。しかし、彼らはフラットであり話しかけやすい雰囲気を出してくれているので、緊張しながらよく話しかけていました。学ぶことは非常に多かったです。「常に本質を考えること」「本質にフォーカスすること」ということはかなり意識させられました。また巷で前職は「ROI文化」と言われています。実際そうなのですが、少しニュアンスが違うように思います。ROIを重要視するのではなく、データを重要視している・データを取得するために小さな実験を重要視している、ということだと私は思っています。さらに「クライアントにとって本当にそれだけのお金を払う価値を私達が提供できるのか?」ということも何度も聞かれました。かなりクライアントファーストな会社です。私はこのような圧倒的な経営陣と様々なテーマで定例会議がありました。定期的に「何か価値を出さないと」と常に意識させられていたので、かなりスピード感が身についたと思います。最後の最後まで私は「遅い」と言われていたので、まだまだ私のスピードは上がると思っていますし、実際上がっていると思います。
かなりプレッシャーを感じる環境でしたが、上司に「何かあったら私がなんとかします」と常に言われていました。なので「まぁなんとかなるやろ」と思うこともできました。実際、私が失敗したり、上手くできなかったときに上司から責められたことはなく、いつもなんとかしてくれていたように思います。ただ、私の性格は結構厄介で、上司の「何かあったら私がなんとかします」というのが段々と自分の無力感に変わっていきました。なので転職することになったわけです(もちろん他にもいろいろと理由はありますが)。

兼任しながら新しいことにチャレンジするメリット

私は兼任しながら新しいことにチャレンジしてきました。これは私にとって非常に良いチャレンジの仕方だと思います。例えば、私はPdMにもチャレンジしました。これは非常に難しかったです。PdMはもちろん専門職であり、それ相応なスキルや経験が求められます(それはどのポジションもそうだと思います)。なので、いきなり「明日からPdMをします」と宣言しても何もできません。兼任しながら新しいことにチャレンジすることのメリットは
・もともとの専門分野で会社に貢献できるので焦る必要がない
・もともとの専門分野の延長で新しいことができるので、アドバンテージがえられる。
の2つがあると思います。2つめが特に重要だと思います。私の場合、兼任は基本的に忙しくなることが多いので、全く違うプロジェクトを違うロールで行う、ということにはなりませんでした。初めてPdMっぽいことをしたときも、MLエンジニアとして営業の人と議論していたことが始まりでした。営業の人とクライアントの課題について議論していく中で、お互いにフラットに意見を出し合い、一緒にヒアリングをしていました。私自身もオーナーシップを持てたので、「ヒアリング、非常に難しいな」となり、ヒアリングスキルやジョブ発見スキルを勉強しながら試行錯誤していました。ただ、この課題の領域はデータ活用であり、データやデータ活用であれば私はかなり詳しい。クライアントと話しているときに「持ち帰ってエンジニアに確認しますね」といったことを言う必要がなく、その場で判断しさらに深堀りすることができました。これはかなりのアドバンテージです。これが自分の専門外の領域であれば、こうはできません。こういった経験があるので、私は新しいことにチャレンジするときは既存の知識や経験が7、8割効くようにデザインしています。
例えば、事業責任者をしたときもEMやPdMの経験を活かし、プロダクトチームを作ることで事業を推進できたと思います。ちなみに私はPdMとして現職のCPOや前職の上司には勝てないと思いますが、データ+PdMの領域であれば、私は相当強いと思います。今でも様々な組み合わせで戦っています。

彼との関係について

せっかく一緒にイベントに登壇するので、私が彼から受けた影響などについても軽く考えいます。
・彼がいることでリーダーとして相当プレッシャーになった。
・彼にいろいろ任せることが出来たので、私が新しいことにチャレンジできるようになった。
・彼は私に対して本気で向き合ってくれるので、マネジャーとして相当勉強になった。
といったことがあると思います。しっかりと考えたら彼のフォロワー数くらいの数の良かったことがあがると思いますが、とりあえずこれくらいで。
1つ目の「彼がいることでリーダーとして相当プレッシャーになった」ことについて。彼のようにある程度自由に会社を選べる人がいると、面白くチャレンジングな仕事や環境を用意す続ける必要があります。用意できないと辞めてしまうかもしれないというプレッシャーがあるからです。実際に彼が辞めるかどうかは分からなかったですが、プレッシャーを私が感じていたことは事実です。
2つ目の「彼にいろいろ任せることが出来たので、私が新しいことにチャレンジできるようになった」ことについて。これは非常に感謝しているポイントの1つです。PdMや事業責任者にチャレンジできたのは、彼がいたからですね。彼がいなかったら私はMLチームでの開発やマネジメント、採用関連で手がいっぱいだったと思います。もちろん彼以外のメンバーにも感謝しています。
3つ目の「彼は私に対して本気で向き合ってくれるので、マネジャーとして相当勉強になった」ことについて。ある時期の数カ月の間、毎日彼と私は30分の1on1をしていました。軽い雑談とかではなく、結構ガチンコな議論などを毎日のようにしていました。彼が相手じゃなかったら出来ないレベルだったと思います。エゴが強いプレーヤーだった私が次の記事で話しているような考えに至ったきっかけの一つでもあります。なので、私は彼から相当影響を受けていますね。

転職活動について

実は相当苦戦しました。私は自分に合う会社やポジションがよくわかりません。基本的に組み合わせで戦うので、単体で戦っても弱いです。なので、Twitterで転職活動についてつぶやく前からエージェントに相談していました。エージェントと相談し、自分に合うポジションを一緒に探してもらおうと思ったからです。しかし、実際は全然紹介してもらえず、外資系のコンサルだけでした。本当にTwitterでそこそこ知名度あって良かったと思います。転職活動について次の記事が詳しいです。

今後の私のキャリアについて

「今後の私のキャリアついて」と書きましたが、今はもうキャリアについてあまり考えていません。自分のスキルや経験、ポジションなどはどうでもよく、どうしても実現したいことがあります。それは次の記事で書いたとおりです。

私は日本に本社があるグローバルテック企業を作って、コンピュータ・サイエンスだけでなく、社会学、経営学、文化人類学、哲学などの専門家4000人くらいを1500万円以上で迎え、彼ら・彼女らとイノベーティブなことにチャレンジしていきたいです。Sansanが10年後にそうなっていたら楽しい。みんなでそんな会社を作りませんか?

これを実現するのは非常に楽しいなと心から思いますし、娘が大人になる20年後も世界最高水準の環境が日本に整っていると思います。

イベントやイベントの翌日に行う座談会にぜひ参加してください。一緒にグローバルテック企業にしていきましょう。


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