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確かに立派なことなんだけど

こんにちは。ちんちんむしです。
最近、穂村弘さんの「鳥肌が・・・」という本を少しずつ読んでいます。とっても面白い。作者の「怖い」と思うことがどうして怖いのかが彼の言葉で解説されているエッセイ本で、堅苦しく恐怖を説明しているわけではなく、淡々と静かに面白い話をする人が語ってる時のような感覚で読めて、しかも怖いものが自分と似通っている。烏滸がましいけど自分の書く文章と温度が近い気がして読みやすい。私もよくnoteで謎の恐怖症の話をしているけど、それと似たような感覚の本当に日常の些細なことへの恐怖ばかりで、「言われなければ別に気づかなかったのに・・・」と思うこともある。生きづらそうだけど、そんな風に面白い言葉で他人に説明できるならちょっと大丈夫なんだろうな、羨ましいな、と思う。おすすめです。

今日は、その本をファミレスで読んでた時にかいた自分のメモ(noteやブランドの創作のために何か思いついたらとりあえず書いておくネタ帳みたいなもの)に書いてあった話を書きます。どこを読んで思いついたことなのかは分かりません。
仕事の面接を受ける時の質問で、「学生時代部活は何をやっていましたか?」という質問があります。私が答えるのなら美術部と軽音部です。ええ。この質問はやめてほしいです。おそらく、この質問って「大会などでの結果を成し遂げるために必死になったりチームワークを大切にしたり、挑戦することができますか」というようなことだと思います。多分。それを考えると大抵は運動部なんかを答えられる人間が有利なのではないかと思っています。あとは吹奏楽部とかでしょうか。音楽は好きだけど、中学時代吹奏楽部の人にいじめられていたので怖いイメージしかありません。今回は運動部だけに焦点を当てて屁理屈を捏ねようと思います。
そもそも、私がスポーツをしない人間として生きていくことになったのには理由があって、スポーツは怪我をしたり骨を折るからです。小学校の健康なクラスメイト達の入院していた理由は大抵その辺でした。スポーツじゃなくたって公園で走り回ったり高いところからジャンプして飛び降りる、そんなのも怪我をする理由になります。「危ない」のです。私の姉貴はお友達と元気に外で遊ぶような子だったので、鬼ごっこでも坂道を全速力で下るでも高いところに登るでも、しょっちゅう怪我をして大変な目に遭っていました。危ないのだったらそんなことはやめた方がいい。私は小さい頃からそう思って生きているところがありました。そんなのが理由で、落ちたら危ないので登り棒も登らないし、転ぶかもしれないので走って人を追いかけたりもしませんし、意味がわからないので鉄棒もやりません。お部屋で絵を描いたり本を読んでいる時に怪我をしたことはほとんどありません。
まぁそれでも「学校」「教育」という存在は「それは必要なものである」としてこちらに義務としてやらせてきます。反抗する面倒を考えると仕方なく参加するしかありませんが、とにかく「怪我をするかもしれないので怖い」という考えが消えない所為で、チームプレイでもロクに役に立ったことはありません。役に立たなければ悪口を言われるし、風呂に入れない家庭の奴が汗をかくと臭くてさらに悪口を言われるので、義務教育の間は学校にもほとんど行きませんでした。(今考えると体幹や筋肉、体力は体の作りとして絶対に必要なものなので絶対に運動はできた方がいいし、役に立つことを学ぶ場だったのかもしれない)
不登校はさておき、運動に関する考えのこれは「逃げ」なのでしょうか。私はもうここまで生きてしまった以上、「これは立派な危機管理能力です」と言い張るしかありません。言いながら脚が震えています。
運動をしなかったからと言って、私は挑戦したことがないわけではありません。小中学生の頃に授業で出した詩や短歌で受賞したことが自信になって色々なそういうものに応募してまた受賞したこともあったし、高校の卒業制作でもブランドを作るというテーマで現実的な視点をだいぶ認めてもらえた覚えがあります(えっちなブランドを作ろうとしていたので発表会からは外されてしまいましたが)。今でも自分でやっているブランドの小さい目標は確実に叶えているし・・・と思うと、運動部でなかったからって挑戦しない目標達成ができないとみなされているとしたらとても悲しい。情熱だけでいうならクリエイティブな物だって負けているわけがないのです。口だけ、夢を描いているだけではない情熱なら社会で役にたつと思うのに。そういう人間なのに。
チームワークはできないけど。そこが問題だ。恐らくまさにそこが問題です。情熱だって自分の願望のためであって仲間のためではない。そこが問題なんだ。独りよがりに生きている。運動部でなかったってそういうことなのか。危険があったとしても、仲間のために身を投げ出すのが正義で社会なのか。誰かと何かを成し遂げたことはない。鬼ごっこだって捕まえたことがない。じゃあせめて鉄棒は向いてるんじゃないか。一歩踏みだすためにまずは回ってみようかな。

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ちんちんむし
早くちょうちょになりたい