「完璧ではないけれど結構楽しい」− 争わず、上を目指さず、今を満足するオーストラリア人。
先日オーストラリア人と話していたときのこと。彼はオーストラリアのことを「結構好きだ」と言っていた。
この「結構好き」というのは、実はかなり幸せな状況なんじゃないかと最近思う。
大自然、広大な土地、温暖な気候に恵まれたオーストラリアは、とてもゆったりしている。それは仕事の面でもそうなのだそうだ。
彼は政府に関するわりと硬めの仕事に就いているのだけど、それでも「仕事はきちんとやるけれど、あくせくせず、リラックスしながら仕事をしている」と言っていた。
そもそもオーストラリアという国全体が、「競争なんて興味ない。がんばりたい国は勝手にがんばってください」というスタンスで、世界のトップ争いに参加せず、のんびりしているらしいのだ。
争わず、自分たちのペースで、自分たちが楽しむことをする。
オーストラリアとはそういう国なのだと彼は教えてくれた。
もちろん悪いところもある。ドラッグやアルコールの問題もある。
仕事上では、直接相手に物を言う文化なために衝突することもよくある。
けれどどこの国だって完璧じゃない。完璧じゃないけど、でもこの国が結構好きなんだ。そう言う彼を見て、そうやって自分の国を好きだと言えるのは、とっても素敵なことだなあと思う。
人生もそうだ、と彼は言う。
「もっとこうだったらいいな」と思うこともあるし、手に入っていないものもたくさんある。完璧な人生ではないけれど、結構楽しい。それでいいんじゃないか、と。
…
完璧を求めるから、上を目指すから、もっともっとと求めるから、苦しい。
トップじゃなくても、完璧じゃなくても、でものんびり、マイペースに結構楽しむ。
実はそれが、一番幸せなんじゃないだろうか。そんなふうに思う。
自分たちが心地いいと思うところで、マイペースに楽しもう。
それでいいんだ。
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