虚海の光

青色のうねうねがある
毎年訪れる小さな市民プールの水は特別カルキ臭くて 潜る度に鼻の奥がつんとしたものだった
ある夏 プールで溺れかかったとき 青みがかった光が水中を蛇行しているのを見た
うねうね
うねうね
うねうね
溺れきった僕は空想の力で魚になり 光線の間をくるくる廻る

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