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エピソード0~マインドフルコーチング誕生秘話~

『0秒で動け』リアルエピソード×3で、メタ認知トレーニングの立ち上げのきっかけに触れましたが、まるでスターウォーズの三部作のように、その前史となるエピソードがあります。大きな物語は、PDCAではなく、FORCEと共に生まれることに気づかされました。

きっかけは六本木ランチにて

2014年10月にSearch Inside Yourself 2daysに参加して、真正面の最前列で、かぶりついていてました。

すべてのプログラムが終了したあとのスキマ時間で、主催者のMiLI代表理事の荻野淳也さんとご挨拶したいと何名かの列に並んで、名刺交換させていただきました。

荻:あ、ヤフーさんなんですね。
悟:はい、ホントにこの2日間ありがとうございました!
荻:何かいっしょにできるといいですね。
悟:そうですね、ぜひ!

おもえば、よくある社交辞令的な会話にすぎませんが、ここから数日か数週間経ったときに、こんなやり取りがありました。

荻:たしかヤフーさんは、六本木ですよね?
悟:はい、ミッドタウンです! もしよろしければランチとかいかがでしょうか?
荻:オフィス近いので、行きますよ。


MiLI荻野淳也さん、吉田典生さん、ヤフー中村、吉澤さんの4名で、かつてミッドタウンにあったA971というお店の2F窓際席にてランチがてら、こんな会話で、すべてはスタートしました。

典:ヤフーさんでは、全社的に1on1をやってらっしゃいますよね。運営されていて、何か課題感とかありますか?
悟:2012年4月に経営体制が刷新され、全社的に1on1が導入されました。経験学習サイクルをまわすため、上司と部下は週に1回は話をします。最初は何でやるの?とか時間が無駄!とか言われてましたが、2年も経つとだいぶまわってきている印象です。
吉:そうですね、上司部下以外のナナメの関係でも、内省を深める機会をつくれるよう、半年のトレーニングを経た社内コーチが約100名が活躍しています。
典:社内コーチ100名とは、すごいですね。次に考えていることはありますか?
吉:現時点で、社内コーチを新規に増やすことはあまり考えていなくて、少しテコ入れが必要と感じています。社内コーチはボランティアであり、業務都合や本人意思を尊重していますが、ややマンネリ感もあるような気がして。
悟:私も社内コーチの1人ですが、たしかにそうですね。半年トレーニング終わったときは、やる気満々だったんですが、コーチングの型にハマってしまっているような。
典:そうなんですね。ぱっと思いつきですが、マンネリ感ある社内コーチ向けのアドバンスプログラムとして、コーチング×マインドフルネスというのは、ありえますかね?
悟:おお、それは新しいですね。 アップデートプログラムとして、ありえますね!


はじまりは、いつも、こういうノリです。
やることが決まりました。


Internal Coach Advanced Program

私は事務局かつ参加者として、しれっと社内手続きを済ませ、キックオフされました。SIYとは一味違うプログラムがヤフーで展開されること、あの淳也さん、典生さん、協力コーチとしてくにいさん、谷田さんらが来ていただけること、朝活でマインドフルネスな時間を共有できることが、何より楽しみでした。

当時の振り返り資料(お宝)を発見し、一部抜粋します。

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■概要:
・目的:社内コーチとしてのOSバージョンアップ
・期間:2015年3月末~7月中旬、毎週木曜8:15~9:45(90分)の13週間
・参加:社内コーチ100名のうち、事務局から個別お声がけの14名
・役割:MiLI)プログラム提供
    ヤフー)率直なフィードバック、アンケートデータ
■プログラム実施:
第1回:マインドフルネスの基本とマインドフルコーチング
第2回:社内コーチングのはじめかた、合意形成
第3回:身体知の開発とマインドフルコーチングの実践
第4回:直観のメカニズム、コーチングでの活用
第5回:マインドフルカンバセーションと情動の管理
第6回:コーチング実習とフィードバック、マインドフルネスの基本実習
第7回:マインドフルネスによるセットアップ、マインドフルカンバセーションの応用
第8回:クライアントの意識、コンディションに働きかける
第9回:マインドフルコーチングの身体的アプローチ
第10回:意識の動きの探求、リニアなコーチングとマインドフルコーチングの統合
第11回:マインドフルネス瞑想を深める、マインドフルコーチングの総合演習
第12回:マインドフルカンバセーションを深める
第13回:プログラムのふりかえりと今後のアクションについての共有


今でも強く印象に残っているのは、この図で説明された典生さんの一言です。今でも、私の在り方の指針になっています。

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リニアなコーチングは、型をしっかりと学んだからこそ、守破離でいう「守」になります。

マインドフルなコーチングでは、今、この瞬間にフォーカスし、目的や目標、結果を手放す、型からの自由。それが「破」となります。

リニアなコーチングとマインドフルなコーチングの掛け合わせで、もしかすると、コーチングとか関係なく、ただただ雑談していても結果的にコーチングになっている姿が、自分なりのスタイルとなり、「離」となるかもしれません。

ヤフーの役割でいう、率直なアンケート、データは以下のとおりであり、第1回マインドフルリーダーシップ・シンポジウム2015にて、お話しさせていただきました。

■社内取り組みの結果:
・クライアントアンケート(5点満点中/22名)
 コーチングの時間に、自然体で自分らしくいられる 4.59
 コーチは私を受容し、共感してくれる      4.68
 コーチとのセッションにポジティブな変化を感じる 3.77

・社内コーチアンケート(10点満点中/13名)
 OSアップデート 7.38
 理解度      8.07
 満足度      8.69

・社内コーチの変化
 心の状態を俯瞰的に感じられるようになった
 イライラとの付き合いがうまくなった
 コーチとして話の聴き方、伝え方が変わった


これらが、プロトタイプの全貌です。

ヤフーのマインドフルネス・メッセンジャーズのうち3人は、このプロトタイプからの参加者でした。生粋のMiLIチルドレンであります。

Mindfulness Based Coach Camp

いまでは、MBCCと称して、MiLIの看板プログラムとして展開されており、プログラム開発協力として、ヤフー株式会社と記載いただいております。

あらためて、マインドフルコーチングとは、

コーチ自身の自己認識力と自己管理力を基盤として、
クライアントとの関わり方と対話の進め方を最適化し、
クライアントの望ましい行動と、
それを支えるセルフマネジメントを支援する実践法です。

100年後にも通用するコーチングの本質を探究し、マインドフルコーチングの扉を開き、実践家としての旅を始めるとして、基礎コーチ、応用コースが提供されており、基礎コースは、かれこれ9期目。

2020年4月からの前代未聞!?、オリンピック開催に伴い、前後半のインターバル3か月間、追加料金なしでオンラインの実践トレーニング付きで、オススメofオススメです。


いきなり申し込みのハードルの高さもありますから、東京(1/21)、大阪(1/23)の体験セミナーもあるようです。我らのメッセンジャーズの仲間である、麻生さんが講師です。 私も遊びに行こうかしら。


先月、このプロトタイプ開発でご一緒させていただいた、谷田さんの訃報をお聞きしました。谷田さんの想いいっぱいに受け継がれているMBCCが必要としている人に届くことを願っております。


↓マインドフルネス・アドベントカレンダー2019で、毎日note更新中


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