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割といい事を書いているつもり。
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2024年5月の記事一覧

イエスタデイ/村上春樹

イエスタデイ/村上春樹

結論から言うと微妙かった。

簡潔にまとめる⬇️

仲の良かった友人の恋人が、主人公に向かって浮気をしているとカミングアウトをする。

この何十年後に主人公がその女性と遭遇した際に、凄く後悔していた事を目撃するという話。

感想⬇️

友人が主人公に

“私の恋人と付き合ってくれ”

と頼むシーンがある。

その理由が、浪人期に恋人に構う事ができないからというものだ。

ここで意外性を出したかった

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ドライブマイカー/村上春樹  小説

ドライブマイカー/村上春樹 小説

結論からいうと、かなり面白かった。

村上春樹には嫌悪していたのだが、覆った。

伏線⬇️

- お酒と言われた時の表情
- 演技の意味が然るべき形をとらないとやめられ ない
p66と同様に語り始めた時にも止められない

好きな言い回し⬇️

- 観客のいない演技を。
- 性的な関係を持った男たちのリストの末尾 (冷酷に物事を観察している、怖さの味わい)
- ど

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ソフトウェアオブジェクトのライフサイクル/テッドチャン

ソフトウェアオブジェクトのライフサイクル/テッドチャン

難しい問題提起

デレクの視点⬇️

ロボットの脳手術 or 好きな人の脳手術

どちらを許容するか

人間(好きな人)にアドバンテージ がある

加えてロボットそのものがしたいと言っている

アナの視点⬇️

何としてもロボットに脳手術を受けさせたくない

だから自分が代償を払う。(脳手術)

デレクと違って、好きな人より子供を選ぶ

感想⬇️

このようなデレクの選択肢を後押ししているのは、ア

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重力ピエロ

重力ピエロ

仮に自分or自分の妻がレイプされた子供を育てるとしたらどうするだろうか。
子供も親もその事実を知っている条件下では、どちらも一生背負うことになる。

私だったら耐えられそうにも無いが、子供には罪がないので難しい問題だ。

そんな哲学的な問題に、素敵な形で向き合っていく家族がこの小説に書かれている。

私が好きなシーンをここに。

父親が子供にかけた好きな言葉⬇️

私の子供だ、と虚勢を張らずに発言

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テッド・チャン 不安は自由のめまいを読んで。

テッド・チャン 不安は自由のめまいを読んで。

読んだ後に改めて題名を見ると、何か味わいがある。

題名から考えられる事⬇️

2つある。

1個目⬇️(堀元見のバイアスがある)

(予期された未来と同じ結論だという邪推)

分岐した自分が、自分と違うような行動に対して、羨望や不安を持つ事は結局は意味がない。

不安なんて、自由である事が前提の妄想である。

結局自由なんてものはない。

どんな行動の分岐を取っても、自分の根本的なものと同じ行動

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