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【ホームハーバー引越編01】候補地考察、見学、決めちゃうか

現在のホームハーバー、竹岡マリーナ。
非常に気に入っています。
我が家から車で1時間弱かかりますが、家を出てからマリーナまでの間にある信号はたった7個だけ!つまりほとんどが高速道路で、非常に快適なんですな。
海も綺麗で水も電気もある。メニュー豊富な、時にはメニューにすらない旬の物も出してくれるレストランもあり、素泊まり施設もあり、近くに温泉まで。
施設・設備に何の不満もありません。
ただ一点、毎回の出入港時の水深に注意が必要です。
潮が低い時は特に私のような生粋の… いや、吃水のあるヨットは出し入れが出来ません。
例えば、ある日の潮見を確認すると…

こんな日は、マリーナオープンの時間以降で、ウチのヨットが出せるのは11時頃になってしまいます。余裕を見るなら12時頃。
つまり潮が良い時で無いと、デイセイリングを楽しむ事が出来ないんですなぁ… 出せても、帰って来る頃には水深が… みたいな感じの日もあるし。
その他に私の個人的な生活スタイルの変化等がありまして、まだ決定ではないにしろ、かなり確度の高い感じでホームハーバーの移動を考えています。

◼️陸置きか海上係留か

マリーナを選ぶ時、毎回悩むのがこれ。
On Land or Sea, that is the question. 陸置か海上係留か、それが問題だ。
シェイクスピアがこんな風に書いたくらいですから(嘘)、白黒の決着がつかないような大きな問題です。
例えて言うなら、宮崎県民の方々がチキン南蛮について「胸肉派」と「モモ肉」に分かれ、血で血を洗うような戦いを繰り広げているような状況に似ていますな(誇張無し)。

海上係留は、もやいロープを外せば(マリーナが許す限り)、スッと思い立った時にセイリングが出来ます。 勿論その都度必要な出港費用のようなコストも発生しません。
しかしその手軽さ、気軽さとトレードオフする物は…

  • 定期的な船底とプロペラのメンテナンス塗装

  • プロペラ周りの防触亜鉛の交換(陸置艇より高頻度)

  • お隣の艇との強風時の接触懸念

  • 荒天時等の漂流・水没懸念

  • スルハル周りの電触被害とかハルのオズモシスブリスター被害

  • 水面下が目視出来ない故の漠然とした不安、不具合発見遅れ

ですわな。
逆に陸置保管では、上記の様々なコストのかかる作業や、種々の懸念から解放される代わりに…

  • 気軽に海に出せないもどかしさ

  • 出す度の上下架の費用(5〜8千円/回くらいが関東圏では多い気がします)

  • 船台に24時間365日置かれる事によるハルの歪みや変形等の悪影響(特に米国製のハンターみたいなハルの薄いヨットなんかは影響が大きい)

  • 船台の調達やメンテナンス(特に船台を海に浸けるタイプのマリーナでは、車輪を数年に一度交換しないと保たないし、そもそも船台自体が結構高い)

みたいな感じですよね。

どちらにも長・短所がもっと色々とありますが、それは割愛。
「ヨットと陸置きと私」とか「世界に1つだけの海上係留」なんてタイトルで、舵社(←ヨット・ボート関連書籍の出版社ね)から陸置きや海上係留の本を書いてくれ!なんて言われたら、もう広辞苑並みのボリュームの本を2週間で書けるくらい、ヨット保管について色々思うところありまくりですわ。

ま、そんな長・短所を考えつつ、自分なりのセイリングスタイルやヨットの楽しみ方を係留・保管方法に重ね合わせると、やはり今は陸置保管のマリーナがベストかなぁ… と思います。
今後仕事を引退し、週に複数回ヨットを出す… とか、マリンライフの延長線上のヨットステイを楽しむ… なんて形に変化してきたら、また違う答えになるのかもしれません。
って言うか、その時はヨットも違うタイプの物に乗り換えてる可能性が高いですな。

◼️近くか遠くか

そして次に考えるのはマリーナの場所。
よく「スープの冷めない距離」とか「スープの腐る距離」なんて… いや、あれはヨットじゃないか。
そもそもTHERMOS保温ボトル使えば、日本国内殆どの場所で暖かいスープをデリバー出来るしな…

我が家は東京都内にあり、以前は夢の島マリーナに係留していて、家から自転車で行っていた時もありました。 
しかし周囲はボラとシーバススズキしかいないような海。
爽快な感じの海に辿り着くまで、半日はかかるんですよね。
そこである日、ふと思いました。
「ヨットで半日移動してから楽しむなら、車で1時間2時間かけた先の海でヨットを楽しんだ方が良くないか?」
と。
それで千葉は外房の鴨川に移動したり、浦賀で楽しんだりと、流浪の海洋民となったわけです。
将来的には離島に拠点を… とか、そんな夢も無いわけではありませんが、今は今、現在の生活状況… 主に仕事の忙しさを考えると、頻繁に船や飛行機に乗ってまで自分のヨットを乗りに… と言うのは現実的ではありません。
今回もまた車で出かけられる程度のマリーナを探してみます。
そこで、なんとなく出てくるエリアが、三浦半島の南端周辺。

◼️絞り込む

私のイメージですと、あの辺は、リビエラ、小網代、油壺(三崎マリン)、京急油壺、みうら宮川、城ヶ島くらいですかね?
その中で陸置しているところは、
リビエラ、油壺(三崎マリン)、京急、城ヶ島の4つ(だと思う)。

この4つを、単純にコスト係留費用で比較すると
リビエラ ≒ 京急 > 油壺 ≒ 城ヶ島
になります。
幸いウチのヨットは小さいので、どこに置いてもそんな極端な差は出ないんですわ。なので、この辺は考慮しなくていいかな。

そしてリビエラと油壺、京急の雰囲気や施設・設備はざっくり知っています。
特に京急は、過去にヨットで色々お世話になった人が元ハーバーマスター。
現在のハーバーマスターも存じておりますし、よく考えたら、今のヨットの塗装をしてくれたのはこのマリーナだ。向こうで作業してる時にシャワーとかも使ってましたわ。
そんな中で、城ヶ島にある城ヶ島ベイマリーナだけは、海からも陸からも前を通り過ぎるだけで、中に入った事すらありませんし、知人もいません。
そんなわけで…

◼️城ヶ島へ見に行く

まず電話をしてみますと、バースの空きはある様子。
後で見学してわかったのですが、ちょうど今拡張工事をしておりまして、新規に何艇か置けるスペースが出来たところでした。
見学したい旨お伝えし、時間を頂いて早速訪問。

城ヶ島に来るのは2年半ぶり。
当時はまだ城ヶ島大橋が有料で、もう少し後に来てれば無料タダだったのにーと、数百円でケチくさい事を言ったのを覚えております。
確かあの時は、安房埼灯台が新しくなったので見学に行こうと思い立ち、島一周ぶらぶらと散歩をし、

正直、これ大根か?

三浦人の魂、三浦大根をモチーフにした灯台を拝んだんだった。

今回は寄り道せずに、一気に

マリーナへ来ました。

ここでトイレやシャワー室等の施設の案内を一通り受けて(そう言えば簡易宿泊室があったり、釣り餌が売っていると言う変わった部分も)。
ヨットもちらほら、4〜5杯くらい? 実際に稼働しているのは2杯だけだそうです。

こちらは一時係留桟橋。
前日に下架して、オーバーナイトでここに係留とかも可。
竹岡マリーナで言う、漁港の台船に相当する部分ですな。
BBQサイトもあるし、お隣のビーチは火も使えるし、いいんじゃないですかねー。

そして気になる上下架スロープですが、

こんな感じで、ランチの時もドッキングの時も有人サポートが付くそうな。
手厚いなー。

あとは船台。
私の船台は背が低く作ってある代わりに、船台に置かれている状態では、ラダーを下まで落とす事が出来ません(リフティングラダー)。
勿論、キールも上げておかないと船台には載らない(当たり前)。

ボート用のように低い船台 脚立とか使わずにスイミングラダーだけで乗り込める
ただしラダーは下に落とせない

しかし、

この船台置きの高さが結構ありますので、船台を目一杯後ろに持っていけば、問題無くラダーはランチ前に落とせそうです。
これなら船台の背を高く改造するとか、新たに作り直す必要は無さそうで一安心。
というか、スロープを下りるこれは…

わかる人にはわかる

大友克洋先生のアレを想起させますな。

よし、もうここだな!


なんかもう、気持ち的にはここでいいかなーと言う気分に。
一応、こちらのマリーナのリフトで引っ張れるように、船台に金具を新たに取り付ける必要があったりしますが、その辺の検討や船台改造のスケジュールなんかを来週打ち合わせさせて頂く事になりました。

帰りは

干物が天日で干されているのを見たり、

漁船に使われている唐人アンカーを見たり(ストックがコンクリート製なんだって!)、

まぐろを食べて帰って来ましたわ。
磯の方に行って、アメフラシでもつついて遊ぶか… と思っていましたが、断念。

お土産はルールブックや各サービスの価格表

ホームハーバー引越編02へ続く