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Halló journal 2019 / 9月&10月のこと

Halló journalと題して、アイスランド・フィンランド旅行記のZINEを発行したのがもう約4年以上前。Vol.2を制作したいと思いながら時は過ぎ…今年から、ひと月ごとに日々の生活雑記を”Halló journal”として綴ってゆきたいと思います。
とりとめのない内容になると思いますが、ドイツ・ベルリンでの生活しながらおもうことあれやこれや、もしご興味があればお付き合いください。

「9月のこと」の更新を多忙のためお休みしていました。
8月中旬から抱えていた複数の案件に、ようやくひと段落の兆しが見えたので一息入れながら書いています。

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もう二ヶ月も前のことになってしまいますが、9月の頭にポーランドのワルシャワへ行ってきました。長年の友人が今年から住んでいる街、やっと訪れることができてとても嬉しかったです。
ワルシャワへはベルリンから飛行機で1時間と少し、夜行バスでも約8時間ほど。東京と大阪を行き来するような感覚です。その友人とは日本でも同じような距離のある地域に住んでいたため、ヨーロッパ内でもまたこうして予定を合わせれば会えるという状況がなんだか面白く、ずっとこんな距離感で付き合ってゆくのかな?なんて話したりしています。

そしてポーランドへ行きたかったもう一つの理由、アウシュビッツ・ビルケナウ博物館を訪問すること。人間として、生きている間に身をもって学びに行かなければと思っていました。友人が日本人公式ガイドである中谷さんと見学する日程を組んでくれたおかげで、日本人というバックグラウンド・コンテクストを共有しつつ、強制収容所での出来事を日本語で聞くことができとても貴重な経験でした。

ベルリンに来る前は、ホロコーストという事実について「なぜこんなことが起こり得たのか?当時市井の人々はどう考えていたのか?」と分からずにいました。本を読んだりして「史実」を知っても、やはり体感として理解することができませんでした。
しかしヨーロッパの真ん中に外国人として暮らし始め、いろいろなバックグラウンドを持つ人が入り乱れて生活する様を目の当たりにし、歴史にまつわる場所を見学したり、様々な人と国籍を超えて人間同士として話をするなかで、当時のドイツ社会がどうしてここまで至ったのか、というのがなんとなく納得できてしまうような気がしました。
それは、人々が社会の中で抱える問題であったり、それを解決する道筋というのが複数の要因を抱えていて複雑であるというときに、いったんひとつの「正しさ」を信じてしまう(または信じざるを得ない)と、その正しさを信じ主張することに簡単に没頭できてしまうこと、もしくは問題が複雑であるゆえに「考えること」を放棄してしまうことがいかに”ラクな”生き方であるかということを日々感じるかるからです。
アウシュビッツ・ビルケナウ博物館を通して知った人間社会の歴史は、ただの史実ではなく、現代社会にも通じるような本質的な問いを私たちに投げかけているのだと思います。その”問い”を私もまた、一人の人間として考え、ときに自分の惰性と戦いながら問い直してゆかなければならないものだと、深く内省しました。

◇ ◇ ◇

忙しいとき、目の前のタスクで手一杯になっているとき…あらゆるものごとへの興味関心が薄れていくことをこの仕事ずくめの2ヶ月半で思い知りました。社会の中で仕事をしているはずなのに、その社会からはどんどん遠ざかってゆくような感覚。健康を損なうのはもちろん、友人知人との対話もおろそかになり、1日という単位の実感がまるでなくなってしまう…自身のキャパシティの弱点を思い知らされたようです。いままでずっとそうだったのかもしれませんが、言葉にできるようになっただけ少し成長なのかと思うことに…。

気づけば街路樹や公園の木々は黄色くなり、落ち葉をザクザク踏む音がとても心地よいです。自転車通勤にはマフラー、手袋、毛糸の帽子が欠かせなくなりました。
11月9日はベルリンの壁崩壊から30年となります。4日からの一週間は市内あちこちで記念のイベントや展示が行われているそうなので、いくつか覗きに行けたらなと思います。

日本の食欲の秋がとても恋しいです。みなさまどうぞよい11月をお過ごしください。

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イラストレーター・ダイモンアヤカによる雑記"Halló journal online" 。2016年秋からドイツ・ベルリンで暮らしています。/国内外問わずイラスト制作のご依頼承っています。お気軽にご相談ください。Email: info@ayakadaimon.com
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