MODS FASHION OUTFIT vol.2

ジャパニーズMODSシーンのキーパースンが、普通の男女をモッド&モデットにファッションコーディネート！
第２回目は女性編、JEWEL TRASHのMIKIさんがコーデしてくれました。モデルは大学３年生の木全音絵さん、ナビゲーターは黒田マナブさんです。
（撮影・公開：2021年5月）

マナブ　よろしくお願いします。MIKIさんから見て、モッズが出始めた63年ごろの、一番最初の頃のモッズの女の子はどんなイメージ？　割とおばあちゃんの借り物、みたいな人も多かったよね。

MIKI　パンツを履き始めたり、男の子の服を着たり、おばあちゃんの靴履いたりとか。ただ、アイテム的にはシンプルなニットやブラウスで、あまりワンピースとか着ているイメージがないですよね。

マナブ　昔からあるオーソドックスなものを選んで・・・

MIKI　ええ。お母さんのスカートの丈詰めてたりとか、当時のエピソードであると思うんですけど・・・

マナブ　それ、日本でも似てるよね。ちょうど僕らの頃（80年代）だと、お母さんが60年代に若者だった頃の服・・・みたいな。

MIKI　そうですね。でも私たちは、お母さんがミニスカート履いてたとか見てますけど、当時（60年代）の人たちは、見たことのない姿を作り出していってるから。スカートを短くしようとか考えたのは凄い発想ですね。

◎初期モッズガールからスウィンギング・ロンドンへ

マナブ　確かにね、女性がパンツを履いたり、スカートを短くするだけでも革命的だった時代だったってことだよね。「レディ・ステディ・ゴー！」の司会のキャシー・マッゴーワンとかもね、初めの頃はいなたい・・・
MIKI　そうですよね、ちょっとね、地味と言ってもいいような。

マナブ　そのあとで、その頃で言うとハイファッション的な、新しいものがどんどん出てくるんだと思うんだけど。（60年代ファッションとして思い浮かべるような）ワンピースみたいなものは、どんなきっかけでみんな着始めたイメージ？　当時の本とかで見て、ワンピースとか、パッと登場したのって何年くらい？

MIKI　割と、マリー・クヮントとかが60年代の初期に作っていて…それと同時にストリートの女の子の中でもすごく流行っていて。で、まあ同じくしてパリのクレージュとか、ピエール・カルダンとかがそういうものをやり始めたり・・・っていうところで一気にリンクして、ガーっと火が付いていった感じ。

マナブ　そっか、そっか。イメージ的に、男の子のファッションだと、カーナビーストリートのお店から発信されてるようなイメージだけど、女の子のファッションはちゃんとしたデザイナーズのものが、今と同じように下に下りてきて、それを皆んなが真似をしたりとかかな。いまだに古着だとその頃のブランドをみんな探したりしてるじゃないですか。そういう意味で言うと、完成しているのは、その辺のデザイナーズもの？

MIKI　マリー・クヮントとか、フォール アンド タフィンとか・・・あの辺が具体的に形にして出してくれた感じですね。

マナブ　当時の60sの女の子達って、インスパイアされてるレディメイドのものを着ていたのか、それとも作ってたりしたのかな？

MIKI　やっぱり、マリー・クヮントとか出てくると、割と裕福な女の子達がこぞって買いに行くっていう感じだったようなので、みんな既製品に目がいってたんじゃないかって感じですね。

マナブ　みんな、若者に手が届くものであったっていう？

MIKI　そうですね。