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コロナ陽性記録~不安と向き合う日々~②ホテル療養編

続きました。①はこちら

この記事では療養施設での生活について書いていきます。

既にいろんな人がホテル療養に必要なものをまとめてくださっていますが、療養場所によって条件も違うため一応記しておきます(抜けがあるかも…)。

保健所からは手短にどんなものがあるか、何を持っていって欲しいのか教えてくれます。が、本当にざっとなので、不安なことや細かなものはこちらから質問した方が良いと思います。私はアレコレ要るかなと思って用意したけど要らなかったパターンでした。

私の療養施設は、通販×、差し入れ×、Uber×でしたので、必要なものは予め用意しておかないといけませんでした。

共通するとすればマスクが必要なこと、洗濯は手洗いになることでしょうか

●持って行ったもの

〇衛生用品

マスク(不織布&エアリズム)、くし、爪切り、耳かき、歯ブラシ、歯磨き粉、綿棒、化粧水、ボディクリーム、ハンドクリーム、リップクリーム(乾燥対策)、洗顔剤、タオル数枚、洗顔ネット、ボディータオル、シャンプー、リンス、ボディーソープ、ナプキン(生理周期が乱れます)、入浴剤(嗅覚確認に良いです)、ティッシュ、液体洗剤

〇衣類

部屋着3着、羽織もの2枚、下着複数枚、普段着1着、サンダル

〇食料品

義実家の差し入れ、ふりかけ、カップラーメン5食、お菓子(プリッツとかチョコとか)、ガム、のど飴、コーンスープ、インスタント味噌汁、ドリップコーヒー、炭酸水500ml5本(気分転換に役に立ちました)、割りばし、プラスチックスプーン

〇その他

既往の薬、頭痛薬、ニキビの薬(療養後半から肌荒れに悩んだので持ってきて正解)、財布や通帳など貴重品、電源ケーブル、延長コード、充電器、パソコン、HDMIケーブル(テレビが小さくて使わず)、ゴミ袋、コロコロ、ハンガー数本、折りたためるピンチハンガー、洗面器(乾燥対策と洗濯用)、マグネット付フック

●ホテルにあったもの

基本的に電化製品や衣類を除けば、ホテルに用意されているものでも十分暮らせそうなくらい充実していました。

〇衛生用品

綿棒、つまようじ(割りばしに入ってた)、歯ブラシ、歯磨き粉(チューブであった!)、綿棒、化粧水、ハンドソープ&洗顔剤、タオル、バスタオル、バスマット、シャンプー、リンス、ボディーソープ(紅茶の香りがします)、トイレットペーパー(これも香りがする)、ティッシュボックス、粉末洗濯洗剤

〇衣類

不織布スリッパ、バスローブ1組

〇食料品

のど飴、おかゆ、乾パン、お菓子(クッキーや小袋のスナック菓子など)、インスタントコーヒー、紅茶、緑茶、2リットルのペットボトルの水・お茶、500mlのアクエリアス・水・お茶・炭酸水・ジュース(炭酸とジュースは日によりけり)、インスタント味噌汁、ふりかけ、割りばし、プラスチックスプーン、紙コップ

〇その他

Wi-Fi、冷蔵庫、電子レンジ、テレビ、ドライヤー(なぜか2つあった)、ケトル、ゴミ袋(指定のものに入れてくださいとの指示有)、食器洗いスポンジ、食器洗い洗剤、雑巾、コロコロ(小さいのと大きいのがあった)、体温計、サチュレーション、血圧計、ペン、メモ、洗濯物干し、タオルかけ

使わなかったので詳しくはないですが、娯楽としてdマガジンのような電子書籍も閲覧できたようです。あとはWOWOWも。

…食器洗いスポンジや洗剤があったので保温タンブラーとか持っていけばよかったなぁと思いました。

●発症+2日目~爆走民間救急&ホテル入所へ~

37.5℃。11時45分に民間救急車がくるというので、空咳をしつつ落ち着かないで過ごしていました。旦那が「民間救急車って何?」というので、スマホで画像を見せると「ええ…目立つじゃん」と。

皆さん想像されるあの救急車の民間版だと思ってもらえれば。民間なので車体側面に宣伝がついてます。迎えに来る時にサイレンは鳴らしません。ちなみに旦那はホンダの白い最新コロナ対策車両が迎えに来たそうです。

11時ごろ着信。人目のつかない待ち合わせ場所にも停められますがどうしますか?と尋ねられました。持ち物も多く倦怠感もあってとても遠くまで行けないので、家の近くのなるべく目立たない場所に停めてもらうよう頼みました。心遣いが嬉しいですね。その他、民間救急の人からは服装の特徴と持ち物の色など聞かれました。

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ちなみに荷物はこんな感じ。これに紙袋も持っていきましたが、今思えばこんなに要りませんでした。

11時45分、近くに到着したと電話。目立つのが嫌という主人の願い虚しく、救急車(not民間)がサイレンを鳴らして隣の隣の家に到着。傍目から見ると救急車が2台停まっているという異様な光景。土曜のお昼どきだったので窓から様子を伺う人たちに見守られながら、青いガウンとフェイスシールドを装着した人と共に民間救急車に乗り込むこととなりました。

民間救急車の中は片側に担架があり、前後に2席あります。運転席と後部席の間にはビニールで仕切りがされており、後部席には空気清浄機?のようなものが備え付けてありました。

途中、予告されていた通り1名若い男性が乗車。マスクから鼻がめっちゃ出てる!と気になりつつ、終始会話せず。

恐らく13時までに到着する予定なのか、民間救急車のスピードたるやちょっとしたジェットコースターでした。シートベルトは壊れていました。

13時過ぎに車はホテルへ到着。しばらく待つと駐車場入口のシャッターが開き、降車してホテル内へ。入口にはロボット「OriHime」がいました。OriHimeだった…はず!最近よくジャーナルに登場するのですが、まさかこんなところで実物を見ようとは…。

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「OriHime」(オリィ研究所 https://orihime.orylab.comより)

私たちが入ったのを感知すると、ロボットから男性の肉声が聞こえてきました。

「こんにちは。手前の方からお名前をお願いします」「では、〇〇さんは××号室、にこぐささんは302号室になります。部屋番号の書かれた封筒をお取りください」「資料の中に同意書が入っていますので、同意される場合はチェックとサインをお願いします」

同意書はホテル内での規則を守ること、外出はできないこと、差し入れ等は一切受け取れないことが書かれていました。他にもあったかもしれませんが、同意書は目の前に設置されていたBOXに入れてしまったのでうろ覚えです。

封筒内にルームキーが入っており、オートロックのために部屋を出る際には忘れないようにと注意がありました。万が一忘れても、エレベーターホールに電話があるため連絡がとれます、とのこと。

飲料やアメニティはエレベーターホールに用意があるため、必要なぶんだけご自由にお取りください。ただし、極力立ち歩かないこと、廊下に出られる時間が決まっているため守ってください、なども説明がありました。

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エレベーターに乗って客室階に降りると、アメニティがずらっと。そして在庫管理用のカメラも。

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その時は何となく落ち着かず、何も取らないまま客室へ。まさかのツイン。

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客室へ着いたとたんに電話が。エレベーターホールのカメラもあったので、もしかして客室にも何かあるんじゃないか…と思ったりしましたが、恐らく偶然だったと思います。

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電話は看護師さんからでした。客室には血圧計、体温計、サチュレーションが置いており、ICチップが装備されているので、画像右側の□にタッチするとデータが飛びます、とのこと。研究の一環らしく、基本的にはLINEの体調チェックを優先していただいて構いませんが、午前と午後にお願いしますと言われました。加えて、「ベッドの中に心拍数と呼吸数が分かるモニターが入っているのですが、データをとらせていただいてよろしいですか?」と。もちろん同意しましたが、室内にカメラあるのでは疑惑が再びよぎったりしました。

試しに熱を測ると37.8℃。アドレナリンが出ているせいか体調は悪くありませんでした(その後も含めてとにかくぐったりできる暇がない)。既往歴やアレルギーの有無、飲んでいる薬、処方薬などをお伝えしました。

荷ほどきを進めていると今度はインターホンが。ガウンにキャップ、シューズカバー、マスク、手袋、フェイスシールドという本当に完全防備の女性が来室。研究協力のお願いでした。

何でもコロナは今28機関ほどが研究に関わっているようで、この施設でも何個か研究がおこなわれているとのこと。入退所時の抗体検査、毎日のアプリの試験運用(カメラで心拍・呼吸数・SPO2が分かるのだとか)と、2日に1度の嗅覚検査・唾液PCR検査・尿検査をお願いできないか?ということでした。ただ結果はお伝えできません、と。

仕事も行けない身だともはや研究くらいしか世の中に貢献できないので、これも同意。私の情報は回っているようで、「にこぐささん〇〇なんですね~じゃあ知ってることも多いですよね~」と一緒に抗体検査(退所時は1人で行わないといけません)の方法や医療廃棄物の扱いなどを確認しました。

後に別の療養施設へいった旦那にこの話をしたら「研究??そんなの全然ないよ!」とのことだったので、私のホテルは色々特殊だったようです。

あれこれ息をつく暇もなく17時。しばらくすると館内アナウンスがありました。日本語の後に英語が流れます。「お食事の準備を行いますので廊下には出ないでください」といった内容。20分ほどで「準備ができました。カードキーを忘れないようにお持ちください」とのこと。

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最初の食事。エレベーターホールへ取りに行きます。電子レンジもあり、自由に使ってよいとのことでした。フルーツもついてとてもおいしかったです。おかずも肉・魚とたくさんあり、ふりかけは療養中全く使いませんでした。

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19時ごろ、入浴。お湯をためて持ってきた入浴剤をいれてさあ入るか…というところで、保健所(なぜか都内)から連絡。「療養期間は発症から10日間で、にこぐささんの場合は〇〇日退所になる予定です」「三日前ほどに再度確認の電話があると思います」とのこと。(結局退所に向けた確認の電話は前日に来ました

へとへとになりつつベッドへ。このベッドもモニタリングされてるのかぁ…とソワソワしつつ、急変した時に役立つかもと思いながら夢の世界へ。

●発症+3日目~忍び寄る異変~

36.9℃。早朝から下痢が。咳は処方してもらった咳止めのメジコンが効いてあまり出ず。

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私のところの朝ごはんは一貫してパン食でした。嫌いな人はつらいかも…。

日中どう過ごそうか、とまずはTwitterのアカウントを開設。知らないことが沢山あるからこそ不安でいっぱいで、同じ体験の人たちと繋がれてよかったなあと今になってひしひし感じます。

次に、ホテル内の乾燥対策に洗濯(もちろん手洗い)をして加湿をしたり。具合が悪くても毎日洗濯してました。

あとは幸いなことに私のいるホテルは窓を開けてOKだったので、窓を開けて外の空気を吸ったり。

昼ごろ。くしゃみが止まらない透明な鼻水が出る。左の背中に違和感。左肺に影があったからかなぁと思っても、医師がいるわけでもないので聞けず。

昼過ぎに看護師さんから連絡。コロナにかかると、尿が出づらくなることがあるため、なるべく水を飲むようにしてくださいね、とアドバイスがありました。

昼食を取りに行くと、朝になかった棚が増えていました。更に化粧水やドリンクが沢山補充されており、なんとなく明日から人が増える予感を覚えました。

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廊下を通るたびに、客室からごほごほと咳き込む音が…。

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●発症+4日目~嗅覚障害と仕事復帰への暗雲~

36.4℃。咳はほとんどなし、左の背中は相変わらず痛みがありました。くしゃみ、鼻水も続く。

部屋の中の掃除は自分でやらなければいけないのですが、コロコロやスポンジはあっても、トイレブラシがなく…。シャワーを便器の中にかけて掃除をしました。

10時ごろ。昨日お風呂に入らず寝てしまったため、入浴剤をいれて湯船に入ると…「匂いがない!」。いつも使っている独特な匂いの化粧水をかいでみても、さっぱり匂いがしない…嗅覚障害がここにきて発現。

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嗅覚検査の日だったのでやってみると、匂いによっては何となくこれかな?というのはありましたが、正解が分かるわけでもなく…。最後の一問は全く分からないまま提出。研究員さんに心配になって聞いてみると、療養3日目から嗅覚が分からなくなる人が多いです、との回答が。施設の看護師さんにも報告をします、とのことでした。

職場からも連絡。部署内や接触した人は全員PCR検査を行って、陰性だったとのこと。部署の人それぞれ心配のLINEが来て、うるうるしながら読みました。なんて良い職場だ…と思ったところで、上司から上の人の判断で、「復帰は12月になるかも」「休みの間は産休と同じ扱いで2/3に減る」「ボーナスも減るかもしれない」との知らせが。

早く治して復帰したいがために、朝から何かと洗濯したりストレッチしたり動き回っていました。が、なんだか療養へのモチベーションががくっと落ちたのと同時に、コロナ感染者が職場復帰するのはそう簡単にいかないのかも、となんとなく暗雲が立ち込めてきた気配を感じました。

職場の偉い人たち含めて、誰も悪くないんです。未知の病気だから、人に移す病気だから、しばらく感染の不安がなくなるまで長く休んで欲しい、と思う気持ちはよく分かります。

でも、反面こうも思いました。かかりたくてかかったわけじゃないのに。療養は発症日10日と条件を満たせば退所になります。もう感染しないとみなされるからです。でも、退所してから職場の感染不安がなくなるまでの休みはどう保証されるんだろう…と。

昼から悪寒があり結局食事以外は布団にくるまって過ごしました。窓から車の出入りが見えるのですが、施設に救急車が来て入所者が搬送されていくのを目撃。夜には37.1℃

嗅覚障害が出てきて、もしかしたら明日にはもっといろんな症状が出るのかも…無事に退所できるのかな…傷病手当ってどうしたらいいの…仕事復帰もどうなっちゃうんだろう…と不安で不安で仕方ない夜を過ごしました。

●発症+5日目~ドキドキチェックタイムとリハビリ~

朝は36.4℃。夜は37.3℃。くしゃみ、鼻水が増える。背中の痛みは変わらず。

コーンスープを作ってみたけれどさっぱり匂いが分かりません。幸い味覚は無事で、それ以来食事のたびに「まだ大丈夫…私はまだ大丈夫…!」とどきどきしながら味覚の確認をすることに。

嗅覚の神経が障害されているようならまず匂いの感覚を忘れちゃまずいよなぁ…と食べ物を鼻に近づけて匂いを想像してみたり、何のエビデンスもないけれど自分なりに嗅覚のリハビリを開始しました。

嗅覚が障害されることで味も分かりづらくなり食事が美味しくない人も多いようですが、毎回ドキドキ味覚チェックタイム後の安心感があったためか、美味しく食べてました(太りました)。

この日あたりから午後には座っているのもなんとなく怠くなり、ベッドに横になる時間が増えていきました。

●発症+6日目~嗅覚完全消失とぶりかえす咳~

36.9℃。鼻水・くしゃみは変わらず。背中の痛みは少しマシに。

嗅覚検査の日でしたが、ついに4問中4問わからず。

お昼過ぎ。37.0℃。咳止めは毎回飲んでいるのですが、ご無沙汰だった咳がぶりかえしはじめました。不安。

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そして14時過ぎにぼんやりとテレビをみていると、ニュース速報で「東京感染者493人」…と。第三波の先陣を私たちは切ってしまったんだなと実感。

●発症+7日目~あふれかえるゴミ箱~

朝は36.5℃。咳がとまらない

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朝食をとりにいくと、お弁当を入れている箱が増えていて、ゴミ箱があふれかえっていました。ゴミ箱は写真で分かる通りバイオハザードマーク。この写真は違う日にとったものですが。飲料の棚には一本もペットボトルがない…。明らかに入所者が増えていました。

そのためか、お弁当も宗教上やアレルギーの配慮をしたものがメモをつけて置かれるように。

窓から外をみると、ひっきりなしに搬送されてくる人が見えました。

1日1回の看護師さんの電話で咳が止まらないこと、処方薬が少ないことを伝えると、療養サポート窓口があるから明日朝からかけるように勧められました。そこで電話受診と薬を手配してくれるようです。ただ、繋がりにくいかもしれません…と。

●発症+8日目~つながらない電話~

朝は36.7℃。咳が続いて夜があまり眠れなくなっていました。

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朝9時から療養サポート窓口へ電話。LINEからボタン一つでダイヤルできますが、全く繋がりません。繋がったのは1時間後。

電話口の方は症状を優しく聞いてくれました。こんな忙しいのに、「つらかったですね」と…。「手配は行いますが、感染者が増えていて時間をいただいています。おそらく受診と薬の手配は明日になってしまいますが、良いですか?」とのこと。もうキャパシティーが限界なのをひしひしと感じました。

夜には37.3℃、ひどい頭痛に悩まされ、咳で深夜まで座ったまま過ごしました。咳の感じには覚えがありました。学生時代は風邪を拗らせたり、インフルエンザの後半になると喘息が出ていましたからです。仕事をするようになって体力もついて、気にせず過ごしていたのですが、どうやらぶり返したようでした。

●発症+9日目~冷えピタと届かない薬~

朝早くに看護師さんから電話があり、頭痛がひどく夜に喘息発作があったことを伝えました。頭痛については冷やしてみてはどうか、とのことで、暫くすると事務局から電話があり、冷えピタがドアノブにかけられていました。

口周囲に肌荒れが目立つように。ニキビ薬持ってきてよかったーと思いましたが、いつもなら薬塗ればすぐ治るのに、記事を書いてる今も治りません。

お昼過ぎにスマホに電話があり、医師からでした。私は今の地域に比較的最近引っ越してきたため、内科のかかりつけ医に思い当たる人がおらず、保健所側で選んでくれたようです。「今出ている咳はコロナのものというよりは、気管支が狭くなって起きている可能性があります。喘息の吸入薬を出すので、もしその後も続くようなら呼吸器内科にかかってください」とのことでした。こちらから喘息の話はしなかったのですが、とても納得したのを覚えています。

その内容を施設の看護師さんに伝え、薬は施設に届き次第ドアノブにかけることになったのですが…薬がその日は届きませんでした。おそらく感染者の増加で色々なものが混乱してるんだなと思いました。

21時ごろ看護師さんから「夜の発作が不安ですよね」「薬届かなくてごめんなさいね」と電話が…。そんな遅くまで仕事をしてるんですか!?私はいいから休んでください!!と思わず口に出そうになりつつ、何度も感謝を繰り返して電話を切りました。

夜は喘息発作はありませんでしたが、とにかく頭が割れそうなほどの頭痛で、頭痛薬を飲もうか迷いました。結局発熱が分からなくなるだろうからと飲み控え、冷えピタでいくらかは気分も紛れました。

●発症+10日目~退所決定と説明疲れ~

36.4℃。朝早くに看護師さんから電話。発作がないと伝えると「よかったです!」と。施設に詰めて自分だって感染の不安だってあるのに、こんな私にこんなにも気遣いをしてくれるなんて…!と感激。

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朝食を取りに行くとドアノブに差し入れが。なんて有難い…!

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そしてしばらくして吸入薬が到着し、とりあえずは一安心。

13時過ぎにスマホに着信。保健所の看護師さんから体調について聴取がありました。受診したことや直近の体調については電子カルテのようなもので施設と共有しているようです。そこで、頭痛と咳が続いていること、37℃台の熱もあったことを伝えました。

結果、退所判定に。咳は喘息によるものとの判断、熱は37.5℃なければ問題ないとみなされるようでした。

ちょっと戸惑いつつも、職場に退所が決定したと連絡。以前から退所時にPCR検査がないことを伝えていたのですが、上司からは「やっぱりPCR検査はないの?」と再度確認が。

そのため、療養のしおりのデータ等を送ったりして説明。発症10日で感染力はないとされていること、PCR検査ではウィルスの死骸を拾ってしまって陽性が暫く続いてしまうため検査なく退所すること、退所基準は一応根拠があって決まっていることを伝えました。

私の職場はPCR検査が出来る環境にあるから良いのですが、この退所基準が知られていないばかりに療養終了された方が陰性証明を求められ、自費で検査を行ってくれる医療機関を探さなければいけない心理的・経済的負担が現状発生していることは知られてほしいことであります。また、逼迫する医療機関に更なる負担がかかる事態も予想されます。

一足先に旦那が退所し、お昼ごろ自宅へ到着。

私も翌日帰るため、今後に向けて家庭内感染対策をどうするかを一緒に話し合いました。今回の要因としては、寝室の湿度と換気が不十分であったことベッドをくっつけて就寝しており飛沫がかかったこと、タオルの共有などが考えられたため、加湿器、サーキュレーター、ペーパータオルの導入とベッドを離すことになりました。

●発症+11日目~退所~

まだ多少上下はしますが、熱もおおむね36.5℃と落ち着いてきました。退所も決まったので、頭痛はついに薬を飲みました。咳も吸入薬を使い、夜間の発作はなくなりました。

最後の最後に一週間早く生理がくる。慌てて洗濯。いつも規則的なんですが環境の変化なのか…。今思えばひどい頭痛も生理によるものがあるかもしれないです。いつもは酷くならないうちに薬を飲んでいたので気にならなかったのですが。

嗅覚検査は4問中1問分からず。何の匂いか分からないのではなくて、そもそも匂いがあるのか感じられない。私の場合チョコレートなどの甘い匂い、洗剤・入浴剤等の化学的なにおいは比較的感じやすいのですが、記事を書いている今も日によって波があり、分かったり分からなかったりします。

退所時の抗体検査も行い、うっすらと線が入りました。研究員さんや資料によると、今後2~4週間かけて少しずつ抗体が完成されていくようです。ウィルスに免疫が頑張って戦った証です。研究員さんからは「それは今世界中の人が欲しがっているものです!」と言っていただけて、とてもとても胸が熱くなりました。

施設の看護師さんからも電話がありました。一応職場復帰の件もあるので再度確認すると、発症10日を過ぎると感染力もないので普段通りの生活に戻ってもらって構わないことの説明がありました。

9時半退所だったので慌てて朝食をとり、旦那が車で迎えに来ました。旦那が来れなければ、タクシーで帰るつもりでいました。ちなみに旦那はマイクロバスで施設近くの駅に送ってもらったようです。

私は部屋を掃除して、ゴミを捨てて、来た時よりちょっとだけ軽くなった荷物を抱えて部屋を後にしました。療養中に受けたたくさんの心遣いの100分の1にも満たないかもしれませんが、直前にどうしても気持ちが伝えたくなって机にお礼の手紙を残していくことにしました。

久々にエレベーターを使って駐車場へ。お迎えの車が2~3台止まっていました。搬送されてくる人も多いけど、重症化しないで無事に退所できる人も多いんだなぁと。

嗅覚障害が出た時はもっと悪くなってしまうかもしれないと不安で仕方がなかったし、退所当日でも嗅覚障害と頭痛はあるし、倦怠感もずっと続いていていつ治るのかと相変わらず不安だったのですが、何とか無事に出られてひとまずはほっとしました。


……シャバ(笑)に出たのもつかの間、前々から予感はしていたものの「どうやって職場に復帰するのか問題」が現実になってきました。

次は職場との説明のやりとり、PCR検査、傷病手当の申請など社会制度や復帰について書けたらいいなぁと思っています。

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