やさしい子のおまじない

おばあちゃんを思い出すと、いつでも涙が出てくる。おばあちゃんが寝るときに、私をあやしながら、お前はやさしい子だよ撫でてくれる、あの少しの時間が好きだった。

おばあちゃんが亡くなったと聞いて、私は胸が痛くなった。このおばあちゃんの亡骸である家に、帰りたくなった。

だから、このページを読みたくないのに魔術書はそのページを見せた。

ルーン文字でこう書いてあった。

ᚣᛟᚢ ᚨᚱᛖ ᚲᛁᚾᛞ 

やさしい子のおまじないと。



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