【NFT活用事例】ユニセフがNFTチャリティー企画 子どものデジタル格差解消へ
NFT(Non Fungible Token)を企業活動に活用する事例が増えてきています。「自社はまだまだ(検討にすら入っていないよ)」といった企業でも、今の段階から社内での情報共有はしておくべきだと思いませんか?
今回は寄付市場におけるNFT活用事例をまとめてご紹介していきます。
子どもへの教育支援 1,000点のNFTアートをオークションへ
ユニセフ(国連児童基金)は12月11日の創立75周年を記念し、NFTアート1,000点のオークションを行うことを発表しました。
今回のオークションの収益は、ユニセフがITU(国際電気通信連合)とともに進める「GIGA(ギガ)プロジェクト」など、革新的な技術で世界の子どもたちが置かれている状況を改善するための取り組みに活用されます。
■GIGAプロジェクトとは
低軌道通信衛星、機械学習(マシンラーニング)、ブロックチェーンなどの技術を使って世界中のすべての学校をインターネットで繋ぐことを目指すプロジェクト
今までの取り組みにより、全世界で3000校、70万人を超える子どもたちがGIGAを通じてインターネットを活用できるようになりました。
今後さらに100万人を超える子どもたちへの支援を計画しているということで、今回の取り組みもこの計画に大きく関わっていると考えられます。
参考URL:Giga
デジタル格差を表現したNFTアート
NFTアートコレクションの制作にあたり、ユニセフはデータ視覚化デザイナー・アーティストのネディア・ブレイマー(Nadieh Bremer)氏とコラボ。
インターネットに繋がっている学校がある“上”の世界と、まだ繋がっていない学校がある“下”の世界を表現している作品をまとめた「パッチワーク王国(Patchwork Kingdoms)」と題する作品を制作しました。
実は、この作品の背景に「子どもたちのデジタル格差」という課題があります。
現在、約29億人(そのうち約13億人が子ども)がインターネットにアクセスできないという状況にあります。
インターネットに接続できないということは
・オンラインで得られる豊富な情報にアクセスできないこと
・学習や成長のためのリソースが少ないこと
・最も弱い立場にある子どもや若者が潜在能力を発揮する機会が限られていること
に繋がるということ。
今回のNFTアートはそんな課題を象徴したアートとなっているのです。
参考URL:Patchwork Kingdoms
支援も新たな技術を取り入れていく
ユニセフ事務局長のヘンリエッタ・フォアは次のようにコメントしています。
「ユニセフは、75年間、子どもたちの人生を変える原動力となってきました。
その歴史を振り返りつつ、子どもたちの未来を確かなものにするために、私たちはあらゆる革新的な取り組みの機会を捉えなければなりません。
ひとりでも多くの子どもたちに支援を届けるために、より良い世界に投資するために、私たちは“道具箱”に入っているすべての道具を使わなくてはなりません。
支援のための活動資金の調達手段も、例外ではありません。
ユニセフ初となるNFTグローバルアートコレクションの立ち上げは、デジタルデバイドを解消し、すべての若者がインターネットにアクセスできるようにするための国際社会の取り組みをサポートするものです」
(引用元:プレスリリース|日本ユニセフ協会)
今回のオークションは、ただ世界のデジタル格差を伝えるだけでなく、NFTを使った新たな資金調達の手段としても今後注目されることでしょう。
まとめ
今回のニュースをまとめると下記の通りです。
・ユニセフが創立75周年記念により1,000個のNFTアートをオークションに
・オークション収益は子どものデジタル格差解消への支援に充てられる
・支援のための活動資金調達の新たな試み
オークションは2022年1月を予定しているということですが、プレリリースを予定していると発表も。
今後の情報もお見逃しなく!
参考URL:ユニセフ、NFTアート1,000点をオークションへ:収益を世界の子どものデジタル格差解消に~創立75周年を記念|PR TIMES
【記事執筆】
kon(こん)
Twitter:https://twitter.com/kon39000
Blog:https://mama-nft.com/
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