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ファンの気質、選手の食生活=メジャー番記者があなたの質問に答えます(第7回)

大リーグを取材するアメリカ人記者が、ファンからの質問に日本語で回答するという、ネット史上初(かもしれない)のこの企画。

今回は第7回です。

これからも続けていくつもりなので、日本語、もしくは英語で気軽に質問を送ってください。もちろん匿名でもオッケーです。(ツイッターでも受け付けているので、フォローしていない人はぜひこちらから。)

Q: メジャー初心者で大谷選手を通してメジャーの色々なデータを見るのが好きなのですが、ジェフさんはどんなデータを重要視していますか?

A: OPS(オーピーエス、On-base plus slugging)は、選手の打撃力を測るのに最も役に立つ数値の一つだと思います。出塁率と長打率を足し合わせた値です。打撃で最も重要な数値を組み合わせているので、選手の総合的な実力を把握できます。メジャーリーグの平均が.750くらいですので、.800を超えると優れていると言えます。.900を超えれば素晴らしいです。

(補足:昨シーズンのOPS1位は、エンゼルスの主砲マイク・トラウトで1.088。規定打席数には達しなかった大谷翔平ですが、.925という数値は350打数以上の打者では9位。それより上にいるのは、MVP候補たちばかりです。)

Q: なぜ、ヤンキースファンは未だに大谷選手の事に対してこんなにも恨み節なんでしょうか?これが他のチームのファンだったら、こんなにしつこく言わないのでしょうか?チームによって、それぞれファンの雰囲気は違うんでしょうか?また、エンゼルスファンはどんな印象を持っていますか?

A: 確かに多くのヤンキースファンは、大谷が移籍球団を探している時に、ヤンキースと面談すらしなかったことに腹を立てていると思います。加えて、ミゲル・アンドゥハールやグレイバー・トーレスというヤンキースの2選手を抑えて新人王を獲ったことも気に障ったようです。

地域によってファンの気質には傾向があります。ニューヨークやボストン、フィラデルフィアといった東海岸のファンは、シリアスで選手の評価にも厳しいです。他の地域はもっと落ち着いています。エンゼルスのファンは、寛大です。チームが強いときはもちろん喜びますが、成績が残せない選手がいても、あまり責めたりしません。

Q: 内容的に範囲外かもしれませんが、もし可能でしたら選手の方がよく食べているものや飲んでいるものを教えて下さい。

A: 専門外なので詳しくは答えられませんが、10年、20年前に比べるとメジャーリーガーの食生活は改善しています。チームは栄養を重視するようになり、マイナーリーグですら、クラブハウスでヘルシーな食事を提供するようになりました。

Q: 2019年に打者としてだけ、2020年には投手としてのみ、2021年は再び打者としてのみだけ出場した場合、それは二刀流と言えるのでしょうか?その方が体にはいいのでしょうか?(原文英語)

A: エンゼルスは、2020年に大谷を再び投打の二刀流で使うことを考えています。それ以降は、大谷の成績と健康状態によって決まっていくでしょう。現時点では、どちらかに限定するということは、エンゼルスは考えていないと思います。

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