コンボイ司令官は爆発しません。崖からは転げ落ちてたけど【トランスフォーマー/ONE 感想】
初代(G1)・実写版ファンです。G2以降はリバース、ビーストウォーズ(無印&リターンズ)がうろ覚えくらい。他は全く通ってない。
今回、サイバトロン星が舞台だったり、コンボイ&メガトロンの因縁が主軸だったりと、期待度は高めでした。そういやエピソード0的な物語見たことなかったなと。仮にG2以降描かれてたらゴメンなんだけども。
その出来は、果たして?(CV政宗)
───鑑賞後───
面白かったー!
こ・れ・はトランスフォーマーブーム来るで!
まず心掴まれたのが、サイバトロン星のビジュアル。きらびやかな街並みや、行く先に道が生成されるデンライナーシステム、群れを成して生活するトランスフォーマー達。しっかりとそこに、生命と文化を感じる。
これまで、G1では地味ぃな夜街だし、実写版では滅びてるしで、まともに栄えているサイバトロン星を見たことが無かったので、本作の舞台は非常に新鮮だった。
公開前から目玉とされていた、オプティマスとメガトロンの成り立ちも非常に興味深かった。
無鉄砲なオライオンと、規律的なD。親友だったはずの2人が、世界を変える力を手にした途端袂を分かってしまう悲劇。これが中々辛い。彼らが対立する結末は始めから分かりきっているものの、それでも切なく感じてしまった。
特に惹かれたのは、メガトロン自らの意思でオプティマスを奈落に落とす件かな。友を殺すという(秒で復活するけど)、二度と後戻り出来ない決断を犯す業の深さよ。きっとメガトロンは、オプティマスに負い目を感じていたんだろうな。2人で肩を並べてたつもりでも、オプティマスがいつも一歩先を進んでいて、それを追い掛けてきたという劣等感があったのだろう。そんな負の感情が爆発した結果、あのシーンに帰結した気がする。
本作のおかげで、以降作られるシリーズ、ないし過去作を見返す度に、彼らの戦いにより感情移入して楽しめそうだ。
そして何より!私の生涯No.2悪役である、スタースクリームの出番が思いの外多かった。それだけで大幅加点ポイントです。
お前さぁ………ニューリーダーどころか旧リーダーやんけ!なーにトランスフォーム覚えたての下っ端に負けとるんじゃ。んで反乱軍の指揮乗っ取られて、しれっとメガトロンのテロ行為に便乗するとかプライドないのか?そんなんだから私の生涯No.2悪役なんだぞ。
次回作でもその醜態を晒しながら、メガトロンを裏切れ。そして失敗して「この愚か者めが!」を浴びせられろ。
あとはオートボットの旧キャラがモブとしてチラッと映ってたり(アイアンハイドorクリフジャンパー?、ラチェット、アーシー、チャーもいた気がする)、バンブルビーを中心とした小気味いいギャグだったりと、全体通して退屈しない作りだったのも好印象。
……ただ難点が2点ほどあったので、そこも抑えておきたい。
一つ目は、全編通して目が疲れる画作りだった所かな。何と言うか……キャラと背景の彩度が同じで見づらい。そこに金属特有のテカテカと、トランスフォームのゴチャゴチャが相まって、誰が何をやってるのか分からなくなるシーンが何度かあった。もう少し、キャラの輪郭を太く描画してくれたら良かったかな。3Dアニメでそんな事出来るのか分からないけど。
もう一つは物語中盤まで、テンポが良すぎた気がする。具体的に挙げると、オプティマスとメガトロンの心理描写。2人の友情や、奴隷としての憂いの描き方自体は良いものの、スパッと次のシーンに移ってしまうので余韻を感じられない。もう少し間を作ってくれたら、各シーンがより印象的に残っただろうに勿体ない。
総評「新規・ファン問わず楽しめる良作」です。正義と悪が同時に誕生する英雄譚として王道の作りなので、興味のある方は是非劇場へ。
次はサイバトロン星の崩壊を描いて欲しいな。フレンジーコンドルジャガーとかも出てくれたら嬉しいぞ!期待してるぜサウンドウェーブ!
余談。本編始まる前にハズブロ社のロゴアニメあったけど、何でペッパピッグ?本国だと人気あるのかね?とてもとても、モノポリーおじさんと肩を張れるとは思えないんだが。
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