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大和シルフィードのサッカーはどんなサッカーなのか

2022年5月28日(土)に日産スタジアムで初めての女子サッカーの試合を行います。大和シルフィード対ヴィアティン三重レディースの試合は13:00キックオフ。いよいよ試合まであと2日と迫ってきました。

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この試合に先駆けて、様々な情報が公開されております。

スポーツナビ

大和シルフィード大多和社長のnote

選手たちもSNSで告知しているので、僕も何か書くか…と思っていたのですが、そもそも大和シルフィードがどんなチームで、どんなサッカーをしているのか知らない人がほとんどだなと思ったので、大和シルフィードのサッカーについて紹介しようと思います。

大和シルフィードのサッカーを構成する要素

ただ書き始めてすぐに壁にぶち当たりました。「大和シルフィードはどんなサッカーをするのか?」と聞かれたことはこれまでもあるのですが、こういうサッカーだと一言で説明するのは難しいサッカーをしています。答えになってなくてすいません。

「この選手が」とか「ここに注目」とか説明するのが難しいのです。選手は全員に注目だし、プレーは全部見て欲しいのが本音でもありますが、理由は別のところにあります。

なので、思いつく範囲でつらつらと大和シルフィードのサッカーを構成する要素を書いてみます。

パターンでサッカーしない

前提として監督の高橋さんは横浜F・マリノスのスクールでコーチを務めていましたが、大和シルフィードのサッカーは必ずしも横浜F・マリノスと同じではないし、真似もしていません。横浜F・マリノスが属しているシティグループのひとつ、マンチェスター・シティとも同じではありませんし、マンチェスター・シティを目指しているわけでもありません。大和シルフィードのサッカーは大和シルフィードのサッカーです。

大和シルフィードではプレーするにあたっての原則は定まっていますが、ポジションごとにやるべきプレーを明確に定めてはいません。状況に応じて求められるプレーは変わるし、何より起用される選手によって求められるプレーが変わるからです。例えばサイドバックでも、選手によって求めるプレーは異なります。

大和シルフィードのサッカーはこれ!といった決まった形はありません。パターンも決まってません。パターンはないから「おお!そうくるか!!」みたいな崩しもありますし、全然上手くいかないこともあります。

今のところ「おお!そうくるか!!」という感じで崩せたのは第7節のJFAアカデミーとの試合の2点目(Twitterでは3点目と書いてありますが2点目が正)でしょうか。

この得点の前にショートカウンターからペナルティエリア内で3本つないでクロスバーに当てたシュートがあるなど、スタッフであることを忘れるくらいワクワクする崩しが何度かありました。

監督もコーチも「こうしろ」「ああしろ」と細かく言わない

監督もコーチも「こうしろ」「ああしろ」とは細かくいいません。監督はトレーニングを通じて解決すべき課題を提示し、コーチの佐藤さん、GKコーチの小野寺さんも時折アドバイスを送る程度です。佐藤さんも小野寺さんも我慢強い。フィジカルコーチの青柳さんも同様。

監督に頼らず、コーチに頼らず、選手たちで問題が解決できるようなチームを目指していますが実現は簡単ではありません。何度も痛い目をみました。

短期的には成果がでるチームビルディングの方法ではないかもしれませんが、このチームビルディングが上手くいけば、多くの人に応援してもらえるワクワクするチームになるのではないか。そんなことを考えながら、監督、スタッフ、選手それぞれが試行錯誤を続けています。

あと、フィジカルコーチの青柳さんのトレーニングと、監督が主導するトレーニングは明確に分かれてはいません。青柳さんのトレーニングでもボールは使うし、監督が主導するトレーニングでも強度が高いトレーニングがあります。

選手がよく話す

選手を観察していると、トレーニングの合間に自分が直面した課題をどうやったら解決できるか、選手同士でよく会話しています。自分たちでどうすれば問題を解決できるか、どうすればもっとよいプレーができるか。2022年シーズンは選手同士が話すシーンが目につくようになりましたし、選手同士が要求を伝える機会が増えました。要求の粒度もどんどんレベルが上っています。

昨日ツイートしたのですが、大和シルフィードは第9節までにフィールドプレーヤーとして登録していた選手19人全員が試合に出場しました。GKも3人全員ベンチ入りを果たしています。

公平にチャンスを与えよう!というよりは結果的にそうなったという感じではあるのですが、チームが大きく成長する過程で多くの選手にチャンスを与えることができました。

第1節と第9節のスターティングメンバーを比較すると5人のメンバーとポジションが代わっています。左右逆になったサイドバック、インサイドハーフからサイドバックに、FW登録の選手がアンカーに、1年前のシーズンではDF登録の選手がFWで登録されて3アシスト、などなど、どんどんサッカーの変化にあわせて変えています。


改めて考える。大和シルフィードのサッカーはどんなサッカーなのか

つらつらと書いてきましたが、「大和シルフィードのサッカーはどんなサッカーなのか?」と聞かれても簡単に説明できないんです。選手たちはどんどん出来ることが増えているし、出来ることにあわせてサッカーを変えています。

シーズンが進むにつれて、これからどんどん変わります。だから、5月28日は今の大和シルフィードを存分に楽しんで欲しい。そんな気分です。

ここまで書きながら、大和シルフィードのサッカーはどんなサッカーなのか、自分なりに説明する言葉が見つかりました。

大和シルフィードのサッカーは「自分で考え、成長し続けるサッカー」

そんなサッカーであればいいなぁなんて思いながら、5月28日に向けて準備を進めたいと思います。皆様のご来場をお待ちしております。


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