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40年服を捨てなかった人が片付けるようになった話


今日は義母の話


私の義母は、結婚当時
「片付けられない性格じゃけん今さら片付けるのは無理じゃ。」
「洋服は結婚してから1度も捨てたことがないけん全部いる!」
というのを口癖のように言っていました。


当時の義実家の状況はこんな感じです。
・住まいは3Kの平屋
・義母と義姉(独身)の2人暮らし
・義父は県外で単身赴任中


長男が産まれてからは月に何度か顔を見に行っていたのですが、なんせ家中モノだらけ。

よちよち歩きを始めた長男がアレコレ触ろうとしたり口に入れようとするのを止めるため、座っていてもちっともくつろげませんでした。

キッチンのテーブルの上もモノがあふれ、何かを食べようと思ったらまずテーブルとイスの上にあるモノの片付けをしないといけません。

そして床のあちこちにモノが置いてあるので、長男を抱っこしたまま移動すると何かにつまづきそうでヒヤヒヤ…めっちゃ怖かったです。


これでは私と長男のストレスがたまりますのでね。

「せめて床のモノとテーブルの上だけでも片付けませんか?」
と言うと冒頭のセリフですよ。


とはいえ当時はまだ整理収納アドバイザーの資格なんて知らないただの嫁です。

義母からすると
「なんで嫁の言うことを聞かんといけんのじゃ!」
なんて思っていたのかもしれません。

そして私としても、性格を理由にされると納得せざるを得ない。

表面上はお互いニコニコしていても、めっちゃギスギスした嫁姑関係でした(苦笑)


「ここは安心」だと油断していたこと


ある日、義母と私と長男とで義母の家で世間話をしていたとき、ちょっとした地震が起きました。
(時間にすると1~2分くらいだったかな。)


すぐに治まったものの、私はまだ小さかった長男を抱え込むようにしてうずくまり

「部屋にある大きな本棚が倒れてきたらどうしよう」
「この家から無事に長男を抱っこして逃げられるか?」

など、いろんなことを考えていました。

自然災害の少ない地域だったこともあり、完全に油断していたときの出来事だったのでね。

これで長男になにかあったら、一生義母のことを許せない。

そう思った私は、いい嫁であることをやめました。


嫁が鬼になった結果


地震が治まると、私は義母に言いました。

・今回はたまたまラッキーだっただけ
・もし義母が1人でこの家にいるときに本棚が倒れたらきっと助からない
・床にこれだけモノがあると、何かあったときにすぐに逃げられない
・そもそもモノが出しっぱなしで危ないのが気になっている
・義母自身を守るためにも、家を片付ける必要があると思う
・片付ける気があるなら、私も一緒に手伝う


そして

「この家がこれ以上片付かないなら、二度と長男を連れてくることはできません。」

と言うと

「そうじゃな。ちょっと片付けようか。」

と、やっと義母が片付ける気になってくれたのです。


もしかしたら、今までも義母自身も片付けなきゃ…と思っていたのかもしれません。

でも、片付け方が分からない&高齢のため1人で片付けるのは…という気持ちがブレーキになっていたのかな。


そんな義母が片付けようと思ったのは「孫に会えなくなると困る」という理由でした。


理由はどうあれ、その気になったのであれば話は早かったです。

その後、(何ヵ月もかかりましたが)キッチンと義母の部屋とを一緒に片付け、その2カ所はキレイな状態を維持できるようになりました。

そしてこの一連のやり取りは

義母は片付けられない性格じゃなかった

ということが分かった出来事でした。


この経験から学んだこと


この、義母との片付けに関するやり取りで

・片付けに性格は関係ない
・一人ではできないことがある
・片付けはきっかけが大事

ということを学んだ私。


その後、整理収納アドバイザーの資格を取得した後も、この3つは常に頭にあります。


そして、歳をとってからでは“きっかけ”を見つけるのが大変だということも実感しているのでね。


片付けを学ぶのに遅すぎることはないけど、子どもが小さいうちから片付けられるようになっておいた方がいい


と、思っています。


そのために自分にできることは何だろう?


日々自問、日々精進です。

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