講義_学生_新人向け_

「リハビリ」を知らない方へ向けて②

皆さん、こんにちは。
元作業療法士のにっちょめです。

今回は「リハビリの職種」に焦点を当てようと思います。

リハビリ風景

①「リハビリ」に関わる職種は?

 一般的にですが「理学療法士」「作業療法士」「言語聴覚士」「視能訓練士」があります。いずれも国家資格であり、国家試験の合格者が資格を持ちます。他にも様々な職種がありますが、今回は割愛させて頂きます(全ての職種を含めてコ・メディカルスタッフといいます)。

②それぞれの職種の「特性」は?

理学療法士(英名;Physical therapist 略称;PT)

定義:「理学療法士及び作業療法士法」第2条には「身体に障害のある者に対し、主としてその基本的動作能力の回復を図るため、治療体操その他の運動を行なわせ、及び電気刺激、マッサージ、温熱その他の物理的手段を加えることをいう」

手段:理学療法とは病気、けが、高齢、障害などによって運動機能が低下した状態にある人々に対し、運動機能の維持・改善を目的に運動、温熱、電気、水、光線などの物理的手段を用いて行われる治療法です。

目的:理学療法の直接的な目的は運動機能の回復にありますが、日常生活動作(ADL)の改善を図り、最終的にはQOL(生活の質)の向上をめざします。病気、けが、高齢など何らかの原因で寝返る、起き上がる、座る、立ち上がる、歩くなどの動作が不自由になると、ひとりでトイレに行けなくなる、着替えができなくなる、食事が摂れなくなる、外出ができなくなるなどの不便が生じます。誰しもこれらの動作をひとの手を借りず、行いたいと思うことは自然なことであり、日常生活動作の改善はQOL向上の大切な要素になります。理学療法では病気、障害があっても住み慣れた街で、自分らしく暮らしたいというひとりひとりの思いを大切にします。

(JPTA公益社団法人日本理学療法士協会HPより抜粋)

作業療法士(英名;Occupational therapist 略称;OT)

定義:作業療法は、人々の健康と幸福を促進するために、医療、保健、福祉、教育、職業などの領域で行われる、作業に焦点を当てた治療、指導、援助である。作業とは、対象となる人々にとって目的や価値を持つ生活行為を指す。

手段・目的:作業に焦点を当てた実践には、心身機能の回復、維持、あるいは低下を予防する手段としての作業の利用と、その作業自体を練習し、できるようにしていくという目的としての作業の利用、およびこれらを達成するための環境への働きかけが含まれる。

(JAOT 一般社団法人日本作業療法士会HPより抜粋)

言語聴覚士(英名;Speech-Language-Hearing Therapist 略称;ST)

定義:言語聴覚士とは、厚生大臣の免許を受けて、言語聴覚士の名称を用いて、音声機能、言語機能又は聴覚に障害のある人々に対して、その機能の維持向上を図るため、言語訓練その他の訓練、これに必要な検査及び助言、指導その他の援助を行うことを業とする者をいうものです。

手段・目的ことばによるコミュニケーションの問題は脳卒中後の失語症、聴覚障害、ことばの発達の遅れ、声や発音の障害など多岐に渡り、小児から高齢者まで幅広く現れます。言語聴覚士はこのような問題の本質や発現メカニズムを明らかにし、対処法を見出すために検査・評価を実施し、必要に応じて訓練、指導、助言、その他の援助を行います。

(厚生労働省HP、JST一般社団法人日本言語聴覚士協会より抜粋)

視能訓練士(英名;Certified Orthoptist 略称;CO)

定義小児の弱視や斜視の視能矯正や視機能の検査をおこなう国家資格を持つ専門技術職として日本では1971年に誕生しました。視機能のスペシャリストとして、乳幼児からご高齢の方まで世代を超えて皆さまの大切な目の健康を守るお手伝いをしています。

目的・手段:人間の一生にかかわる「目」の健康管理。私たち視能訓練士は、眼科領域における専門技術者として、乳幼児からお年寄りまで世代を超えて、皆様の大切な目の健康を守るお手伝いをしています。

(JACO 日本視能訓練士協会HPより抜粋)

③かなりシンプルに伝えると…

理学療法士基本動作(寝る、起きる、立つ、立ち続ける、歩く、走るといった人間が持つ根本的な動作能力)を維持・改善する身体機能のスペシャリスト

作業療法士応用動作(日常生活活動、家事、仕事、趣味、遊び、対人交流、休養など、人が営む生活行為とそれを行うのに必要な心身の活動)を維持・改善する人間が有する「作業」全般のスペシャリスト。

言語聴覚士はことばによるコミュニケーション能力(言語、聴覚、発声・発音、認知などの各機能)や摂食・嚥下能力などを維持・改善する言語機能や摂食機能のスペシャリスト。

視能訓練士「目」に必要な能力(視力、視野などの各機能)を維持・改善する視能検査と視能矯正のスペシャリスト

④全ての「仕事」は専門家で構成されている。

 タイトルにもありますが、どの方でも行っている「仕事」をするなかで、「各分野のスペシャリスト」がいると思います。やはり医療分野でも例に違わず、専門性に特化した分野があるということですね。

今回はこの辺で。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

※「視能訓練士」について、説明不足感が否めません。もし不足分の説明できる方がいらっしゃいましたらコメントでご指摘をお願いします。


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