中塚史行

NPO法人教育サポートセンターNIRE代表/子ども若者応援ネットワーク代表/ユースワー…

中塚史行

NPO法人教育サポートセンターNIRE代表/子ども若者応援ネットワーク代表/ユースワーカー/特別支援教育士(SENS)/准認定ファンドレイザー

最近の記事

読み切れなかった本たち

今年もたくさんの本と出会いました。その中から選りすぐりのものを何冊か…ではなく、今回は読み切れなかった本たちを紹介しようと思います。 「読み切れなかった本」には、やり残してしまったことへの反省や後悔の気持ちもありますが、「まだまだこれから」という楽しみの余白でもあります。 完成したものごとだけが、ことさら「評価」の対象になりがちですが、中途半端であったり、未達成のものごとの中にこそ「価値がある」と考え続けたいです。 あぁ、冒険に出かけたい……。コロナ禍で海外に行けない鬱憤も

    • 「冒険」を考える、という冒険について

      新型コロナウイルスの影響で、子どもたちや若者たちが「息ぐるしい」と感じるのは、マスクのせいだけじゃなく、感染防止のための公衆衛生習慣が、道徳的規範(モラル)にまで格上げされた影響なのではないか。 日本医師会が合言葉として発信した「うつさない、うつらない」というメッセージは、「他人に迷惑をかけちゃいけない」という意識と行動様式を植えつけた。この「他人に迷惑をかけちゃいけない」ということが私たちの行動をしばり、窮屈にしている「息ぐるしさ」の確信犯だと思う。ようするに、「冒険」が

      • 私たちの<しごと>は、「マスク2枚」と同じになっていないか?

        アベノマスクが、わが家にも、そして職場にも届いた。 今さらこのひどい「支援」について蒸し返すつもりはない。なんだか触るのもイヤで、机の上に放置したままになってしまっている。職場の同僚も、フリースペースに来る若者たちも、机の上に放置されているマスクを見ると「あ、届いたんですね」と言い、そのあとはだいたい無言。もう誰もこの「支援」について、莫大な予算のこと、調達先のあやしさ、不良品の多さなどなど、散々見聞きしてきて、もはや話題にするだけで「恥ずかしい」「情けない」と言った感情に

        • ありのままに描くなんて、ボクにはできない

          古代人たちが描いた壁画には、ウシやイノシシなど本物そっくりの動物たちが生き生きと描かかれていますが、ヒトのような身体に尻尾やくちばしのある絵もあるそうです。それらは「獣人」と呼ばれ、自然界には存在せず、想像上の生き物で、なぜ描かれたのかよくわかっていないとのこと。最近インドネシアの洞窟で4万4,000年前に描かれた壁画が発見されたニュース記事を読みました。 インドネシアの洞窟で発見された岩絵が、4万4000年前に描かれたことが明らかになった。豪グリフィス大学の考古学チームが

        読み切れなかった本たち

          学校へ行かないことは、世の中を変えることになるんだぜ

          #8月31日の夜に 「学校へ行かない」ということは、なにも後ろめたいことではなく、今では世の中を変える行動にもなっている。 今、世界を動かしている高校生がいます。彼女の名前はグレタ・トゥーンベリ。スウェーデンの女子高生です。2015年の夏から登校拒否をし、議会前に座り込む抗議活動を開始。「気候変動のための学校ストライキ (Skolstrejk för Klimatet)」と書かれたプレートを掲げ、一人っきりで座り込みを始めた当時は15歳でした。 「世界を動かすスウェーデン

          学校へ行かないことは、世の中を変えることになるんだぜ

          つらいのは夜じゃなくて……

          #8月31日の夜に どちらかというと、本当につらいのは9月1日の朝のような気がする。 「明日は学校に行けるよね」 「まぁ、始業式はすぐに終わるしね」 「夏休み、エネルギーは充電できたかな」 そんな風に親に言われて、自分でも「なんとかなる」って思って、 ちょっと不安はあるけれど、「大丈夫」って自分に言い聞かせて、 親を悲しませたくないし、親ともめたくないし、 だから「明日から行ける」って言ったよ。 それはウソじゃない でもね、朝おきて、いざ「その日」になると、 なんだ

          つらいのは夜じゃなくて……