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バチカン美術館は早朝優先入場予約が絶対おすすめ!静寂のバチカンを堪能するチャンス!

はじめに

前回の記事「ローマ観光にはテルミニ駅のウナホテルがおすすめ!便利で清潔、日本人でも快適です!」でローマのおすすめホテル、ウナホテルをご紹介しました。日本人でも安心して泊まれてどこに行くにも便利なこのホテルは最高におすすめです。

私はこのテルミニ駅近くのホテルを拠点に徒歩圏内の穴場スポットを散策することを日課としていました。

ローマはとにかく見どころが多い!コロッセオやフォロ・ロマーノ、真実の口など有名所を巡るだけでも大忙しです。効率よく巡れば3日あれば回れないことはないのですがとにかく慌ただしい日程になります。まさに目が回るような日程です。

このことについては上の記事で詳しくお話ししましたが、やはりローマにはそれほど魅力的なスポットがたくさんあるということです。

そして私としてはぜひバチカンだけでも数日は割いてほしいというのが正直なところです。

バチカン美術館は1週間毎日通っても飽きないとよく言われますが私も同感です。私も2019年には4日連続で訪れ、2022年にも3日連続で訪れています。

そんなバチカン美術館ですが、普通にチケットを予約して入場すると館内は次のような状況になっています。

どこに行っても大混雑。前に進むのすら大変です。これがずっとです。これが世界最高レベルの美術館の人気ぶりです。

ですがこの大混雑の美術館をほぼ独り占めできるとしたらどうでしょう。

混雑とは無縁の静寂のバチカンを堪能できるとしたら?

それが叶うなら最高ですよね。

ですが、それが叶うのです。

今回の記事ではそんな奇跡のようなバチカンの楽しみ方をご紹介します。

混雑とおさらば!バチカンで朝食を~静寂のバチカン美術館を独り占め!

※ここからは2019年の私のバチカンでの体験をご紹介します。2024年現在では残念ながらシステムが若干変わってしまっているようなのでそのままの体験はできませんが、参考にして頂けましたら幸いです。現在のシステムについてはこの記事の後半で紹介しますのでご安心ください。

2019年5月9日。朝7時。

人もまばらな朝のローマを歩き、バチカン美術館へ向かいます。

7時15分、美術館入り口に集合。

今日はバチカン美術館で朝食を頂きます。

この朝食付き入場チケットのメリットは通常9時オープンの美術館に1時間早く入場することができること。

つまり、上のような大混雑に巻き込まれることなく、静かな環境でじっくりと美術館を堪能することができるのです。

こちらがバチカン美術館の誇るピーニャの中庭。

手荷物検査などを終えて7時半頃にはここに着くことができます。

マツボックリの像で有名なこの中庭でこれから私は朝食を頂きます。

なんと優雅な朝食だろう。期待が高まります。

食事はビュッフェ形式。席に案内された後は自由行動です。

ホテル並みとは言えませんけれども、私からしたらそれでも十分すぎるほどの品数がずらりと並びます。

中でも私のお気に入りは焼きたてのパンケーキ。

旅先で食べるパンケーキはどうしてこんなに美味しいのだろう。

ましてやここはバチカン。

こんなすばらしい朝食会場なんてめったにお目にかかれるものではありません。

天気もよし。景観よし。解放感よし。

もはや言うべきことは何もない。最高の朝食です。

バチカンの中庭で朝食ができるという幸せ。

コーヒーも頂き、優雅なひと時を過ごす。

実に素晴らしい朝食でした。

そして8時になると美術館の中に入場することができます。

8時までは中に入れてもらえないので焦ってご飯を食べても徒労に終わってしまうのでご注意を。

さて、早速美術館の中を歩いてみましょう。

誰もいません。シーンと静まり返っています。

通常時の混雑が嘘のようです。

早朝の美術館
通常の美術館

比べてみるとその違いが一目瞭然です。

この差は美術館を楽しむ上で劇的な違いを生み出します。

美術館というただでさえ狭い空間の中でこれだけの人が密集していたらそれだけで疲れてしまいます。

さらに流れに合わせて進まなければならないのでとてもじゃありませんが自分のペースでなど見てはいられません。

これもまた意外に体力を消耗します。

そうなってしまったら芸術鑑賞に注ぐエネルギーはどれだけ残されているでしょうか。

美術館巡りで芸術を楽しめない理由の一つはこのエネルギー残量の問題ではないかと私は思います。

これにはみなさんも心当たりがあるのではないでしょうか。

どんなに自分が楽しみにしていたことでも、もし自分が疲れきっていてテンションがガタ落ちな状態では何をしたって楽しめません。

疲れと体調不良。これが大敵です。

それをいかに抑え込めるか、最後までいかに元気で楽しくいられるか。

当たり前のことだけれども意外とこれを実践するのは本当に難しい。

ですが、これは旅をする上で最も大事なことのひとつだと私はこの旅で改めて実感しました。

静かで人も少ない朝の美術館はその点で最高の環境を与えてくれます。

疲れ具合がまるで違います。

そしてその分、すばらしい芸術作品にエネルギーをたっぷりと注ぐことができるのです。

しかもこの朝食付きチケットのメリットは美術館鑑賞だけにとどまりません。ミケランジェロの壁画で有名なあのシスティーナ礼拝堂も静かな状態で見ることができます!

システィーナ礼拝堂 Wikipediaより

実際にここに入ってみると圧倒されるほかありません。

現実の世界とは異なった空間のように感じます。

ですが残念ながら日中はあまりに多くの人がいてゆっくりと落ち着いて見ることは難しいです。あまりの人の多さとがやがやした雰囲気で、すっかり気が散ってしまいます。

だからこそ、私はこの早朝のシスティーナ礼拝堂をとても楽しみにしていたのです。

そしてそれは期待通りのものでした。

まず、人が少ないので落ち着いて見ることができました。

そして、わざわざ朝早くから通常よりも高いお金を払って来た人達しかここにはいません。

つまり、この絵を静かに、そしてじっくりと鑑賞したい人たちがここに集っているのです。

だからこそ鑑賞マナーも素晴らしい。お互いがお互いを尊重している空気感があります。

そのため静かなシスティーナ礼拝堂でじっくりと絵画を堪能することができました。

私はあまりの美しさに時間を忘れて見入ってしまいました。

そしてシスティーナ礼拝堂からは美術館にまた戻ることができます。

ちょうど順路がシスティーナ礼拝堂を通ってスタート地点までぐるっと1周できるようになっています。

つまり一度入場してしまえば閉館時間までずっと見学可能です。

昼食も美術館内で取ることができます。

思っていたより美味しくて満足です。

カフェテリアもいくつもあるので疲れたら休憩できます。

私はこの日と翌日、朝7時から夕方前までずっとこの美術館にこもり、合わせて6周この順路を回ることになりました。

それでもまったく飽きません。

あと何日でもいたい。心の底からそう思うのでありました。


※ここまでは2019年の体験を書いたものですが、私はその3年後の2022年に再びバチカンを訪れています。その時もこの朝食付きチケットで入場しました。

2019年当時はビュッフェスタイルでしたが、2023年からはビュッフェではなく最初からプレートで提供される形になっていました。ただ、パンケーキは自由に取りに行けるようでしたのでおいしく頂いてきました。


2024年段階の朝食付きチケットについて

そして2024年12月段階でこの朝食付き入場券について調べてみたところ、なんとこの朝食入場券がなくなってしまっていました!

その代わり以下の美術館ガイドツアーとして販売されているようです。

https://www.getyourguide.jp/rome-l33/exclusive-breakfast-in-the-vatican-courtyard-with-tour-t34187/

このガイドツアーでは上でお話ししたようなバチカンでの朝食と早朝入場が含まれています。違いとしては、入場後ガイドツアーということで自由な見学ができないという点です。

これをデメリットと取るかメリットと取るかは人それぞれだと思います。

何度もバチカンを訪れていて自分なりのペースがある方にとってはこれはデメリットになってしまうことでしょう。私も自分のペースで静寂のバチカンを味わいたいのでこれはかなり痛いです。

ただ、バチカン美術館に初めて訪れる方は最初にガイドツアーを受けれるとその後の見学も非常に楽になります。バチカン美術館はとにかく広いです。闇雲に歩いてもなかなか目当てのものは見つからないかもしれません。歩くだけで疲れてしまいます。

私も最初のバチカン美術館はガイドツアーで回りました。そしてだいたいの土地勘や好きなものの目星をつけてから2日目以降は自分のペースで回るようになりました。私個人の体験としましても、最初にガイドツアーに参加するのはとてもおすすめです。

なのでローマ観光に来たならば確実に皆さんもバチカン美術館に行かれると思いますが、その最初にこの朝食付きガイドツアーを申し込まれることをおすすめします。集合時間は早いですが早起きしてがんばりましょう!(笑)

その価値は必ずあります。大混雑のバチカンは本当に大変です。それを避けて静寂のバチカンを堪能できるとしたらどうでしょう。しかもバチカンの美しい庭園で美味しい朝食も頂けるのです。これはローマ観光のハイライトになること間違いなしです。

また、バチカンに慣れている方はガイド付きツアーが煩わしいかと思います。そのような方は以下の早朝入場チケットなどの予約が次善策ではないでしょうか。

https://www.getyourguide.jp/rome-l33/rome-vatican-museums-ticket-w-special-skip-the-line-t136004/?ranking_uuid=55d131f8-ca78-4f8f-a2a6-1c649a7e065a

庭園での朝食は頂けませんが、早朝入場のメリットは何と言っても静寂の美術館とシスティーナ礼拝堂です。もし私が今バチカンに行くならば朝食はあきらめてこちらの早朝優先入場チケットを取ると思います。

ただ、あそこで頂く食事は本当に最高なんですよね・・・何とも惜しいです。

ぜひとも多くの方にあの最高のひと時を体験して頂ければと思います。

朝食付きでガイドツアーにするか、それとも早朝優先入場のみにするか、これは人それぞれです。私のおすすめとしては初日にガイドツアー、次の日以降は優先入場のみといったところでしょうか。いずれにせよバチカンに行くならば早朝入場がベストです。これは間違いありません。

ただ、「そんな朝早くからバチカンになんて行けないよ」という方もおられるかもしれません。ですがご安心ください。そんなあなたにおすすめのホテルがあります!このホテルを紹介してこの記事の結びにしたいと思います。

バチカンのおすすめホテル アトランテ・スターホテル

こちらのアトランテスターホテルは、屋上テラスからサンピエトロ大聖堂を眺めることができることで有名なホテルです。

JCBさんのホームページでもこのホテルは取り上げられています。

私もこのホテルの噂を聞き、2019年のローマ滞在でここのテラスを訪れています。宿泊をしなくてもテラスには入れますので私もこの時はテラスのみ入場しました。

夕暮れ時に来れば、バチカンの丘にゆっくりと暮れていく太陽を眺めながらサンピエトロ大聖堂を楽しむことができます。

刻一刻と変わっていく景色を眺めながらゆっくりと過ごすのは最高に心が満たされます。

ここに宿泊すればバチカン美術館も徒歩で行くことができます。もちろんサン・ピエトロ大聖堂もすぐそこです。ここを拠点にすればバチカンをもっと楽しめること間違いなしです。

私もこの時の体験が忘れられず、2022年にこの宿に宿泊しました。設備は少し古く感じられるものの、やはり安心して泊まれるホテルです。実は2019年に私はバチカン近くのとあるホテルに宿泊していたのですが、これがもう騒音がひどくて大変な目に遭ったのです。安かろう悪かろうの典型でした。これは前回の記事でお話ししたローマのおすすめホテルの話とも繋がってきます。

そして2022年に再びバチカンでも数日宿泊したのですが、私はまた宿選びに失敗してしまいました。前回よりはある程度高い宿を選んだのですがそれでもまた騒音に悩まされ私は1日で引き払ってしまいました。もちろんお金は戻ってきません。

そこで急遽新たな宿泊先として選んだのがこのアトランテスターホテルだったのです。

4つ星ホテルですのでたしかに値段は少し張ります。ですが、なぜ最初からここに泊まらなかったのかと私は激しく後悔しました。やはり老舗でしっかりしたホテルですのでトラブルもなく、快適に過ごすことができました。

ローマは本当にホテル選びが難しいです。実際に行ってみないとわからないのです。

ただ、前回の記事で紹介したウナホテルとこのアトランテスターホテルは私の経験上、選択肢としてまず間違いありません。

私個人としてはウナホテルに3泊以上宿泊してローマを散策し、アトランテスターホテルに1泊、できれば2泊以上してバチカンに没入するというローマ観光をおすすめしたいです。

バチカンは朝、昼、夜と違った姿を見せてくれて本当に楽しいのです。

朝焼けのバチカン

朝からわくわくしながらバチカン美術館に歩いて行き、その流れで昼か夕方頃にはサン・ピエトロ大聖堂や広場にも行くことになるでしょう。

この壮大な劇場空間に浸るのは最高の贅沢です。

そして夜は夜でまた美しいのです・・・!ライトアップされたサンピエトロ大聖堂のなんと素晴らしいことか!

しかもこの時間になれば観光客も減り、比較的静かな堂内を楽しむことができます。

行き帰りのバチカン散策もとても楽しいです。これはこのエリアに宿泊するからこその楽しみです。

そして重要なことなのですが、疲れたらすぐに宿に戻れるというのがどれだけありがたいかということです。やはり海外旅行は疲れます。特にバチカン美術館ではかなり歩くことになるので疲れも溜まります。そんな時、すぐにホテルに帰って一休みできるとしたらどうでしょう。少し休んで体力が回復したらまた元気な気分で散策スタートです。

これならばずっと楽しい気分のままバチカンを歩くことができます。やはり疲労は大敵です。疲労は全てを台無しにします。疲れていればどんな素晴らしい芸術だったとしても感度を失ってしまいます。やはり元気があってこそなのです。だからこそ目まぐるしく、忙しすぎる日程は危険なのです。本来味わえるはずの喜びを味わえなくなってしまうのだとしたらそれはもう悲劇です。

写真ならばすでにもうこのネット社会に溢れています。私達ひとりひとりが味わえる体感そのものを大事にしようではありませんか。写真のために無理してどこかに行くよりも、ゆっくり休んで一点集中で元気に素晴らしいローマを堪能しましょう!

そのためにもバチカンで何泊かするのは非常におすすめです。早朝のバチカン入場とアトランテスターホテルでの宿泊。これはバチカンの黄金パターンとしてぜひおすすめしたいです。

そして最後の最後にもうひとつバチカンのおすすめ情報をお伝えします。このバチカンエリアに最高に美味しいエスプレッソを飲めるお店があります。

バチカンの名店カストローニ ローマで最高に美味しいエスプレッソを飲むならこのお店!

イタリアと言えばエスプレッソ。

ボスニア・ヘルツェゴビナでお世話になった現地ガイドのミルザさんに教えて頂いたCastroniというお店なのですが、ここが本当に美味しいんです!

ミルザさんは10年以上もローマに住んでいたローマ通。

ボスニアの現地ガイドのミルザさん(右)と松井さん(左)

その方が「ここが1番美味しいです。地元の人がみんな行きます」とおっしゃられるのですからこれは間違いありません。

お店自体は食料品店ということで地元の食品がずらりと並んでいるのですが、奥に行くとコーヒーカウンターがあります。

ここでおじさんが作ってくれたエスプレッソをカウンターで立ったまますっと頂く。

これがローマのコーヒースタイルです。

初めて飲んだ時はそれこそ衝撃を受けました。

日本のドリップコーヒーを飲みなれている私にとってこの美味しさは何が何だかわからない衝撃を与えてきたのです。よくわからないがとにかく美味い!

これは不思議な体験でした。混乱するほど美味いとはよっぽどのことです。

説明できない美味さ。自分でも何がなんだかわからないのですからそれも当然です。

私はすぐさまおかわりしました。

もう一杯飲んでもやはり美味い!

本当に素晴らしい。

私はすっかりこの味に夢中になってしまいました。

それから私は毎日ここに通い、最初から2杯を頼み一気に飲み干しては帰るという妙なルーティーンをこなすことになったのでした。

このお店は本当におすすめです。食料品も豊富ですのでエスプレッソを頂くだけでなくイタリアのお土産を買うのにも絶好の場所です。現地ならではの、そして本当にクオリティの高い食品をリーズナブルな価格で買うことができます。

ローマやバチカンに行かれる方はぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

おわりに

「バチカンで朝食を」

これは私のおすすめする最高のバチカン体験のひとつです。

ただ、ここまでお話ししてきましたように、2024年段階でそのシステムが残念ながら変わってしまったようです。

朝食付きガイドツアーに参加するか、それとも優先入場のみにするのか、その選択は皆さんそれぞれの事情に合わせて決めて頂ければと思います。

ただ、何度も言うように、バチカンもぜひ最低2日間は取って頂きたいです。バチカン美術館だけでも最高の体験ですが、やはりサン・ピエトロ大聖堂や広場もあまりに素晴らしすぎます・・・!

私もこの大聖堂に完全に心奪われた一人です。

特にミケランジェロ作のピエタは必見です。

私はこの彫刻の前で15分ほど意識を持っていかれました。芸術に魅了されるとはこういうことなのかと身をもって知った体験でした。

他にもサン・ピエトロ大聖堂には魅力的な彫刻が多数あります。空間そのものももちろんですが、ぜひじっくり個々の素晴らしい彫刻も味わって頂けたらと思います。

以下、バチカンについての解説記事を掲載しますので興味のある方はぜひ覗いてみてください。バチカンをもっと楽しめること間違いなしのご案内となっています。

以上、「バチカン美術館は早朝優先予約が絶対おすすめ!静寂のバチカンを堪能するチャンス!」でした。

バチカン美術館、サンピエトロ大聖堂のおすすめ解説記事


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