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東北のとある大学の大学院を修了後、給料と安定という2つに目が眩み公安職に就くも失意のう…

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東北のとある大学の大学院を修了後、給料と安定という2つに目が眩み公安職に就くも失意のうちに退職。  現在は(清)貧に甘んじる。晴耕雨読な暮らしがしたい。/修士(体育学)/toeic710点取得/元消防士/読書家(小説,思想,哲学をメインに読みます。)

最近の記事

偶然

 募金云々の前に小話を一つ。  私にはダウン症の兄がいる。  だからと言って、母も私も妹達も兄を特別扱いするということはない。自分でできることは自分でやらせ、悪いことをしたら怒られる。兄弟皆同じように育てられた。それゆえだろうか。兄が障碍手帳を持って出かけるのを目にすると、健常者と言われる私と兄の間に厳然とした社会的な隔たりがある事を実感して今まで兄にしてきたことや言ったこと、自分のこれまでの言動を振り返り過去の自分、今の自分を呪ってやりたくなる。兄弟だとはいえ思いやりの心

    • 電車

       ひとり待つ身はつらいもの。  待たれてあるはなおつらし。  されど待たれも待ちもせず、  ひとりある身はなんとせう。  揺れる電車の中でこの詩を思い出した。誰だったかな…。  駅の構内に響く改札開始のアナウンス。私が乗る電車。普段から聞き慣れたアナウンス。なのに今は少しだけ淋しく心に響く。薄暮時だからか。澄み切った空気が鼻腔を刺激する。寒い、目頭から涙が流れる。「今生の別れではあるまい。またすぐ会える」と思う。背後からの視線を感じるも振り返る事はできない。駅のホームに向

      • 【自己紹介】三十路に片脚突っ込みはじめた男のこれまでの人生を語る。(n=1)②

         「勉強をしよう」、「研究をしよう」と意気込みはしたものの1年の前期で必修科目を全て落とした私は、「人間とは如何に弱い生き物なのだ!」と1人嘆き、人間とは自分が決意した事や自己を裏切る天才だとつくづく思いました。このままでは大学を卒業する事はおろか、人として大事な何かを失う気がしました。自分が決めた事も守れない。己の意志に己が屈服するというかなんというか。これは他人は一切関与する事ができない極めて内省的な体験でした。いっその事、他人から非難されたい気持ちになりました。とてもく

        • 【自己紹介】三十路に片脚突っ込みはじめた男のこれまでの人生を語る。(n=1)①

           恥の多い人生をおくってきました。どうにもならないことをどうにかしようとし、とりとめもない考えを辿りながら、紫煙を見るともなく見ています。はじめまして、きんえもんです。  東はすぐ山、西はすぐ海そんな東北のとある都市で私は生をうけました。あまり人付き合いは得意ではありません。幼少期は1人でいる事が多く、泥混じりの雪で小さな雪だるまを作ったりしていました。小学校は母の意向で越境して通いました。小学生の初恋の相手が函館の寮制の中学校に入学すると聞き、後を追いたいと思った私は母に

          独学で東京消防庁消防官になるためには?元東京消防庁職員が勉強法などについて解説します。

           住民の生命、身体、財産を守る仕事「消防官」は時代を問わず人気の高い職業です。ただし、採用試験に合格するために高倍率の競争を勝ち抜く必要があるため「消防官になりたい!」という気持ちだけでなれるわけではありません。  今回は東京消防庁(以下、東消)という組織、東消消防官になるための勉強法を元職員の経験をもとにご説明します。 そもそも東京消防庁とは? まず初めに東消とは東京都の消防組織のことを指し、地方公務員に分類されます。「消防庁」というと国の機関を想像しますが、実際に存在

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