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「安倍元総理の言葉を思い出す」 岸田総理vs萩生田氏の国会答弁

◎ 政権奪還の初心を忘れるな

 2023年1月30日。
 衆議院では予算委員会が行われ、岸田総理大臣らに対して、自民党の萩生田光一政調会長が質問した。

 萩生田氏「私たち自由民主党が友党・公明党の皆さんとともに政権を奪還して10年が経ちました。政権を取り戻してからも高い緊張感のもと、まさに薄氷を踏む思いで政権運営にあたっていた安倍元総理の言葉を思い出します。私たちは政権奪還の初心を決して忘れてはなりません。次の10年に向けて、政権奪還の際の"強い日本を取り戻す"、国民の皆さんとの約束をさらに前進させていかなくてはなりません。そのように考えますが、まず岸田総理の決意を改めてお伺いしたいと思います」

 それに対して、岸田総理は…

 岸田総理「強い日本を取り戻すと訴えて成し遂げた政権奪還の初心、あるいは強い気持ちを忘れてはならないというご指摘、私もその通りだと思います。この10年間、安倍政権、そして菅政権のもとで経済あるいは外交面で大きな成果が上がったと思っています。2人のリーダーの貢献・努力に心から敬意を表し申し上げます。この10年の実績と成果の上に立って、この時代の局面に、強い覚悟を持って臨んで行かなければならないと考えております。」

◎ 防衛増税、原発、そして電気料金

 また、防衛費の増額に伴う増税に関する萩生田氏の質問に対して、岸田総理は、増税を行うタイミングなどについて政府・与党として柔軟に判断していく考えを示した。

 一方、原子力政策について、岸田総理のGX政策を評価するとした上で、萩生田氏はこう述べた。
 「2011年の福島第一原発事故を決して忘れてはなりません。安全性はすべての大前提です。そこで今再稼働しようと思ってる原発は、あの事故が起きた時代と何が変わったのか。原子力の活用に向けた取り組みについて、総理にお伺いしたいと思います。」
 これに対して、岸田総理は、こう答えた。
 「我が国の厳しいエネルギー供給の実情を踏まえると、再エネ導入を最優先としつつ、原子力を含めたあらゆるエネルギー源の活用、これを進める必要があると認識を持ちます。安全性については、厳しい規制基準のもとで、電源や冷却手段の多重化等抜本化を行っています。さらに、次世代革新炉では抜本的に安全性を高めるための新たなメカニズムの実現を目指している次第です。」

 そして、高騰が続く電気料金について、萩生田氏の「原発を再稼働したらどれだけ電気が下がるのか、西村大臣にお尋ねしたいと思います。」という質問に対しては、西村康稔経済産業大臣が「原子力発電所の再稼働が進み、火力発電の燃料費が抑えられれば、電力料金の抑制に寄与するものと承知しております。関西電力は2017年、高浜3・4号機の再稼働を踏まえ、3%の値下げを行っております。2018年、大井3・4号機の再稼働を踏まえ、4%の値下げを行っております。いずれにしましても、原子力の再稼働を進め、安定的な電力料金の実現を目指していきたいというふうに考えております。」と回答した。

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