著者インタビュー『教えて!ゆか先生 気持ちが伝わる日本語敬語』
(※以下の記事は2024年1月31日公開の過去記事です)
『教えて!ゆか先生 気持ちが伝わる日本語敬語』(発行:アスク)の著者、村上由佳先生に、本書籍の特長や具体的な教材活用例についてお伺いしました。
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著者インタビュー
ーこれまでの敬語の本とはどう違うのでしょうか?
敬語の基礎知識が学べる教科書というよりも「どのような場面でどのような表現を使うべきなのか」が、楽しく学べる本になっています。
友達と話す時と目上の人と話す時に使う表現は、もちろんはっきり違いが分かると思います。しかし、仲の良い先輩と話す時と、会社の社長と話す時はどうでしょうか。はっきりと違いが分かりにくいですが、日本人なら敬語レベルを分けていると思います。敬語の中にも丁寧さのレベルがあります。この本では、それぞれフレーズを丁寧さレベル1〜3に分けています。どのような表現が丁寧なのか、少しカジュアルなのか、読み進めながら理解することができます。
また後半では、学習者がよくやってしまう「残念な話し方」の例を出し、どこを変えるべきなのか説明して、最後に「素敵な話し方」の例を紹介しています。読んでいる人が共感しながら、正しい敬語表現を学ぶことができるのがこの本の特徴です。
ー日々の授業やYouTubeで敬語を教える際に意識されていることや、おすすめの教え方はありますか?
私自身もそうですが、敬語を教科書で勉強したという記憶がほとんどありません。社会に出て働き始めてから、先輩の話し方を真似して敬語を覚えました。食べる、召し上がる、いただく、のように、尊敬語や謙譲語を暗記したところで、それを自然に使うのは難しいです。使えるようになるためには、まず声に出して何度も言って、自分の口と耳が敬語に慣れるようにする必要があると思います。その際に、どのような場面でどのような表現を使うかというのがわからなければいけません。
動画で敬語を教える時は、場面や話している人の立場がわかるようにすることがとても重要だと思います。その上で、自然な敬語表現を紹介します。勉強内容をおもしろく物語にして演技しながら紹介するのが、私の動画のスタイルです。
ー「こんな学習者さんに読んでもらいたい」など、具体的にイメージしていた読者はいますか? また、本書はどんな人におすすめですか?
「敬語むずかしい!」と先入観を持っている学習者さんに特に読んでもらいたいです。
敬語はたしかに覚えることが多いのですが、口に出して話せば、必ず覚えて自然と使えるようになります。私の本を使って、声に出しながら練習してもらえると嬉しいです。
ー今後の展望などがありましたら教えてください!
オフラインでの活動をもっと幅広くやっていきたいと思っています。
私たちはこれまで「おもしろくて役に立つ」を軸にたくさんの動画コンテンツを制作し、オンライン授業もたくさん行ってきました。これまでは主にオンラインでの活動でしたが、去年からは徐々にオフラインでの活動も増えています。
いつも動画を見てくれている学習者さんに直接会って話をしたり、一緒にご飯を食べたり、授業をしたり、イベントをしたり…そういった時間をもっと増やせたら良いなと思っています。
私たちが制作した動画コンテンツは、世界中のあらゆる国の方々に見ていただいています。このようなサービスや仕事は、なかなか他にはないと思います。せっかく「日本語教育」を通して繋がれた学習者さんたちに、会わないなんてもったいない!といつも思っています。今後は日本国内にとどまらず、海外でも、そしてオフラインでも日本語を学んでいる皆様と交流できる交流できる機会を増やしていきたいと思っています。
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