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豆ガネ

タイトルから早速外れますが自分にとっての
バイブルはありますでしょうか?

私は「パパ・ユーア クレイジー」という小説が
私のバイブルです。

父とその息子の対話を描いた物語。
日常の美しさ、日常の豊かさ、何気ない一コマで学べるものが沢山ある。
つまり日常を生きるのは美しい。
そう感じさせてくれる小説です。

この物語の一説に息子が豆を仕分けるシーンが
あります。
綺麗に整った豆と、そうでない豆を。
そして、それを仕分けた後の親子の会話が
すばらしい。

「九個の完全な豆の集まりが十一個。
この七個は破けたり割れたりしてるの。
この三個は皮にひびが入ってて、こっちの二個は皮が膨れ上がってる」
「と、言うことは全体は一体何を示しているのかね?」
「豆と言うものは全部同じように作られていないということ」

パパユーア クレイジー 鍵より

その後、父親が「それから?」という問いに
対し、「豆だけじゃなくて多分、何だって全部同じようには作られていないっていうこと。」
と息子が返します。

感受性と表現の魅力をとても感じる小説です。
なにげない日常も、常に学べるモノがある。

インプットは環境に起因しますが、
受けとる技術も必要です。

こういう作品からはそういう感性の技術をいただいている気がします。

豆から世界を見る🧐。
これが私が手に入れた一つの技術。

豆ガネ(豆メガネ)です。


面のゆりかご

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