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「良い文章が書けない…」現役記者も実践する文章術を紹介!

「文章を書くのが苦手…。」「書きたいテーマはあるけど、どうやって書くのか分からない…。」そんな悩みを持っている方、多いのではないでしょうか。今回は、元日本経済新聞記者として長年、現場を経験していらっしゃった松林薫さんが、文章を書く時のノウハウを包み隠さず大公開した「迷わず書ける記者式文章術:プロが実践する4つのパターン」(慶應義塾大学出版会)をご紹介!

< こんな人に読んでほしい! >

文章力を上げたい人
・記者になりたい人
・日報や先方へのメールで恥をかきたくない人
・長文を書けない人
・書きたいテーマはあるけど、実際に手が付けられない人

 文章を書いたことのない人でも、文章のスキルアップを図りたい人でも、本書はきっと役に立つ方法を提供してくれるはずです。
 では、内容の一部を、実際の例を交えて特別にご紹介していきます。ご紹介するのはあくまでほんの一部ですので、もっと知りたい方はこちらからご購入くださいね!

新聞の文章はつまらない?

皆さん、新聞を読む機会はありますか?

「マンガや小説なら読むけど、新聞はちょっと…。」

 こんな人が多いのではないでしょうか。2017年総務省の調査結果からも、10~30代は新聞を読む人の数は著しく低いことが分かります。驚くべきことに、40~60代を見ても、さほど違いは見られません。現代の新聞離れは深刻のようです。
 
 なぜ新聞は読まれないのでしょうか。いくつか挙げてみましょう。

 「漢字が多くて読むのが大変」
 「内容が難しくて理解できない」
 「政治や経済、地域情報に興味がない」

 もしかしたら、あなたにも当てはまる理由があるかもしれません。

 しかし、著者の松林薫さんは、”新聞こそ文章の最高峰だ”といいます。新聞には、他のいかなる文章にもない”正しさ””読みやすさ”が詰まっているのです。新聞の文章術が身に付けば、評論レベルの硬い文章やブログのような柔らかい文章など幅広い文章を習得できると言っても過言ではありません。つまり、新聞には文章の基本が詰まっているということです。


新聞記者は文章を書くのが上手いのか

 カフェで一時間以上話し込むことはできるけど、書くとなると難しい。SNSで投稿するときはスラスラ文章が出てくるのに、それ以上長い文章を書く時に手が止まってしまう。

「話し言葉」と「書き言葉」は別物です。もっといえば、SNSとブログ記事も別物。
どちらもアウトプットするという意味では同じですが、発信媒体の性質が異なれば、その文章の性質も異なります。

よく「脳トレで頭が良くなる!」というコンセプトのコンテンツがありますが、厳密にいうと、鍛えられているのは「そのコンテンツを実行する能力」で、直接的に頭が良くなるものではありません。

これと同じことが、文章でもいえます。
SNSの文章を書くのが上手くなりたいなら、SNSで書くしかない。
ニュース記事を書くのが上手くなりたいなら、ニュース記事を書くしかないのです。

さて、ここでひとつ質問です。
「新聞記者は文章を書くのが上手いのでしょうか?」

 そうです。 新聞記者は、”新聞記事の文章” を書くのが上手い のです。


良い文章を書けない4つの理由

 なぜあなたはよい文章を書けないのでしょうか。
これから説明する4つとあなたの文章を比較してみてください。いずれかが当てはまっているかもしれません。逆に、これらが満たされていれば、それはよい文章といえます。

1.イメージできない

 文章というのは、他の伝達方法と比べて情報が圧倒的に少ないです。写真や動画があれば情景や実際のモノを見せることが出来る分、余計な説明は不要ですし、音声で伝えることが出来れば抑揚やトーンで話し手の感情が伝えられます。便利な伝達方法があるからこそ、文章だけで相手に伝えることは難しいです。

 情報や説明が不十分だと、読み手は自らの頭で情報を補完しようとします。このとき、書き手と読み手の齟齬が生まれてしまうのです。

 「読み手に余計なイメージをさせない」ようにしましょう


2.読み手のレベルに合っていない

 当たり前ですが、小学校1年生の教科書と中学校3年生の教科書はぜんぜんちがいますよね?理由はもちろん、読み手のレベルに合わせた文章を使っているからです。

 例えば、「航空機」という単語。
あまり一般的な単語ではありません。一般的に用いられる単語は「飛行機」。どちらも同じ意味ですから、一般的にイメージしやすい「飛行機」と書く方が望ましいでしょう。小学1年生に読ませたいときは「飛行機(ひこうき)」または「ひこうき」となります。
 
しかし、これが専門書となると話は別です。航空業界からすれば、より一般的なのは「航空機」です。専門的な記事で「飛行機」などと書いてしまえば、その記事の専門性をも疑われかねます。

このように、単語一つとっても、読み手によって変えていかなければいけません。あなたの文章を読む人は、あなたが読ませたい人であることが重要です。

 あなたの文章は、一体誰へ向けたものなのでしょうか。

「読み手のレベルによって使う言葉を分けましょう」


3.文章の構成やバランスが悪い

 新聞記事の中でも、その種類によって形態や構成はまったくちがうものになります。大きく3つに分けてみます。「ニュース記事」「コラム記事」「長めの企画記事」これらの文章の違いが分かるでしょうか。

「ニュース記事」 
 ・構成:逆三角形
 ・いち早く新しい情報が求められている
⇒重要な情報を先に、補足情報は後ろに付け加える。

「コラム記事」
 ・構成:起承転結
 ・ストーリー性や鋭い着眼点が求められている。
⇒テーマや主張をもとに話を展開させていき、きれいにまとめる。

「長めのルポや企画記事」
 ・構成:起承展転結
 ・実際の現場の詳しい情報や臨場感が求められている。

※起承展転結…米経済紙ウォールストリートジャーナルが編み出した「WSJ方式」を日本式に変えた筆者の造語

このように、文章の目的や求められている情報によって、文章全体のかたちは変得なければなりません。
ニュース記事に主張があってはなりませんし、コラム記事に簡潔で単調な論調は似合いません。

「目的によって適切な構成とバランスを心がけましょう」


危険⚠ コレだけはしてはいけない2つのタブー

1.すぐにネットで調べない

 現代の若者が一番ひっかかりやすいのがこれ。私もついついやってしまいますが、何か気になることがあったらすぐにスマホを開き、ネットで調べてしまう。なぜやってはいけないのでしょうか。

〇不確かな情報が紛れているから

良い文章・良いアウトプットのためには「良質なインプット」が必要不可欠です。ネットに転がっている情報を鵜呑みにしているようでは、良い文章は期待できません。

 ネットの情報の中で一番気を付けてほしいのが、Wikipedia
 「検索すると一番上に表示されるし、細かい情報まで載っているから便利」と思いがちですが、ここに乗っている情報、公式ではありません。
 確かに、他の記事に載っていないようなコアな情報も多く、例外を除いて、実際に正しいことが書いてある場合の方が多いです。
 ですが、良い文章を書きたいなら、この「例外」がいつでもどこにでも潜んでいることを留意しておかなければいけません。
 あくまでリサーチのさわりとして、大まかな見当をつけるときに使う程度にしましょう。

〇自分の頭で書く力が身に付かない

 すぐにネットで調べてはいけない2つ目の理由が、「自分の頭で書く力が身に付かない」ということです。

 例えば自分の書きたいテーマをキーワードに、いくつかの記事を参考にしようとしたとします。すると、それらの記事の内容、文章の構成すべてが似通ったものになってしまうのです。

私も経験がありますが、ネットで調べてから執筆するのは非常に簡単で労力がかかりません。しかしいざ完成したら、オリジナルの文章とは程遠い、完成度の低いものが出来上がります。

人の文章を真似して自分のものにするより、自分の持っている文章力を発揮し続けることの方がよっぽど重要ですし、より良い文章への近道です。

「まず自分の頭で考えて書いてみましょう」


2.他人に見てもらうことを避ける

 自分の文章を人に意見されたくないという方が多いのですが、これはあなたの可能性に蓋をしてしまう行為に等しいです。自分が何度も推敲したところで、他人に指摘されなければ気付かない間違いや文章の癖が多々あります。自分で文章を見直す以上に勇気の要ることですが、あなた自身のために文章の弱みを見つけることが必要です。

今後意図しないマイナスな意見をされないために、いま自分から意見を求めることが大切です。

「人の力を借りて推敲しましょう」


〈おわりに〉読まないと分からない重要ポイント

今回は、迷わず書ける記者式文章術:プロが実践する4つのパターンを読んで、その一部内容と要約をご紹介しました。

紹介しきれませんでしたが、本書にはもっと重要なポイントがあります。

・価値の高い文章とは
・取材のノウハウ
・発想の3パターン
・設計図(実際に構成する方法)
・文章をもっと良くするアイテム
・文章力アップトレーニング

以上のように、この記事の内容より、何倍も実践的で重要なエッセンスが詰まっています。
ぜひこの記事を読んでから松林さんの著書をご購入されることをオススメします。

それでは。



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