ラグビーポジション論 左プロップ編

ラグビーの全体論もまた難しいのですが理解のしやすさがどっちかわからない部分があるのでとりあえずポジション論も色々書いてきたいと思います
今のラグビーはセット、フィールドプレーの攻守と理想的なポジショニングが3パターンくらいあります
そこへの移行への流れを含めた役割としてどんなスキルセットを求められるのか?
またどんなプレーが出来れば次のプレーヤーへの影響が出るのか
高校生年代でもある程度そのタスクはセットが重視されにくい分求められるようになってきています
基礎的なスキルは全選手高くなっている前提でより求められるようになっていくタスクを紹介ししていきたいと思います。

まずは1番左プロップ
またはルースヘッドプロップと呼ばれるポジションですね
スクラムの最前列の3人の左側
3人ずつで向かいあった時に右肩だけで相手と接触しています
右肩だけなので上手く力を伝えないとスクラムが割られると言った状態になる非常に技術力が必要なポジションです
この辺の技術は俺はわからないので省略しますが確認の為に一応
そのスクラムからの動きですが前列他の二人と違い完全にスクラムの中に体が入ってないので比較的スクラムから離れやすいです
そこが前列では特殊な部分かな?と考えます

スクラムから離れた役割としてはシステムが確立した中で今まではフッカーがフォワードのまとめ役みたいな部分があるチームが多かったと思いますがタスクとしてスクラムからの離れやすさがあるのでフィールドプレー面ではチームシステムの指針にもなるようなタスクをこなす事が多くなってきました。

これは他のポジションの所でも詳しく書きますが1-3-3-1なんかの1の所に2番や6番や8番の選手が入るパターンが多いので自然と真ん中の3-3や4の所のリーダーが必要になります
その役割をこなす選手が1番な事が多いですね
ポッド内や次のポッド、バックドアにパスするかの判断が必要なのでフォワードの中で今もっともパスバリエーションが求められるポジションかもしれません

ディフェンスだとこれもまた後の説明になりますが両ロックを基準にディフェンスはポジションをとったりするチームが多いですがある意味そこは基準なのでポジションをとりやすいんですがその基準のまわりで動きながらどう並んで行くかを判断する役割も求められたりします
これは非常に難しいです
その立ち位置や出方によってバックス等外側の選手がブリッツかけて上がるのかスライドしていくのかまで決まる部分もあります
シェイプしてくる相手に対して着いてくのかブラインドに残るのか判断する場面も多いです
さらにそれにもちろんBDに入るか入らないかの判断も必要になります
フィールドプレーでは非常に判断する機会が多いポジションになっています
そしてその中でもちろん相手の中で一番大型な選手達を相手にコンタクトしていかないといけないですのでタフさも相当求められます

順番が前後してしまいましたが最後にスクラム以外のセットプレーでのタスクを少しだけ
まずキックオフのリターンの方では前に四人並ぶパターンが多くそのどこかに入ることが多いです
後ろなら反応してリフトしたり前なら競り合いになることもあります
ラインアウトでは4メンや5メンではバックスラインに入ることもあったり
当然ゴール前ではモールでしっかり中心に近いポジションです

これだけ見ても現代ラグビーで1番程重要なポジションはないように感じるんじゃないでしょうか?
ワールドカップでも優勝した南アにはキッツォフとムタワリアと言う世界最高峰の選手が2枚
さらに俺は本来マークスは1番にした方が活きるんじゃないか?とも考えてる部分もあります
まあこの書いたタスクをかなり助けてる選手ですね。この系譜としては95年、07年の優勝に大きく貢献したオズ・デュラントがいますね。日本でトヨタのコーチをやってた時期もありました。
かなり大型の選手なのにワークレートが高く特にディフェンスで仕事をしてた印象があり今のフロントローのプロトモデルになった選手と言えるかもしれません。

準優勝のイングランドもブニボラとマーラー
ブニボラの状態がもっと良ければイングランドはもっと楽にゲームを進められただろうなとも感じます。

3位だったニュージーランドはウッドコクがいなくなりこのポジションが手薄になったかなと感じます。実際ロングパスまで使いこなすウッドコクはポッド内ポッド間などをしっかり繋ぐのにもっとも必要だった選手かもしれません
大事な試合の大事な場面に必ず顔出してるイメージがあります。
南アフリカに追い込まれた時に彼が居れば確かにオプションはなにか見つけれたんじゃないかな?と感じました。


日本の躍進にはもちろん笑わない男の能力の高さは最大の貢献と言えるんじゃないでしょうか?
高校ラグビーでも強いチームはこのポジションに非常にしっかり働く選手が居ます
大阪桐蔭から今年帝京の奥井君、明治の箸本君なんかを1番にしたら?てのはこの部分だったりします
少し昔やと神戸製鋼の林さんがロックより1番の方で使われてたりもしましたね
中島イシレリもロックやバックローでもプレーしてた選手ですのでいかにこのポジションがフィールドプレーでの貢献が求められるようになってるか?てのを象徴してますよね。
稲垣、中島のハードワークを受け継いでくれる選手が居るのか?てのは1つこれからの代表の見所になるでしょう。
この流れの源流は色々あるかと思いますがコンバートの最初は阿修羅・原じゃないでしょうか?大西徹之助がイングランドと試合をするために一列の大型化、運動量アップの為に試合の数ヶ月前にコンバートをしイングランドとの名勝負を演じてくれましたね。もちろんスクラム職人のように専門気質な部分 も必要ですがしっかりフィールドプレーで仕事量を増やす土台が日本にはあったと言うことでしょう。実際海外でプロ契約する選手で一番多いのが前列の選手なので日本人の勤勉さが活かされるポジションとも言えるでしょう。


現代ラグビーで重要度が増して来てるこのポジションルール改訂でさらに判断と運動量が求められるかもしれません

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