管理会計

知って得する会計学4 第3章

櫻井通晴さんの管理会計学 第七版を読んでみての要約をしていきたいと思います。

今回は、発生主義とキャッシュフローの考え方の違いと大切さについての章でした。

発生主義とキャッシュフローの考え方の違い【重要】

この考え方の違いは、簡単に言うと「後払い」をどの時点での費用や収益とみなすかです。

まず簡単なのはキャッシュフローの考え方です。こちらは、その名前の通りにお金の動きのみを考えます。よって売掛金を設定したときではなく、回収したときに計上されます。

反対に発生主義は、売掛金が発生したときに計上する考え方です。違いは細かいですが、損益計算書を見るときなど特に注意が必要になります。

例えば、掛売りで1万円分売上が計上されます。その売掛金1万円を回収できていないときに、決算が行われるとどうなるでしょう。この取引で発生した収益1万円は、当然売上勘定に計上されます。しかし、手元には1万円ありません。

極端な話、売上が1億円あっても、手元に現金がまったくないということは、損益計算書をみるだけではわからないのです。

投資家はもちろん、経営者は手元の現金の量をみて、経営戦略を考えなければならないため、キャッシュフローをみて戦略立案をしなければならない大切さが伝わったかと思います。

キャッシュフロー計算書って?

ここでは細かく取り扱いませんが、キャッシュフロー計算書とは現金の流れを表す報告書です。

営業活動・投資活動・財務活動によって増減するキャッシュを、一定期間で区切り表示します。

会社で売上を出せば、営業活動によるキャッシュフローは+になるでしょう。そこから、施設などに投資した額と、借金返済または増資による財務的なキャッシュの変動を換算したものです。

経営にどう有益なのか

文中に多く、キャッシュフローの考え方を用いた業績評価方法や戦略策定指数の紹介を行っています。

今回はEBITDA(イービットディーエー)について紹介したいと思います。

EBITDA= 税引前利益 + 減価償却費 + 支払利息

以上が、EBITDAの計算式です。こちらは国際的な評価基準として用いられている指標です。その理由としては、国によって違う税率、減価償却、金利などを排除して評価をすることができるからです。

EBITDAは企業の儲ける力を表しています。営業キャッシュフローとの近似値的な役割もあります。営業キャッシュフローと違い、税金が引かれなかったり、特別な収益などが勘定されませんので、「いつもどおりの収益性」を見ることが出来ます。

けどこれって、投資額を考えられてませんよね。どの指標も煩雑さ、国際基準、妥当性などにかんして正直一長一短です。

ここらへんの指標の良し悪しは実際に使ってみないとわからないですね。会計学の勉強は、実際に企業分析をしながらできるので楽しいですね。

今回もありがとうございました!


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