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『異境備忘録』の研究(47) -神仙の御加護- ●

#00362 2015.7.3

「途中にて異人に遭ひたる時に行き違ひて後を見れば、忽(たちま)ちその形を見失ふなり。その行き違ふ時に異人に目を付け乍(なが)ら、漸々(ようよう)に見ればその形も見ゆるなり。瞬(まばた)きをなし、或(あるい)は俄(にわ)かに見る時はその形見えざるなり。或は天狗の美女となり山伏となりたる等は、鏡に写す時はその正体の見(あら)はるゝなり。」(『異境備忘録』)

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