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建設業経理事務士3級 過去問 第1問(第36回/平成28年度) 解いてみた

こんにちは

この記事では、建設業経理事務士3級の過去問(第36回/平成28年度)の第1問を解いていきます。

出典:https://www.keiri-kentei.jp/data/pdf/past/2016-B/2016-363-m.pdf

問1

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取引に関する仕訳を示す問題

「仕訳」という考え方については、最初かなり戸惑いました。

こちらの図が参考になります。

無題の図形描画 (2)

こちらの図は、このWEBサイトを参考に作成いたしました。

左側の「資産」と「費用」をまとめて「借方(かりかた)」、右側の「負債」と「資本」と「収益」をまとめて「貸方(かしかた)」と呼びます。

ここで大事なのは、①どの仕訳か?②それが増えるのか、減るのか?、という2点です。

例えば、「資産」は、左側の項目です。

「あ、この項目は資産だ!だから左側に書けばいいのね!」と早合点してしまいがちですが、ちょいとお待ちを。

「資産」が「増える」場合は、左側、でオーケーです。「資産」が「減る」場合は、これは逆で、右側に書きます。

この非常に大事な考え方をまず覚えていただきたいです。

この記事が詳しく載っています。ぜひご覧ください。


以下解答です。

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(1)有価証券と当座預金

「A社株式を¥1,800,000 で買い入れ、代金は手数料¥75,000 とともに小切手を振り出して支払った。」

【解説】この「小切手を振り出して支払う」というのは、小切手に記入された金額を当座預金から引き落として支払う、ということです。また、株式は「有価証券」であり、「資産」です。金額は、手数料も含めた、「1,800,000+75,000=1,875,000」になります。

無題の図形描画 (7)

整理すると、資産で増えたもの(=左側の借方)は、「有価証券」、資産で減ったもの(=右側の貸方)は、「(小切手を振り出したために使用された)当座預金」ということになります。

無題の図形描画 のコピー

(2)約束手形を裏書譲渡する?

B工務店から外注作業完了の報告があり、その代金¥1,000,000 のうち¥450,000 については手持ちの約束手形を裏書譲渡し、残りは翌月払いとした。

【解説】「外注作業の代金」は、この5つの中では「費用」にあたります。「約束手形を裏書譲渡する」とは、単純に、受取手形を他の人に渡すという意味です。仰々しい書き方ですが、案外シンプルです。手形の裏にサインをして渡すため、そういう言い方をするそうです。ここで、「約束手形」は「資産」にあたります。「翌月払い=工事未払金」は「負債」です。

無題の図形描画 (9)

整理すると、費用で増えたもの(=左側の借方)は、「(外注作業により発生した)外注費」、手から離れたもの(=貸方)は、「(支払いに利用した)受取手形と、工事未払金」ということになります。

無題の図形描画 のコピー のコピー

そのため、【外注費|1,000,000】=【受取手形|450,000】+【工事未払金|550,000】という図式が成り立ちます。

(3)ちょっと特殊!貸倒引当の仕訳

得意先C店が倒産し、同店に対する完成工事未収入金¥1,400,000 が回収不能となった。なお貸倒引当金の残高が¥900,000 ある。

時としてこういうことが起きてしまいます。そういった時の処理方法です。貸倒引当金とは、このようなケースがあったときに使うためにプールされているお金です。それでもカバーできない部分が、「貸倒損失」になります。

ここで、【完成工事未収入金】は、もらえるはずのお金なので、「資産」です。

また、ここが一番私も最初に戸惑ったところなのですが、【貸倒引当】の初期位置が分かりませんでした。

確認したところ、

『貸倒引当金』は特殊な勘定科目で資産のマイナス(負債と同じ側に仕訳される)を意味します。

出典↓

とのことで、資産のマイナスと考えられ、貸方の方に仕訳されます。イメージは以下の画像のようなものでしょうか。

今回は、貸倒引当金から取り崩している=貸倒引当金を減らしているため、さらにややこしいですが、右側の反対である左側に仕訳されると考えられます。

また、それでも足りない分は、「貸倒損失」として【費用】に仕訳されます。

無題の図形描画 のコピー のコピー のコピー (1)

(4)当座繰越は資産?借金?

建設機械を購入し、代金¥598,000 は小切手を振り出して支払った。当座預金の残高は¥333,000 であり、取引銀行とは当座借越契約(借越限度額¥1,000,000)を結んでいる。

今回、小切手を振り出して=つまり、当座預金から支払っています。ですが、当座預金には建設機械を買う十分な金額が入っておらず、銀行と契約している「当座借越契約」を使って、その足りない部分を穴埋めしています。

建設機械は、これは明らかに資産です。(もっていて嬉しいものです(*^^*))当座預金も、同じく資産です。ここで難しいのは、当座繰越は一体どんな存在であるか、ということでしょう。

当座繰越は、自分が持っているお金以上のものを買う時に、足りない分を補填するお金です。例えば、100円のチョコが欲しくて買いたい時、30円しか手元にない場合、誰かから70円を借りますよね。その借りた70円と同じであり、つまり借金=負債です。なので右側です。

この場合、建設機械は増えた、当座預金は減った、当座繰越=借金=負債は増えた、という状態なので、以下のようになります。

無題の図形描画 のコピー のコピー のコピー のコピー

(5)損益と資本金

決算に際して、当期純利益¥850,000 を資本金勘定に振り替えた。

こちらも、最初はよく分かりませんでした。やったことは、仕事で儲かった利益、すなはち損益を、資本金に付け加えた、ということです。

資本金は、見てのとおり右側の仕訳です。では、損益はどこでしょうか。これも右側の【収益】の部分ですね。ですがここで注意したいのは、損益を今回は資本金に加えるので、損益自体は850,000円の黒字から0円、と減ります。

そのため、損益は左側へ移動します。

無題の図形描画 のコピー のコピー のコピー のコピー のコピー

以上です。

次の問題はこちらの記事になります。

ご参考になれば幸いです


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建設クラウドの会社「オクト」で働く27歳/【略歴】測量機とドローンの営業・サポート🏃‍♂️→より深く建設業界を知るため現場で作業員👷‍♂️→段取り効率化の必要性を痛感。建設業のデジタル化📱に貢献すべく個人的な発信を含め精力的に活動中!|ラ・サール高校→東大工学部
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