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女子サッカーの試合を観戦してLGBTQや行政の取り組みへの理解を深めた1日

2021年5月2日、女子サッカー・なでしこリーグに所属する大和シルフィードの試合を観に行ったのですが、大和シルフィードのホームゲームで、他のスポーツクラブのホームゲームとは少し趣きが違うイベントが行われてましたのでnoteで取り上げたいと思います。

プライドハウスの活動について理解を深める

この日のホームゲームは「プライドマッチ」と名付けられていました。プライドマッチと名付けられた理由は、この試合がプライドハウス東京と連携して行われた試合だからです。

「プライドハウス」とは、セクターを超えた団体・個人・企業が連帯し、2020年東京オリンピック・パラリンピックが開催されるタイミングを契機と捉え、LGBTQなどのセクシュアル・マイノリティ(以下、LGBTQ)に関する情報発信を行う、ホスピタリティ施設を設置し、多様性に関する様々なイベントやコンテンツの提供を目指すプロジェクトです。

バンクーバー冬季オリンピックからプロジェクトがスタートし、大きな国際スポーツ大会に合わせて各地のNGOが主体となり、様々な形で「プライドハウス」が設立運営されてきました。LGBTQのアスリートや、その家族や友人、そして観戦者や地元の参加者が、自分らしく、多様性をテーマとした大会を楽しめるように活動するとともに、次世代のLGBTQの若者が安心して集える、常設の居場所づくりに取り組んでいます。

日本では、2019年のラグビーW杯の開催にあわせて、期間限定でプライドハウス東京がオープン。そして、2020年の東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会にあわせて、「プライドハウス東京2020」をオープンする予定でしたが計画は変更に。現在は常設の総合LGBTQセンター「プライドハウス東京レガシー」をオープンし、活動しています。

大和市の取り組みを試合会場で知る

今回大和シルフィードと提携した理由としては、大和シルフィードのホームタウンでもある神奈川県大和市が2021年3月31日から「大和市パートナーシップ宣誓制度」の運用を開始したことをきっかけに、LGBTQの存在や悩みを広く多くの人に知ってもらいたいというのがきっかけでした。きちんと行政の取り組みとも連携しているのです。

大和シルフィードもただイベントを開催するのではなく、事前に選手やスタッフに対してブライドハウス東京のスタッフからの講義を実施。「性の多様性」について理解を深めてもらうように努めていました。

イベント当日もただブースを設置するのではなく、選手がレインボーに彩られたレインボーシューレース(靴紐)で試合に出場。靴紐を変えるというのは選手にとってデリケートな問題でもありますが、理解を得て実行したのが素晴らしいと思いました。

当日は試合前にLGBTQのことについて、ミニトークイベントを実施しました。この試合の観客数は327人。少ないと思うかもしれませんが、327人に対する講演を行うのは簡単なことではありません。

観客に配るパンフレットにも工夫が凝らしてありました。配られていたのは、プライドハウスの取り組みがまとめられた冊子と、大和市女性活躍およびワークライフバランス推進企業紹介のチラシ。表彰されていたのは大和シルフィード。女性を積極的に採用し、登用していることが表彰されていた理由でした。

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試合会場で配布されていたチラシ

スポーツを通じて社会問題や行政の取り組みを知る

試合は大和シルフィードが0-3で負けてしまいましたが、試合後も大和シルフィードは選手によるお見送り、試合を行ったグラウンドでのミニサッカーなど、工夫を凝らして様々なイベントを実施していました。

僕はこの試合を観に行ったことで、大和市の取り組みやプライドハウスの取り組みについて知ることが出来ました。行政の取り組みはなかなか市民には伝わっていないことが多いのですが、こうしてスポーツの試合を通じて伝えることで、より多くの人に伝わるきっかけを作りだすことができます。

なでしこリーグの規模は小さく、知名度も低いですが、チームのビジョンやミッションを踏まえて、何ができるかを考え、取り組んでいくことがとても大切だと思うのです。女子サッカーの試合だからこそ、女性の社会参画や企業の女性活用、そしてLGBTQといったテーマは、男子サッカーのイベントより必然性が高いイベントになります。

久しぶりに社会的に意義があるイベントに参加できたので、noteで紹介させて頂きました。イベントの詳細はこちらでも紹介されているので、ぜひ読んでみてください。

さて、大和シルフィードの試合を観に行った理由は、このイベントに参加するからだけではありません。他にも理由があるのですが、その理由はいつか別のnoteで紹介したいと思います。

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