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「俺のバンドカッコいいだろ?」


って藤くんが言ったんです。
魔法みたいな夜、ツアーファイナルの東京ドームでのことでした。

BUMP OF CHICKEN、読んでくださっている方の中で
知っている方もいるでしょうか。
「天体観測」が有名な、そうです、あの4人組バンドです。

そのバンプが今年7月から約3年半ぶり、9枚目のフルアルバムを引っ提げて回った全国ツアーの最終日、東京ドーム。
今日は私米澤が参戦したそのライブについて、少しだけお話しさせてください。


終盤も終盤、アンコール2曲が終わり、バンドメンバーも舞台を降りて
ボーカルの藤くんが1人、最後の挨拶をしていたときです。

「…って、こんなに話すならもう一曲できるよな」と
おもむろにギターを抱えました。


えっ、まさか急遽アンコールもう1曲…!?という観客の一瞬のどよめきと


― 少しの静寂のあと。


ニヤッとして「バンドのカッコいいとこ見せてやるよ」と一言、
藤くんはひとり、ギター1本と自分の歌声だけで、音楽を始めました。


すると、
ステージを一度降りたはずのメンバー達がわらわらと戻ってきて、
藤くんの音楽に参加していくのです。


示し合わせたわけでもなく、なんの練習もしてないはずなのに、
舞台に戻ってきて楽器を構え音を鳴らすメンバーと、
歌いながら彼らを笑顔で迎え入れる藤くん。

東京ドームなのに、学校の音楽室のような、音楽スタジオの一室のような。
ひとりの弾き語りが、目の前で、
BUMP OF CHICKENの音楽になっていきました。


なんて魔法みたいな夜なんだろう、と思って目の前の光景に浸っていた時。
曲の一番と二番の合間、
マイクを通して誇らしげに藤くんがこう言うわけです。


「俺のバンドカッコいいだろ?」

そして、大画面液晶に一人ずつ抜かれるメンバーの恥ずかしそうな笑顔。


いや。


いやいや。カッコ良すぎるでしょ。
カッコいいよ藤くん。もう。世界で一番だよ。


話は変わりますが、先日夫と買い物に行った時のこと。
店員さんが言った、「うちの会長、最高なんすよ!」の一言が
妙に忘れられません。


その日はもともと、目当ての鞄がありました。
実物が見たくて向かったそのお店は、都内のとある商業施設の一角にあって
面積はそこまで大きくない印象。

お店の一番見えやすいところにその鞄は配置されていて、
触ると一層、生地も機能面もデザインもとても好みでした。


そこまで悩まずに購入を決め、レジへ向かいます。そこで
満足いく買い物が出来たなぁと思いながら「いい鞄ですよねぇ」と
半ば独り言のように呟いた夫の一言に対して、
店員さんが被せ気味に言ってきたのが、先の一言です。


「いや、うちの会長、最高なんすよ!」


興奮しているなあ、というのが第一印象でしたが、
そうかと思ったその直後、しみじみと「すごい、いいっすよね」「こんな機能、よく思いつきましたよね、めちゃくちゃすごくないですか」と…

あれ、だんだん自慢かな?と思ったのですが(笑)
なんとなく心地よかったので聞くことにしました。


店員さんは、他にこれから買いそうなお客様を探しに行くでもなく、
既に買い物が済んだ私たちに色んな話をし始めます。


会社のこと、会長、デザイナーのこと、どんな思いで出来た会社なのか、
それを自分はどんな風に受け止めているか、
お客様にそれが伝わって購入してもらえた時、どんな風に嬉しいか、
買われていったその鞄の将来をどんな風に想像するか…


そして「まだ時間ありますか?」と聞かれたので何かと思うと、
向かいの区画が同じブランドが展開する洋服ショップだというのです。
ぜひ見て行ってくださいね、と最後声を掛けてくれたその店員さんが、
新品の鞄が入った紙袋にお店のパンフレットを同封してくれていたことに
気付いたのは、帰宅してからでした。


藤くんの話と、似ているようで、どこが似ているのか…
纏まりきらぬまま書き始めてしまいましたが、
なんとなく、私の感じた熱が、皆さんにも伝わっていたらいいな、
と思っています。


BUMP OF CHICKENが誇らしい藤くんと、
会社が、会長が、ビジョンが、商品が、好きなあの店員さん。


そして、そういう人からモノやキモチを受け取った私はというと、
藤くんが誇らしく思うBUMP OF CHICKENを、一層好きになりました。
元々目当てで見に行って、そのものを気に入ってレジまで行ったけど、
店員さんが好きでたまらない鞄の魅力を一層感じて、
買えた幸福感は高まり、使い始める前からファンになりました。


この人、本っ当にこれが好きなんだな、ってわかる人から何かを受け取る。
なんだか、こういうのって、すごくいい。


だとしたら、

会社を、サービスを、一緒に働くメンバーを、
わりと本当に好きでいられているこの“私の今”は、
これを読んでくださっているあなたや
日々サービスを使ってくださっているあの人に、
ネクスウェイを好きになってもらう第一歩になれているのだろうか?

なれていたら、すごくいいなあ。

そんな風に思ったよ、というお話でした。
今日はこの辺で、やめておきます。

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