Ivy

家の片付けのためにいくつか家具を買った。前に家電を買ったときは、「実際に使い始めるまで利便性を想像するのが難しい」というのを書いたのだけれど、家具は実際に困っていることが解消されるという点で想像しやすいなと思った。しやすいだけで手にとるように、とはいかないけれど。

棚の上にものや本が積み重なっていて、ものを取るたびに倒れたり、落としたりする、というのがなくなるのは考えただけでも気持ちがいい。

そうして振り返ってみると、家電はより性能の良いものを買ったときに解決される問題がいまいちはっきりしていないのだろう。しっかり壊れてしまったときは大きな問題なのだけれど、若干の不便を抱えているときには自分が頑張ればいいと思ってしまいがちだと気づいた。

家具もそうだけれど、そうした細かな引っかかりが実は想像しているよりずっと大きなほつれになっている、ということになかなか気が付かないのは不思議な話だ。

届くのは年があけてからみたいなので、しばらくの間は頼んだこともほつれた糸のことも忘れて、落としたり倒したりしては積みなおす日々を続けようと思う。


住んでから何年か経つけれど、未だ行き届いた生活は完成していないや。(樒)