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浸りきったら

最近寒さがやけに身に沁みるなって
冷えきった体をきつく抱きしめたら
コンビニの肉まんが目に入りました
食べたらとても温かいのだろうけど
今日はもう少しこのままでいたい気分なのです


落ち込んだ気持ちに蓋をし続けて
無理して笑っても
辛いものはやっぱり辛いから
前向きに明るく
朗らかに歌を歌って
全てが楽しいような
そんなふりなんてとても出来ない


人は誰しも心の中に
暗くて重い何かを飼っているから
たまにはそれに構ってあげないと
たちまち暴れだして呑み込まれてしまう
泣いていいよ今日はそんな気分なんだね
そうして宥めて寒さに浸って
ああ心にも隙間風



帰宅ラッシュに揉まれ小一時間の帰路
足先はまだ氷のように冷たく
電車の窓から見える繁華街の灯りを
ひどく冷めた気持ちで見つめていました
やはり今日は自分に優しくなれない日のようです


ニヒリズムだと馬鹿にするやつなんか
放っておけばいいさ
こんなになるまでやったんだから
壁には正攻法
誠心誠意頑張ります
優等生のような
そんなふりなんてとても出来ない


人は誰しも心の中に
暗くて重い何かを飼っているから
たまにはそれに構ってあげないと
たちまち暴れだして呑み込まれてしまう
冷めてていいよ今日はそんな気分なんだね
そうして宥めて孤独に浸って
ああ心にも隙間風



駅から家までの帰り道
溶け残りの雪
アスファルトがきらめく
私はこんなにボロボロなのに
なぜこんなにも美しいのかしら
美しいと感じるのかしら


人は誰しも心の中に
暗くて重い何かを飼っているから
たまにはそれに構ってあげないと
たちまち暴れだして呑み込まれてしまう
けれど浸りきったあとの熱いシャワーは
寒さも孤独も洗い流して
ああ心には春の風
もうすぐそこに春の風




あとがき
こんにちは。新山栞です。
今回は「歌詞っぽく」を意識しまして、字数にもこだわって書きました。ちゃんと一番と二番で字数合わせたんですよー。イメージは「back numberさんが歌ってるような歌詞」です。最初のAメロを書いたときに「あ、これはback numberさんの感じがする…!」と勝手に思いまして、そのイメージに沿ったものを作ってみました。いつかこれにメロディをあててみたいと思いつつ、悲しいかなそんな技術は無く。誰かコラボして頂けませんかねぇ…。
内容は今回も暗めですね。寒いとこうなるのでしょうか。でも、無理に明るく振る舞うのも疲れてしまってひたすら自分の中の鬱々とした気持ちに浸っていたい時ってありませんか。私はあります。

感想、アドバイスお待ちしております!励みになりますのでお気軽にどうぞ(*´∀`*)
ではまた来週!

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