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#焼肉が新しい時代を迎える今だから

牛牛、BULLSなどを立ち上げ、満を持してにく﨑の総合プロデューサーとして全面監修を任された岩﨑けんしろう。数々の焼肉屋の立ち上げ、また肉フェスなどのイベント企画を牽引してきた彼の現在地。銀座 千利のリブランディングから銀座焼肉 にく﨑のプレオープンに至るまでの道程はどんなものだったのか?

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岩﨑けんしろう / Kenshiro Iwasaki 
にく﨑プロジェクト総合プロデューサー 
牛牛、BULLSなど数々の焼肉店を立ち上げ、現在は焼肉のみならず様々な飲食事業に携わる

「派手じゃなく、しんみり美味い」

― まず、どのような経緯でにく﨑のをプロデュースすることになったのかお聞かせください。

岩﨑:以前に勤めていた会社からの紹介です。離れても尚、僕を頼って頂けて嬉しかったです。立地、想い、作りたい焼肉がイメージ出来て、しっかりと話し、お互いが理解しあえたので引き受けさせて頂きました。

― 具体的に岩﨑けんしろうの作りたい焼肉とはどんなイメージだったのですか?

岩﨑:派手じゃなく、しんみり美味い。簡単に言うと、よそ行きの料理はたまに食べるから美味いじゃないですか。特別というか。でも家の料理、母親の作る料理っていつ食べても美味しいですよね。それが絶対ではないですが、そういった要素を大切にしたい。何回も食べたい味。それを高級焼肉で表現する。銀座という街に馴染むお店を作りたいとやりがいを感じました。

― ご自身の強みを活かせそうだった?

岩﨑:そうですね、自分にとっての強みをしっかりと活かせると思いました。なんというか、僕は人が欲しいと思った味に寄り添えることが強みだと思うんです。自分の味というより、お客様が喜ぶ味。それが自分の味だと。銀座はホスピタリティに溢れた街なので、そういった要素が不可欠ですし。

― リブランディングはうまくいきましたか?

岩﨑:まず、今回、僕がお話を頂いて、クリエイティブディレクターのダイスケ(藤田大介)を呼びました。手伝って欲しいと。自分の信頼するパートナーとまた一緒に仕事が出来たことは大きかったです。タッグを組んだことでかなり、イメージ通りに進んだと思います。

― 具体的にはどう良かったのですか?

岩﨑:感性が似ている部分ですね。ロジックではないですよ。仕事はもちろん、美味いと思うものが似ている。一緒に食事に行くと楽しい、気を遣わない。仕事って、損得じゃなくて、そういう関係性だからいい仕事ができる。まぁ、もっとあるけど、それ以上は恥ずかしいです。(笑)

― 岩﨑さんがリブランディングするに当たって、最も力を入れたことを教えてください。

岩﨑:人です!これは間違いなく「人」。リブランディング前、一度店舗に伺った際に雰囲気があまりよく無いように感じました。様々な要因はあったかと思いますが、スタッフの醸し出す雰囲気ってそのままお店じゃないですか。まず、その空気感にいい風を吹き込みたいと思いました。料理に関しては実際、肉質は良いのに管理のやり方で質を落としてしまっていた。基本的な部分の理解が足りていなかったから、そこを補ってあげることが出来たら結構変わるなと。また、集客が少ないとお客様と接する機会が少ない。お客様が来てくれる楽しさを伝えたかったので、大切な方たちに声を掛けました。おかげで、プレオープンのご予約は満席です。満席の楽しさも存分に味わって欲しいです。

「ひとつになること」

― 実際、にく﨑プロジェクトを進めるに当たって、最も大変だった点を教えてください。

岩﨑:やっぱり人かなぁ。気持ちをひとつにすること。元々働いていたスタッフと、新しく参加しているスタッフの融合が一番大事なことだし。人はひとりひとりが別々の想いを持っている。それでも、にく﨑の方向性に納得して、全員でひとつになって成功させる。「ひとつになること」が成功の秘訣ですから。

― やっぱり大変だった?

岩﨑:まぁ、前日までは大変でしたけど、結局、お店って水物というか。開けてみないと分からないんですよね。色んなお店を見てきて、箱が綺麗に仕立てられていても中身が陳腐だったり、また、箱がボロボロでも開けてみると中身が宝石だったりする。僕は、その箱を開ける人が大切だと思うんです。お客様ですよね。箱を開ける人が素敵な人だったら、その人たちのために箱も中身も喜んで頂けるものに仕立てたいじゃないですか。それは誠心誠意やったつもりです。あとは、開けてもらってどう感じてもらえるか。沢山の人たちが開け続けてくれる訳だから、士気を維持して常に良い状態を作ることが大変になる。今からですよね。

― プレオープンの一日目が終わりましたが(2022年3月18日)プロデューサーとして、初日を終えてどのような気持ちですか?

岩﨑:まぁ、こうなるよね。(大変だった)でも、終わったあとに悪かった点を悪いと言い合えるチームだった。だから明日はもっと良くなりますよ。色々と反省はある。それを反省できることが次に繋がりますから。ただ、クレームや什器の破損など、大きな事故も無かった。お客様も寛大だったと思いますが、全てのお客様が笑顔で帰っていった光景を見てプレオープンにしては良かったんじゃないかと。トレーニングを重ねた甲斐がありました。あと、今日はダイスケ(藤田大介:クリエイティブディレクター)と一杯だけ乾杯します。(笑)

― 最後に、にく﨑は今後、どんなお店になりそうですか?

岩﨑:このままやれば、銀座で知らない人がいないお店になれると思います。何度も通って頂けるお店。銀座の街に共存できるお店ですね。銀座って、100年続いているお店もある訳で、にく﨑も100年、200年と続いていくお店になりたい。気づいたら叙々苑さん(株式会社 叙々苑)みたいになってたら嬉しいですよね。僕や原田さん(原田研一:事業責任者)より、次世代、唐木くん(唐木勇太:にく﨑サービスマン)が社長やってたりして。(笑)

― 岩﨑さん、ありがとうございました。

〈編集〉:藤田大介
〈撮影〉:中川真也

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