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クラウドファンディング(GCF)に挑戦してみた

はじめまして,株式会社NEXS(ネクシス)の代表,梶原です.
この度ガバメント型クラウドファンディング,というものに挑戦することになりました.
まだ始まって2日目ですが,中々振るわない状況なのかなと思っております.
今回は,挑戦することになった経緯や,プロジェクト,返礼品集めなどなど,文句も含めてえー,正直に綴ってみようと思います.
これから挑戦する方の参考になればと思います.

実際のページに興味のあられる方は
是非こちらへ

・GCFとは(ふるさと納税やクラウドファンディングの違い)
・表彰時期について
・今回のプロジェクトテーマについて
・実際に活用できる金額について
・広報について(SNS,チラシ,取材申し込み,動画)

GCFとは(ふるさと納税やクラウドファンディングの違い)

さてまず,GCFとは何かについてです.
ふるさとチョイスにGCFについての記事がありますので,詳細は参照してみてください.

GCFはガバメントクラウドファンディングクラウドファンディング型ふるさと納税と呼ばれるものです.
GCFはクラウドファンディングのようにプロジェクトに対して寄付を募ることができ,かつふるさと納税のように寄付分に対して返礼品を受け取れたり,寄付分が税金から控除されるといった,一見両方のメリットを併せ持つ仕組みです.

一見,というのは実際はデメリットも多分にあるからです.ここではデメリットをいくつかあげます.
説明が難しい
まずもって,GCFは仕組みの説明が難しいというところがあります.ふるさと納税やクラウドファンディングは比較的知名度を獲得していますが,それらを合わせたようなGCFはまだよく知られておらず,両方の仕組みを合わせたような形の為,内容も複雑です.

両者の難点も持つ
GCFはふるさと納税の要素もクラウドファンディングの要素も持つため,クラウドファンディングのようにプロジェクトの説明も必要ですし,ふるさと納税のように寄付額の3割以内で県内産というような制限の中で,魅力的な返礼品を用意しなければなりません.つまり二重の手間がかかります.また他のクラウドファンディングにもふるさと納税にも勝るようなプロジェクトにする必要があります.
加えて,クラウドファンディングのように自由な額での返礼品は用意できませんし,自身が住んでいる自治体への寄付は,返礼品を受け取ることが出来ません.また,ふるさと納税でもあることから,どうしても旬の時期は年末になり,時期を選ぶことが難しくなります.

ターゲットが絞りにくい
ふるさと納税であれば地域の良さや,返礼品をアピールすることが大事になります.クラウドファンディングであれば如何に魅力的なプロジェクトにするかが大事です.魅力的なプロジェクトとは,例えば世界に誇れるような製品やサービスということもあるでしょう.つまり,場合によっては2つの仕組みが競合するということです.人間の心理として,魅力的なプロジェクトでも返礼品が魅力的でなければ寄付しにくかったり,返礼品が魅力的でもプロジェクトに魅力が無ければ寄付しにくかったり,どちらにも隙があってはならないということになります.

自治体主導である
GCFは"ガバメント"クラウドファンディングであり,つまり,自治体等組織が行うクラウドファンディングです.自治体にもよると思いますが,ページの内容等についても,自治体の承認が必要になります.また,実際にページを作成するのは自治体の職員でなりません.その結果,思った形のページ構成にならなかったり,更新や情報の取得に時間がかかったり,一般より厳しい制約が設けられたりします.

自分で準備しないといけない
一般に,ふるさと納税は自治体より委託された組織が返礼品を用意します.しかし,GCFでは,返礼品を自身で用意しなければなりません.信用の無い中で現地に交渉しに行ったり多くの生産者様と細かく連絡を取ったりする時間が必要です.
私の場合は,現地にて話した際には快く承諾頂いたものの,メールのやり取りになるとなかなか返事が来ず,結局あちこちのサイトを参考にタイトル文章金額写真等こちらで全て準備を行った後に,それを見せて承認を頂くことになったりしています.

表彰時期について

今回のGCFは「さがラボチャレンジカップ2021」という佐賀県も協賛するビジネスプランコンテストの最優秀賞を受賞した特典として実施しているものです(http://www.saga-chiji.jp/report/20211125/#gsc.tab=0).
これは,最終審査当日に結果発表があり,10月13日には結果が出ていました.一方で,授賞式は1ヶ月以上後の11月25日でした.何が問題かと言いますと,授賞式までは受賞の情報等が大々的に報道されず,賞状など受賞を証明するものが無い為,メディアへの呼びかけや,返礼品の調達が非常に難しくなります.結局11月25日以降にしか進められない箇所があり,準備が完了したのは12月6日ごろ,そこから審査があり,公開は12/15頃になりました.年末が正念場のふるさと納税にとって,12/15スタートというのはあまりにも遅いです.広報はページが表示されてからになり,またおおよその動きをみて内容を変更する,などの対応もほとんど取れない状態です.

今回のプロジェクトテーマについて

さて,ここで今回のプロジェクトテーマについてです.今回私たちがテーマとして中心に掲げたのは「スマートロック」についてです.
「さがラボチャレンジカップ」では「全てのドアを鍵要らずにするスマートロックを中心としたエコシステム」というテーマで発表しました.これは,これから普及するであろうスマートロックをより便利に活用しよう,という内容です.近年スマートロックは大きな注目を集めており,数十億という非常に大きな資金調達をしている企業もあります.一方で,現在はそれぞれのスマートロックが乱立しており,連携をとることが難しい状況です.そういった多種のスマートロックを連携させたり,共通の規格で扱ったり,或いは機能を拡張してより便利に,より広く扱う為のシステムを構築しよう,というものです.これは,交通系ICや,電子マネーを想像していただけるとわかりやすいと思います.交通系ICには「Suica」「PASMO」「TOICA」などの種類があります.電子マネーには「PayPay」「LINE Pay」「メルペイ」などの種類があります.もし,それぞれの利用できる範囲がバラバラならどうでしょうか?A店とB店とC店でそれぞれ使用できる電子マネーが異なっていたらどうでしょうか?非常に使いにくいはずです.
ですが,現在スマートロックはそういった状態です.まだスマートロックの普及が進んでいないのでその状態は顕在化しておりませんが,これからそういった問題が出てくることは容易に予想できます.その状態を世界に先んじて解消するため,このプロジェクトを進めています.

さて,一方で,今回のGCFにて記載している内容は若干異なります.スマートロックを活用するという部分は同じですが,子どもの安心安全にフォーカスを当てた内容としています.これは,GCFがプラットフォームとしてはふるさと納税の土俵であり,未だ普及していないスマートロックの問題点について理解を頂くことが困難と感じたためです.基本部分は変更せず,見せ方を変えた形になっています.もし,クラウドファンディングの土俵であれば,そのままの内容でも理解が得られやすかったかもしれません
本来は,子どもの安心安全というテーマに合わせてこども園等保育施設に協力をお願いする予定でした.しかし,GCFまでの期間が十分にとれず,最初に交渉したこども園では既に同様のシステムの導入があり,その後協力いただける施設を見つけたものの,時間の関係で保育施設の情報を盛り込むことが出来ませんでした.

実際に活用できる金額について

今回GCFに取り組んでわかったことは,GCFは決して費用対効果が良くないということです.勿論,ご寄付頂けることは非常に嬉しいことですし,実施することで需要の把握に繋がったり,宣伝効果が期待できるという側面はあります.ただ,金銭的な部分ではあまり優位ではない,という点について,少し述べていきます.
あまり取らぬ狸の皮算用は良くないのですが,100万円のご寄付を頂けたとします.1万円の寄付×100件としましょう.その場合1万円のご寄付につき3割,つまり3千円の返礼品をお送りします.送料は別にかかりますので,送料を1500円としましょう.また,そこからさらにプラットフォームの手数料を引きます.そうすると1万円のご寄付はおおよそ5000円になります.つまり,100万円の寄付は実質50万円ということになります.そこに,例えば広報用のチラシの印刷代や人件費を含めていきます.文章等の作成,画像等ページ素材とページの作成,SNSでの広報,こういった記事の作成,関係各所やメディアへのメール等通知,お礼と返礼品の送付等々…
一般的な会社では,1人が動けば月50万円はかかります.つまり,こういった諸々を1人で1か月以内でやり切ってトントン,こういった現状なのです.
勿論,500万円,1000万円と調達できれば事情は変わります.しかし,実際には文章も画像作成もGCF自体も専門ではない我々がそのような多額を調達できる可能性はほとんどないと思われます.どちらかと言えば,100万円に届かないことの方が多いのではないでしょうか?

皆様からのご寄付,これは集まるほど相対的に活動費用が下がり価値が生まれるもので,少額の場合は実質的には負担になるという非常に難しい構造です.
だからというわけではございませんが,余剰分で構いません,是非ご支援をよろしくお願いいたします.

広報について(SNS,チラシ,HP,取材申し込み,動画)

今回のGCFについて,どのような形で広報を行っているか書いていこうと思います.もし他にも方法が御座いましたら是非ご意見をお寄せください.
広報として取っている手段としては,まずSNSがあります.とは言っても,Twitter,Facebookで本件について投稿をする,ということに留まっています.
また,チラシを作成し,200枚「ラクスル」にて印刷を頼みました.これは明日届き,可能な範囲で配布を行う予定です.
HPにもGCFについてのページを追加し,トップページに情報を載せるようにしました.
取材申し込みを各社に出しています.佐賀なので佐賀新聞,サガテレビ,また,県内の方には返礼品をお渡しできないので,広い範囲を対象とする為,朝日新聞社,毎日新聞社,読売新聞社,NHKにも取材依頼を送りました.送ったばかりの為現在は反応はありませんが,何か動きがあれば追記いたします.正直,大手はちょっと難しいと思っています.
YouTubeに動画を投稿予定にしています.これは今回のGCFとは関係なく,情報系の企業として,情報のセンター試験サンプル問題の解説を動画にし,その中で今回のGCFについて広報を行うという形で考えています.

以上になります.
参考になりましたでしょうか?
ご意見,ご質問受け付けておりますのでコメントにお願いいたします.

また,もしよろしければご支援,また,拡散頂けるだけでも力になります.
何卒宜しくお願い致しますm(__)m

本件の紹介ツイート
https://twitter.com/NEXS_jp/status/1471081202753077252


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