空想デュエマ〜ゴルガリの墓トロール編〜
はじめに
突然ながらこのカードのことを知っている人はいるだろうか?
そうデュエルマスターズの兄貴分ともいえるMTGから出た頭おかしいカードの1枚、ゴルガリの墓トロールである。
テキストの「発掘」とはドローする代わりに墓地にある発掘持ちのクリーチャーを後ろの数の枚数デッキの上から墓地に送ることで回収しても良いというカードを嗜んでいる人からすると何書いているんだこいつ状態になるとんでも能力である。
特に発掘能力最大値をもつこのカードは「発掘6以外のテキストはインクの染み」とまで言わしめたとんでもカードでこのカードは禁止された経験が当然あり現在は解除されたものの一番世紀末な環境であるヴィンテージでは現在制限カードに指定されている。
さて話は一旦変わるが筆者は思考実験を行うのが好きだ。
普通のデュエマをやっていて理不尽に負け続けた時のイライラを改善することができるし、暇な時に考えて楽しんで時間を潰すこともできる。(殿堂ゼロを楽しむのも思考実験の一環ともいえる)
その中の一つに他TCGのカードをデュエマに輸入した場合、環境にどのような影響が出るのかというのがある。
そしてたまたま予定が大幅に変更され時間を大量に持て余してしまった日ができてしまった...
...普段は思考するだけで済ませるのにその日はあまりにも暇すぎて作ってしまった(素人が1,2時間で作ったものなので低クオリティなのは気にしないで欲しい)。
自分で作ったオモチャを遊ばずに捨てるカードゲーマーは存在しない
というわけで以下のルールを守りデッキを制作して対戦させることにした。
・デュエルマスターズの殿堂レギュレーションを順守して制作
・ゴルガリの墓トロールは今回は殿堂扱いではなく4枚まで投入できる
・過去の殿堂レギュレーションを使用してもいいがその場合はそれ以降に出たカードプールを使うことができない(2017年2月26日のレギュレーションを使う場合、その次の2017年7月8日以降に登場したカードを使うことができない)
このルールを守り作成したデッキがこちらになる
デッキ解説
有職者ならこのリストをパッと見ただけでどんな動きをするか察するだろうが大半はわからないと思われるのでデッキ解説を
ゴルガリの墓トロール×4
今回のコンセプトであり諸悪の根源
このカードが墓地にあるだけでノーコストで墓地を6枚肥やすことができる
20回に1回ほど場に出すことがあるがその時はその時で除去耐性とパワーの高さで普通にいやらしい
後述するが複数枚ドローするカードとは相性がかなり良い
堕魔ザンバリー×4
メルゲ否男/「今も我らの願いはただひとつ」×4
1ターン目にトロールを墓地に置けてかつクリーチャーなので採用
メルゲ否男の呪文面はトロールを捨ててすぐに効果を使えて1ターン目から墓地が7枚というクソムーブをかますことができるのでかなり強い
カツラデランス/「アフロ行きま〜す!!」×4
ほめほめ老/ホメホメ老句×4
普通の墓地ソに入っている2コストの手札交換
普段ならホメホメ老句のほうが強いがトロールが入っているため今回はアフロの方が強いという意外な結果となった
先ほど同様アフロでトロールを捨てて墓地を肥すことができるのは一緒だがトロールの効果でさらにトロール1枚かイワシンが2枚墓地に送るとさらに墓地を6枚肥すことができる宇宙を見れる
トロールが引けなかった時弱いのでホメホメ老も4投
イワシン×4
爆撃男×3
墓地ソのおとも
爆撃男が3なのは墓地を2桁肥やせれば1枚は落ちるだろうという考え
あとは従来の墓地ソと変わらないので省略
龍装鬼 オブザ08号/終焉の開闢×2
両方強いツインパクト
正直上の面で出すことの方がこの墓地ソでは多い
デッキのコンセプト上3ターン目にマナをフルタップして3枚しか肥せないのは弱いので4投はしていない
ただ事故が起きたときの安定感や上の効果が普通に強いので2投
百万超邪 クロスファイア×4
盗掘人形モールス×1
毎度お馴染み墓地クリーチャー6体でタダで出せる墓地ソの華
1ターン目から墓地が6枚以上あることも普通にあるので当然フル投入
暴走龍 5000GT×4
このデッキの切り札
3ターン目までに着地することもしばしばあるのでもちろん4枚採用
理論上2ターン目に2体立てることもできる
大魔王 ウラギリダムス×2
5枚目以降の5000GTとして採用
従来の墓地ソだとあまり噛み合わず採用されていなかったが流石に3ターン目までに出るのであればまあ強い
トロールの発掘効果と併せて用いることで強制的にデッキ切れを起こして下に置いてあった欲しいカードをデッキトップに置くことで擬似的に手札に加えられるコンボも入っていて見た目以上に強い
不採用カード
Sトリガー(クロック・スパイナーなど)
3ターン目までに相手を詰ませるコンセプトな以上受けはザンバリー以上必要ないと見てコンボの成立の可能性を上げるため不採用
どうしても入れたいのなら
メガゴーワン・チュリス/ゴゴゴ・Go1・ナックルがいいと思われる
龍装者 バルチュリス
従来の墓地ソの勝ちを確定させる手段だが手札消費が激しく揃うことがほぼなかったため不採用
正直轟轟轟ブランドの方が相性がいいかもしれない
対戦結果
作ったデッキでCS等に居そうなデッキを中心に対人対戦等を行った。
そのときの結果と勝率などを記す
ミッツァイル系統:有利
従来の墓地ソも5000GTさえ着地すれば勝てると言われていたのだから当然有利だった。
あまり勝てていなかった理由のラッキーナンバーが間に合わないことも多かったのとラッキーナンバーを打っても意外とケアできることも多くあまり有効打にならなかったのが大きかった。
そもそもメインギミックであるトロールの動きを止められないので実質上の死に札になっていることが多かった。
恐らく9:1ぐらいまでの相性差がある。
オーラ系統:有利
5000GTが着地してしまえば御嶺をめくれなかった場合ほぼ全てのカードがその時点で使えなくなり敗北が決まるため有利であった。
流石に事故が起きてザハエルハ御嶺スローリーチェーンされると負けるがほぼ起こり得ないので余程のことがなければ負けない対面だと思う。
カリヤドネ:やや有利
先ほどと同様ラッキーナンバーが効かないのとブラッディクロスが利敵行為になる以上うまく動けないため基本は有利。
ただスーパーデーモンハンドを踏んでしまうと一気に墓地が肥えてループに入られるため完全有利ではない。
それ抜きでも他のトリガーから耐えられることもあるのでこのぐらいの評価が妥当だと思われる。
ジョラゴン:五分五分
ポクチンちんもワンショットルートもあるため意外といい勝負をするなと思った対面。
1回だけ後攻3ターン目にポクチンちんをプレイされて墓地をリセットされたときがあったが次のターン、トロールと否男により墓地が11枚肥えて5000GTをすぐに場に出すという珍事件があった。
赤単レッドゾーン:恐らく僅かながら有利
5000GTを出せば封殺できると思っていたがそもそもパーフェクトファイアがあったためロックがあまり機能せずレッドゾーンで焼き払われる盤面も多々あり有利とは言い難かった。
とはいえ使ったリストの受けが3枚のジエンドオブエックスだけなので盾をすぐに割り切ってしまえば勝てると思ったが対面の引きが強くほぼ毎回踏んで禁断解放されて負けということを繰り返し負け越した。
ドロマーハンデス:やや不利
オリオティスジャッジなどの受けにより5000GT等が除去されやすく且つこちらの手札はすぐ尽きてしまうのでハンデスが重く刺さりかなりきつい戦いを強いられた。
トップデックで戦えなかった場合ウェイブからディールでロックされてしまい、最悪の場合ポクタマたまでゲームエンドということもあった。
この対面では5000GTよりも実はウラギリダムスの方が刺さりが良かったと感じた。
感想
というわけで結果的には試すまでもなくこのカードが4枚詰めるのはダメだということが判明した。
赤黒墓地ソのリソースの切れなさを犠牲にして爆発的な速さを得る事によりアグロ対面に対しては大きく見れるになりハンデスなどのコントロール対面には不利がつくようになった。
4枚がダメなら殿堂扱いならどうかと試してみたらタチの悪いモルネクのスクランブルチェンジのようになってしまいサイバーブレイン系統の引けたら勝ちに直結する運ゲーになってしまうためプレミアム殿堂が妥当、むしろ初めから刷るなレベルだと考えられる。
以上の事からデュエルマスターズにゴルガリの墓トロールもとい「発掘」ギミックを輸入することは極めて危険なので無いという結論が出たため今回の思考実験を終了する。
最後に考察に協力してくれたG,Sに感謝を
おまけ
恐らく使われる事の無いQ&Aコーナー
Q.山札が5枚以下のとき発掘6の効果を使うことができますか?
A.いいえ、できません。
山札の上から6枚墓地に置くことができないため置換効果を行えないため使うことができません。
Q.カードを2枚引くとき1枚目に1枚だけ落ちていたトロールの発掘6能力を使ったときもう1枚トロールが落ちました。
2枚目を引くとき落ちたトロールの発掘6能力を使えますか?
A.はい、使えます。
発掘は墓地に有れば使用でき、置換効果は1枚引くかわりに加えるまでが処理なのでできます。
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