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マキオンによるアケコン特需を数値で眺める(2020年6月27日~7月3日のデータ)

マキオン特需に湧くアケコン界隈。そこに金の匂いを嗅ぎ取った敏い者は早々と行動に移し、メルカリはゲーム発売前から戦場と化していた。

はじめに

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2020年7月30日発売予定のPS4用ソフト『機動戦士ガンダム EXTREME VS. マキシブーストON(マキオン)』に備えてか、PS4用のアーケードコントローラーが商品問わず品薄になっている。アケコンは元々そんなに数が出るわけではないから、一度品切れになると再入荷されるまでの時間も結構かかる。そんなこともあってか、日本最高峰のせどり市場であるメルカリでは早くも壮絶なバトルが繰り広げられているわけだが、興味があったのでどの商品がどのくらいの値段で捌けているのか調べてみた。

思った以上に戦場はカオス

まずは、作った表を貼り付けてみる。これはメルカリで「アケコン」と検索して既に売り切れているPS4対応アケコンを対象に、表の項目ごとにまとめたものである。対象期間は6月27日~7月3日(解説文の文末にある○時間前・○日前を参照して抽出)。

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表項目の解説
・売れた数:集計期間中に期間中に売れた数(多分、見落としかなりあり。本来的にはアケコンごとに名称で検索してカウントしたほうがよい)
・平均価格:その商品が売れた際の平均値
・中央値:その商品が売れた際の中央値
・最小値:その商品の最安値
・最大値:その商品の最高値
・定価:その商品の定価(不明なものはハイフン)
・邪率(よこしまりつ):最高値/定価のパーセンテージ ※ネタです
どうでもいいことを書くが、メルカリはログ関係が異常に追いにくくてまいった。いつ出品されて、いつ価格改定されて、いつ売れたのか、さらに同時期に出品されたものがあるのかとか色々な軸で調べて分析をしたくても、それらを知る手段がほとんどない。もうちょっと内部のデータをユーザーに開示してほしいところ

出品数と売れた数の双方を調べたかったのだが、数がかなり多いので一旦売れたものだけに絞っている。
注目はPS3用のリアルアーケードPro.V3 SA(RAPV3)だろう。マキオンをやる人の第一希望はPS4対応でノアール配置のリアルアーケードPro.N(RAP.N)のはずだ。しかしながら、現在このコントローラーは非常に入手しにくいのと、出品されていたとしても価格が高いためか売れた数で見るとRAPV3に劣っているのである。

RAPV3はPS4未対応なのになぜ売れているか

RAPV3はPS4には未対応。ただ、マキオンはレガシーコントローラーとしてPS3時代のアケコンをサポートしているので、ゲームを立ち上げて設定すれば使用可能というカラクリだ。この事実を知っている人があえてRAPV3を買っていると思われるが、最近はそこに目をつけた商売上手な情強がサムネに「マキオン動作確認済」などと書いたりしている。抜け目ない。

メルカリのRAPV3は適正価格か?

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結論から言えば、完全に情弱が情強のおもちゃになっているのが現状である。たしかに現役世代のアケコンは店に売っていないし、買おうとしても高いのでRAPV3の方が入手性も価格もこなれている。ただ、1ヶ月前まではメルカリで4,000円くらい(当方調べ)だったものが、中央値で11,700円と3倍近くにもなっているのだ。定価の邪率で言えばRAP.Nの方が高いものの、それは定価の話であって、市価で言えばRAPV3はかなりひどいと言わざるをえない。
なにより、動くは動くが、レガシーコントローラーは遅延があるので、ゲーセンそのものの環境を手に入れたいと思ってアケコンを買う人におすすめすべきではない。多少高くとも、PS4対応コントローラーを買うべきなのに、そこをだまくらかして売ろうとしている輩の多いこと多いこと……(コメントのやりとりで、遅延感じませんとか書いていてひっくり返ってしまった)。
RAPV3は中古ゲームショップに行けば今でも2,000円くらいで買えるだろうから、まずは地元のお店を確認すべきだ。そこで見つからなかった場合は、MadcatzのPS3用アケコンを買うのがよい。メルカリの購買データを見る限り、MadcatazのアケコンはTE2+以外、割と安価だ(※)。レガシーコントローラーとしては動くはず(Twitterで検索するとプロやVSなどは動作確認されている)なので、情強の商売上手から高値でRAPV3を買うよりは断然おすすめできる。

※個人的な見解になるが、これは日本人のブランド志向が働いている気がする。Madcatzといえば倒産→復活という紆余曲折なメーカーだが、海外の周辺機器大手だった。HORIのRAPが進化したのも、MadcatzのTEがあったからだと考えるし、モノも実際悪くないが、、、HORIの方が安心感がある?

発売を控えてさらなる高騰はあるか? 回避策は?

情強による情弱狩りが横行しているような状態だが、発売日が近くなるに連れてどう変わるのかは見ものである。これまでもアケコンが必要なタイトルが出るときは同じような流れがあったので、HORIが既存のアケコンの増産などしない限りはしばらく続くかもしれない。
回避策としては、先に挙げたように地元の店を探す、Madcatzの商品を買うなどがある。それ以外のものとしては、PS1~2時代のRAPを安価で購入し、それにBrook社の各種Fighting Boardを載せて使用するといった手段もある。ケースの加工が必要になるものの、遅延は少なく、ものによってはマイクが使えたりするので、高値でPS3用のRAPV3を買うよりは100倍マシだ。

時間があればメルカリでの価格を調べ、またレポーティングしてみたいかと思う。

2020/08/11追記:続きは以下にて。メルカリの闇が……


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