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刺繍の入ったワークシャツはだいたい買う

・昨日、土曜日。いつもどおり近所の古着屋さんに行った。

・午前中にやることを終え、一人で古着屋や古本屋に向けて家を出発する瞬間。

・このときばかりは、いつでもプライスレスな喜びに包まれる。

・ボン・ボヤージュ(よい旅を)。と自分に向かって言いたくもなる。

・そして、方南町のトレファクで良いシャツを見つけた。

・ワークシャツはいい。無条件に手が伸びる。

・ワークシャツという名目だけで『買う度』は80%まで伸びる。

・そして、このシャツのように刺繍が入っていると、買う度はさらにプラス80%。

・つまりここまでで160%。

・100%を超えたらつまり買うわけだから、すなわち買った。

・刺繍はいい。プリントではなく、誰かが手作業でチクチクと縫ってくれたのだろうか、と思うだけで価値がある。

・実際にはマシーンでできるのかもしれないけれど。思考は自由だ。

・自分で物語を作り出して、自分でその服を愛せる理由を作り出せばいいじゃないか。

・はやくこのシャツを来て街に飛び出したいものだ。

・キリッとした深めのグリーンの生地が、春の爽やかな日和にさぞフィットすることだろう。

(end)

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