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日建グループオープン社内報|デザイン人生相談オレに訊け!④

吉野 繁
日建設計
フェロー役員 デザインフェロー

両手が自由になる折りたたみ傘

50代女性からのお悩み相談

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折りたたみ傘は、一度雨の日にさしてしまうと、濡れてカバンにもいれられないし、傘立てにもうまく納まりません。こうした折りたたみ周りのお悩みを解決するアイデアはありませんか?

いつでも両手は自由でいたい

大学の卒業旅行でバックパッカーとなってから、ずーっと移動はリュックサックです。両手が空いているので、本屋での立ち読み、定期や財布の出し入れも便利ですし、スタバのコーヒーを片手に都会人が気取れます。しかしながら雨の日は、傘のせいで、どうしても片手の自由が失われます。傘をさしながら、コンビニで買い物すると両手がふさがれ、スマホが鳴りだすと、絶体絶命です。まずは、両手が自由な傘を考えなければなりません。そのためには、頭あたりか背中上部で、折りたたみ傘が固定できれば、目的が達成できそう。でもかっこ悪いです。また、たたんだ時、雨のしずくの問題や、置き場は、今回のお題に応えていません。

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飛ぶ時の昆虫をヒントに「クワガサ」を提案

クワガタやカブトムシが飛ぶ時の姿を見たことありますか?どう考えても飛びそうにないプロポーションなのに、突然、黒くて固い鎧をパカっと開き、次に飛ぶぞ!って感じの折りたたみ透明翅を広げ、飛び立ちます。これぞ、未来の折りたたみ傘に通じるヒントです。背中にしょってるクワガタ型リュックサックを頭のほうにずり上げ、足を引っ張れば、傘が開き、しかも両手は空いてます。何より、かっこいいですよね。「クワガサ」ですよ。雨が止んだら、濡れた翅は、折りたたんで鎧の中に収納されるので、他を濡らしません。日除傘にしたいときは、黒いほうの翅だけ開けば・・・・、すみません。お題からドンドン離れていってしまいますので、終わりにします。

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クワガタの七変化

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雨が降ってきたら

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正面より

※この記事は、2021年5月に日建グループの社内報に掲載したものです。


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吉野 繁
日建設計
フェロー役員 デザインフェロー
1986年、早稲田大学修士課程を経て、日建設計に入社。専門は建築意匠設計。入社以来、特殊なプロジェクトを多く担当。「日本科学未来館」「東京スカイツリー」「渋谷ヒカリエ」「新源国際石家庄PJ」などの設計を担当した。未体験の強風、地震動、洪水に機能維持しなければならない東京スカイツリーの設計は、構造だけでなく、デザインにも設備にも多大な検討を要するものであり、知識・技術・経験を有するプロフェッショナルな集団・日建設計ならではの成果と認識している。どんなプロジェクトであっても、この日建設計の遺伝子をフルに活用して、世界中のクライアントにいい建物を提供したいと考えている。

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